第⑬話
夢小説設定
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ヒューズは毎日のようにロイの司令部を訪れ、ロイが素通りしても追いかけて話し掛ける。
「そろそろ許してくれよ。
ロイ、悪かったって」
「…うるさい」
「飲みに行こうぜ。
奢るから」
「そんな暇ない。
私は忙しい。
ヒューズ中佐、さっさと自分の部署に戻っては?」
ある意味で司令部の名物にもなっていた。
将軍がいつ許すのかと賭け事にされそうになり、セルシアにバレて吹き飛ばされた数人の軍人もいたようだ。
「許してくれよ」
「ひっつくな」
「いでっ!」
「おまえは本当にバカだ」
「ば、バカって。
デタラメ人間に言われんのかよ。
頭脳派ではないけどよ。
まだ怒ってんのか?」
「怒ってはおらん、最初から。
苛立ちはしたが。
ここでおまえを許したら負けたみたいで嫌だ」
「…どんな理由だ」
「結局は話してるし、私もバカだよな」
壁に寄りかかってロイはため息をついた。
「ロイ…?」
「おまえのせいで就任早々に裏庭掃除する羽目になるし、上官から嫌味は酷くなるし」
「それはすまないと思ってる」
「祝ってもらってないんだが?」
「昇進おめでとう」
「うむ、悪くはないな」
「言わせといて何なんだよ」
「…今回だけだ」
ヒューズを置いてスタスタとロイは歩き出す。
「へっ?
おい、ちょっ…ロイ!」
「階級で呼べよ。
今回は許してやる」
「ローイ!
聞いてくれよ、エリシアちゃんがなぁ…」
満面の笑みで娘自慢を始めるヒューズにロイは苦笑い。
何も言わずに見守っていたが、よかったと中尉達は安堵する。
「それでな…」
「いつまで居座るつもりだ。
頼むから戻ってくれ」
仲直り以降、毎日のようにロイの執務室に入り浸るヒューズ。
「ヒューズ中佐をお迎えに上がりました。
マスタング将軍、失礼しました」
「…お迎えご苦労」
毎回のようにアームストロングが迎えに来る。
たまにしつこいとセルシアがヒューズを引きずってアームストロングに手渡しているのだが。
周りの軍人からは呆れられているが、ヒューズは気にしておらず。
「そうだ、ロイ。
言い忘れてた」
「自慢話は聞かんぞ」
「そうじゃないって。
俺は心から祝福するから」
「何のことだ?」
「リーゼル大佐とのことだ」
「ヒューズ…」
「今度、聞かせてくれよ」
ポンッとロイの肩を叩いてヒューズは去って行く。
『マスタング将軍』
「どうした?」
『もうすぐお昼なのでお迎えに来ました。
お仕事は終わりましたか?』
「もうそんな時間か」
『またヒューズ中佐ですか?』
「…またヒューズ中佐だ」
ロイは苦笑いしながらもどこか楽しそうだ。
『北に比べたらまだいい方ですけど、やはり最近は冷えますね』
「そうだな。
さすがに外では食えんな」
『暑いのもうんざりですけど、寒いのも嫌です』
軍の食堂に向かいながらロイはセルシアの肩を抱いてる。
軍の食堂で手作りお弁当を広げている光景も異例だが、それ以上にイチャついている様子に若い軍人達は毎度ながらにため息をつく。
将軍と大佐クラスの上官なので文句を言える訳がない。
「…また始まったよ」
「あれはどうにかならないのか?」
「なってたらとっくにどうにかしてるだろ」
「別れないのかな」
「婚約までしてんのに無理だろ」
「そうそう、ほかの女性といても余裕だし。
モテる将軍はさすがです!だとよ」
「それも嬉しそうに」
「リーゼル大佐がマスタング将軍にベタ惚れだし、マスタング将軍も寵愛してるし」
本人達に文句は言えないので小声で愚痴っている。
「大変じゃないか?
ここまで凝った料理を作って」
『そんなことないですよ。
喜んでもらって食べてもらえたら大満足ですから。
それなりに忙しいですけど、無理はしてませんよ』
「ありがとう。
今度もパーティーあるし、買いに行こうか。
どんなドレスがいいかな。
一緒に見に行こう」
『ご存知の通り、胸がないからあまり似合わなくて』
「そんなことない。
君に似合うドレスがないのはデザイナーが悪いだけだ。
今度は何色がいい?
