第⑬話
夢小説設定
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最近は同伴でパーティー参加をしていて一緒に正装を買いに行くことも多い。
「…いつまでそんなことをしているつもりだね?」
「何がでしょうか?」
「直属の部下に手を出して」
『私は元々は直属の部下ではありませんし、閣下にお願いしてマスタング大佐の元に行かせてもらいました。
私は補佐官ではありませんし、違反でもないかと思いますが?』
「それでも調和を乱している!」
『将軍ともあろう方がこれくらいのことで苛立って怒鳴り付けて器の小さい方と思われてしまいますよ。
それとも、マスタング将軍がモテるからって妬んでいるんでしょうか?』
「何だと!
左官ごときで私に刃向かうか!」
『刃向かうだなんて。
私、貴方に忠誠を誓った覚えもありませんから』
にっこりと笑いながら嫌味を返し、同時に攻撃を仕掛ける。
「女の存在で生意気な!
マスタング将軍、どんな躾をしているんだ!」
「…それは聞き捨てなりませんね。
閣下が推奨してる女性を差別なさるんですか?」
「それとは話が別だ!
私に逆らうのか!」
「いえ、そんなつもりは。
ただ閣下が聞いたら誤解され兼ねない発言では?」
(確かにこの女は唯一の女性左官で国家錬金術師で閣下にも重宝されていてお気に入りだ)
嫌味を交わしてにこやかに笑いながらロイは助言するフリをする。
舌打ちをして去って行く上官にロイは小さなため息をつく。
「やれやれ。
だが、上官に忠誠を誓った覚えもないとはよく言ったものだな。
階級が上の者にあんなことを言うのは君くらいだぞ」
『嘘でもロイさん以外に忠誠を誓ったなんて言いたくないです。
私が忠誠を誓うのは貴方だけです』
甘えるようにロイの腕に抱きついて来るセルシアにロイは苦笑い。
「マスタング将軍、甘やかさないでください。
危なっかしいことを!」
「中尉…
まぁ、落ち着きなさい」
「今回はよくても次は何があるか分からないんですからね!?」
「うむ…、気をつけなさい」
『はい!』
「マスタング将軍!」
「過ぎたことを言っても何も変わらんよ」
「そうですが!」
真面目な中尉らしいなとロイは苦笑いする。
「た、大変です!」
「ハボック、うるさいぞ」
「大変なんですよ!
リーゼル大佐に異動辞令が。
それも、北の司令部に」
「なっ!」
「遂に来たか。
意外に早かったな」
「将軍、落ち着いてる場合じゃないですよ!」
「正式な辞令じゃないだろ」
「へっ?」
「閣下は視察で居ないし、上官が勝手にしているだけだ」
「そんなの出来るんですか?」
「将軍クラスに圧を掛けられたら書かざる得ないだろうな」
ハボックが持って来た異動書類を手にロイはため息をつく。
ロイが手にしている異動辞令の書類を見る。
『北の司令部ならあの将軍が上官?
絶っ対に、イ・ヤ!
あの人は大嫌いだもん』
「大嫌いって。
子供じゃないんですから」
「理由はまさかと思いますが…」
『ロイさんを悪く言うから』
「やっぱり、ですか」
「どうするんですか?」
「…さすがに無視する訳にいかんだろうな」
ロイは苦笑いしてのんびりと珈琲を口にしていた。
「やっぱり、あんなことを言うからだよな」
「女に左官は無理なんだよ」
「イチャついてばかり居たからな」
「たいした能力もないから飛ばされるんだよ」
ヒソヒソと軍の食堂から内緒話が聞こえて来た。
ダンッと大きな音が食堂に響き、静まり返る。
「…誰に言っている?
もう一度、言ってみろ。
直接言えもしない小心者が何を偉そうに言っている!
能力がないだと?
