第⑬話
夢小説設定
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どれくらい眠っていたのか、起きた頃には外は暗い。
まだぼんやりとしてフラついても先程よりは身体も楽だ。
『ロイさん、起きたんですね。
よく眠ってましたよ。
まだ熱は高いですね』
「…熱?」
『過労と寝不足から来るみたいですけど。
野菜スープ、食べれますか?
ちょっとでいいから食べないと治りませんから』
「すまなかった」
『そう思うなら焦らずに今は休んでください』
ロイは小さく頷いてセルシアが作ってくれた野菜スープを飲む。
優しい味の野菜スープで野菜もじっくり煮たのか柔らかくて胃にも負担は掛からない。
「んっ…」
『大丈夫?』
「あぁ、何も食べてなかった訳じゃないから。
でも…君の手料理は懐かしい。
暖かくて優しくて。
何度も帰りたくなってた」
『帰って来て。
ロイさん、無事でよかった』
「…すまない」
無性に愛しくて辛くてロイは泣きたくなった。
『いいんですよ、我慢しなくて。
こんな時まで耐えないで。
もっと甘えて頼ってください』
「なん、で…っ」
戦争時でさえも幼き日でさえも出なかった涙が零れ落ちた。
『ロイさんは独りじゃない。
独りなんかに私がさせません』
「みんなを守…っ」
『やはり、それがキーワードでしたか。
皆さんを守ろうとして無茶していたんですね』
中尉達が居たら悲しそうにしながらもバカだと言ったかもしれない。
マダムの前でもヒューズの前でも泣けなかったはずなのに自然とセルシア の前で涙が零れ落ちた。
「ふ…っ、く…」
(泣き方を知らないくらい貴方はずっと泣いていなかったんですね)
ずっと抱え込んで孤独と闘っていたのだろう。
『…ロイさん?』
「な、何でもない」
今更ながらセルシアの胸で泣いてしまったことに恥ずかしくなってロイは枕に顔を埋めて沈む。
『ふふっ…恥ずかしいことじゃないですよ』
「誰にも言うなよ?」
『言いません。
私だけが知ってる私だけに見せてくれたロイさんですから』
少し顔を上げたロイの頬に触れ、微笑んでセルシアは唇にキスする。
「んっ、は…っ」
『頑張ったご褒美です。
さあ、寝てください』
「…こんな可愛いことされて手を出せないのは辛いな。
身体が限界だし、今は我慢か」
『そんなことを言えるなら大丈夫そうですね』
(セルシアも最近は唇にキスしてくれるようになったな。
前までは照れて頬だったのに)
セルシアの変化に嬉しく思いながら眠りに着く。
「眠ってますか?」
「それなら帰りますか」
「ん…っ」
「すいません、起こしました?」
何回か瞬きしてロイは苦笑いして起き上がった。
まだぼんやりとしてフラついても先程よりは身体も楽だ。
『ロイさん、起きたんですね。
よく眠ってましたよ。
まだ熱は高いですね』
「…熱?」
『過労と寝不足から来るみたいですけど。
野菜スープ、食べれますか?
ちょっとでいいから食べないと治りませんから』
「すまなかった」
『そう思うなら焦らずに今は休んでください』
ロイは小さく頷いてセルシアが作ってくれた野菜スープを飲む。
優しい味の野菜スープで野菜もじっくり煮たのか柔らかくて胃にも負担は掛からない。
「んっ…」
『大丈夫?』
「あぁ、何も食べてなかった訳じゃないから。
でも…君の手料理は懐かしい。
暖かくて優しくて。
何度も帰りたくなってた」
『帰って来て。
ロイさん、無事でよかった』
「…すまない」
無性に愛しくて辛くてロイは泣きたくなった。
『いいんですよ、我慢しなくて。
こんな時まで耐えないで。
もっと甘えて頼ってください』
「なん、で…っ」
戦争時でさえも幼き日でさえも出なかった涙が零れ落ちた。
『ロイさんは独りじゃない。
独りなんかに私がさせません』
「みんなを守…っ」
『やはり、それがキーワードでしたか。
皆さんを守ろうとして無茶していたんですね』
中尉達が居たら悲しそうにしながらもバカだと言ったかもしれない。
マダムの前でもヒューズの前でも泣けなかったはずなのに自然とセルシア の前で涙が零れ落ちた。
「ふ…っ、く…」
(泣き方を知らないくらい貴方はずっと泣いていなかったんですね)
ずっと抱え込んで孤独と闘っていたのだろう。
『…ロイさん?』
「な、何でもない」
今更ながらセルシアの胸で泣いてしまったことに恥ずかしくなってロイは枕に顔を埋めて沈む。
『ふふっ…恥ずかしいことじゃないですよ』
「誰にも言うなよ?」
『言いません。
私だけが知ってる私だけに見せてくれたロイさんですから』
少し顔を上げたロイの頬に触れ、微笑んでセルシアは唇にキスする。
「んっ、は…っ」
『頑張ったご褒美です。
さあ、寝てください』
「…こんな可愛いことされて手を出せないのは辛いな。
身体が限界だし、今は我慢か」
『そんなことを言えるなら大丈夫そうですね』
(セルシアも最近は唇にキスしてくれるようになったな。
前までは照れて頬だったのに)
セルシアの変化に嬉しく思いながら眠りに着く。
「眠ってますか?」
「それなら帰りますか」
「ん…っ」
「すいません、起こしました?」
何回か瞬きしてロイは苦笑いして起き上がった。