君はまだ若いし、何色でもよく似合うからな」
クスクスと笑いながらロイはセルシアの頬を撫でる。
「そろそろ許してくれよ。
ロイ、悪かったって」
「…うるさい」
「飲みに行こうぜ。
奢るから」
「そんな暇ない。
私は忙しい。
ヒューズ中佐、さっさと自分の部署に戻っては?」
ある意味で司令部の名物にもなっていた。
将軍がいつ許すのかと賭け事にされそうになり、セルシアにバレて吹き飛ばされた数人の軍人もいたようだ。
「許してくれよ」
「ひっつくな」
「いでっ!」
「おまえは本当にバカだ」
「ば、バカって。
デタラメ人間に言われんのかよ。
頭脳派ではないけどよ。
まだ怒ってんのか?」
「怒ってはおらん、最初から。
苛立ちはしたが。
ここでおまえを許したら負けたみたいで嫌だ」
「…どんな理由だ」
「結局は話してるし、私もバカだよな」
壁に寄りかかってロイはため息をついた。
「ロイ…?」
「おまえのせいで就任早々に裏庭掃除する羽目になるし、上官から嫌味は酷くなるし」
「それはすまないと思ってる」
「祝ってもらってないんだが?」
「昇進おめでとう」
「うむ、悪くはないな」
「言わせといて何なんだよ」
「…今回だけだ」
ヒューズを置いてスタスタとロイは歩き出す。
「へっ?
おい、ちょっ…ロイ!」
「階級で呼べよ。
今回は許してやる」
「ローイ!
聞いてくれよ、エリシアちゃんがなぁ…」
満面の笑みで娘自慢を始めるヒューズにロイは苦笑い。
何も言わずに見守っていたが、よかったと中尉達は安堵する。
「それでな…」
「いつまで居座るつもりだ。
頼むから戻ってくれ」
仲直り以降、毎日のようにロイの執務室に入り浸るヒューズ。
「ヒューズ中佐をお迎えに上がりました。
マスタング将軍、失礼しました」
「…お迎えご苦労」
毎回のようにアームストロングが迎えに来る。
たまにしつこいとセルシアがヒューズを引きずってアームストロングに手渡しているのだが。
周りの軍人からは呆れられているが、ヒューズは気にしておらず。
「そうだ、ロイ。
言い忘れてた」
「自慢話は聞かんぞ」
「そうじゃないって。
俺は心から祝福するから」
「何のことだ?」
「リーゼル大佐とのことだ」
「ヒューズ…」
「今度、聞かせてくれよ」
ポンッとロイの肩を叩いてヒューズは去って行く。
『マスタング将軍』
「どうした?」
『もうすぐお昼なのでお迎えに来ました。
お仕事は終わりましたか?』
「もうそんな時間か」
『またヒューズ中佐ですか?』
「…またヒューズ中佐だ」
ロイは苦笑いしながらもどこか楽しそうだ。
『北に比べたらまだいい方ですけど、やはり最近は冷えますね』
「そうだな。
さすがに外では食えんな」
『暑いのもうんざりですけど、寒いのも嫌です』
軍の食堂に向かいながらロイはセルシアの肩を抱いてる。
軍の食堂で手作りお弁当を広げている光景も異例だが、それ以上にイチャついている様子に若い軍人達は毎度ながらにため息をつく。
将軍と大佐クラスの上官なので文句を言える訳がない。
「…また始まったよ」
「あれはどうにかならないのか?」
「なってたらとっくにどうにかしてるだろ」
「別れないのかな」
「婚約までしてんのに無理だろ」
「そうそう、ほかの女性といても余裕だし。
モテる将軍はさすがです!だとよ」
「それも嬉しそうに」
「リーゼル大佐がマスタング将軍にベタ惚れだし、マスタング将軍も寵愛してるし」
本人達に文句は言えないので小声で愚痴っている。
「大変じゃないか?
ここまで凝った料理を作って」
『そんなことないですよ。
喜んでもらって食べてもらえたら大満足ですから。
それなりに忙しいですけど、無理はしてませんよ』
「ありがとう。
今度もパーティーあるし、買いに行こうか。
どんなドレスがいいかな。
一緒に見に行こう」
『ご存知の通り、胸がないからあまり似合わなくて』
「そんなことない。
君に似合うドレスがないのはデザイナーが悪いだけだ。
今度は何色がいい?
君はまだ若いし、何色でもよく似合うからな」
クスクスと笑いながらロイはセルシアの頬を撫でる。