それは自分のことだろう?」
「将軍、それくらいに。
貴方達も上官に対して言う言葉ではありません。
口を慎みなさい」
中尉がロイを宥めて呆れたように内緒話をしていた軍人達を冷たい眼で見る。
『…ロイさん』
「気にするな。
さて、執務室に戻ろうか」
微笑んでロイはセルシアの肩を抱いて軍の食堂から出た。
「…いつまでそんなことをしているつもりだね?」
「何がでしょうか?」
「直属の部下に手を出して」
『私は元々は直属の部下ではありませんし、閣下にお願いしてマスタング大佐の元に行かせてもらいました。
私は補佐官ではありませんし、違反でもないかと思いますが?』
「それでも調和を乱している!」
『将軍ともあろう方がこれくらいのことで苛立って怒鳴り付けて器の小さい方と思われてしまいますよ。
それとも、マスタング将軍がモテるからって妬んでいるんでしょうか?』
「何だと!
左官ごときで私に刃向かうか!」
『刃向かうだなんて。
私、貴方に忠誠を誓った覚えもありませんから』
にっこりと笑いながら嫌味を返し、同時に攻撃を仕掛ける。
「女の存在で生意気な!
マスタング将軍、どんな躾をしているんだ!」
「…それは聞き捨てなりませんね。
閣下が推奨してる女性を差別なさるんですか?」
「それとは話が別だ!
私に逆らうのか!」
「いえ、そんなつもりは。
ただ閣下が聞いたら誤解され兼ねない発言では?」
(確かにこの女は唯一の女性左官で国家錬金術師で閣下にも重宝されていてお気に入りだ)
嫌味を交わしてにこやかに笑いながらロイは助言するフリをする。
舌打ちをして去って行く上官にロイは小さなため息をつく。
「やれやれ。
だが、上官に忠誠を誓った覚えもないとはよく言ったものだな。
階級が上の者にあんなことを言うのは君くらいだぞ」
『嘘でもロイさん以外に忠誠を誓ったなんて言いたくないです。
私が忠誠を誓うのは貴方だけです』
甘えるようにロイの腕に抱きついて来るセルシアにロイは苦笑い。
「マスタング将軍、甘やかさないでください。
危なっかしいことを!」
「中尉…
まぁ、落ち着きなさい」
「今回はよくても次は何があるか分からないんですからね!?」
「うむ…、気をつけなさい」
『はい!』
「マスタング将軍!」
「過ぎたことを言っても何も変わらんよ」
「そうですが!」
真面目な中尉らしいなとロイは苦笑いする。
「た、大変です!」
「ハボック、うるさいぞ」
「大変なんですよ!
リーゼル大佐に異動辞令が。
それも、北の司令部に」
「なっ!」
「遂に来たか。
意外に早かったな」
「将軍、落ち着いてる場合じゃないですよ!」
「正式な辞令じゃないだろ」
「へっ?」
「閣下は視察で居ないし、上官が勝手にしているだけだ」
「そんなの出来るんですか?」
「将軍クラスに圧を掛けられたら書かざる得ないだろうな」
ハボックが持って来た異動書類を手にロイはため息をつく。
ロイが手にしている異動辞令の書類を見る。
『北の司令部ならあの将軍が上官?
絶っ対に、イ・ヤ!
あの人は大嫌いだもん』
「大嫌いって。
子供じゃないんですから」
「理由はまさかと思いますが…」
『ロイさんを悪く言うから』
「やっぱり、ですか」
「どうするんですか?」
「…さすがに無視する訳にいかんだろうな」
ロイは苦笑いしてのんびりと珈琲を口にしていた。
「やっぱり、あんなことを言うからだよな」
「女に左官は無理なんだよ」
「イチャついてばかり居たからな」
「たいした能力もないから飛ばされるんだよ」
ヒソヒソと軍の食堂から内緒話が聞こえて来た。
ダンッと大きな音が食堂に響き、静まり返る。
「…誰に言っている?
もう一度、言ってみろ。
直接言えもしない小心者が何を偉そうに言っている!
能力がないだと?
それは自分のことだろう?」
「将軍、それくらいに。
貴方達も上官に対して言う言葉ではありません。
口を慎みなさい」
中尉がロイを宥めて呆れたように内緒話をしていた軍人達を冷たい眼で見る。
『…ロイさん』
「気にするな。
さて、執務室に戻ろうか」
微笑んでロイはセルシアの肩を抱いて軍の食堂から出た。