第⑧話
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セルシアの料理を作っている後ろ姿を見ていたロイだが、立ち上がって後ろから抱き締める。
『ロイさん、危ないですよ。
料理しづらいです。
離れてください』
「…嫌だ」
『何の料理がいいですか?
希望のスープは作りますけど』
「任せるよ」
ロイに抱き締められたまま、ドキドキしながらセルシアは料理していたのだった。
テーブルに料理が並び、向かい合わせで座った。
「どれもうまそうだな」
『…っくしゅ!』
「寒いのか?」
『料理中はそこまでじゃなかったんですけど』
「着替えは?」
『上に着るのはこれしかなくて…
こんなに寒くなると思ってなかったので』
「忙しくて持って来る時間がなかったからな。
ちょっと待ってなさい」
セルシアの頭を優しくなでると、ロイが立ち上がる。
すぐにロイは戻って来た。
「私のだから大きいだろうが、寒いよりはマシだろう?
貸してあげるから」
『あ、ありがとうございます』
不本意ながら少し嬉しく感じた。
カーディガンを脱いで隣の椅子に置くとロイの黒のセーターを着た。
微かに香るロイの匂いに幸せな気持ちになる。
「やっぱり、大きいな」
苦笑いし、セルシアの姿を見る。
『…ですね。
私、背がちっちゃいので尚更かと。
おっきくて温かいですけど』
「捲れば問題ないかな」
『はい』
「しばらく貸しとくから」
『ありがとうございます』
嬉しそうにセルシアはにっこりと笑った。
『あっ、冷めないうちに食べましょう』
「そうだな」
セルシアの作った夕食はスープやサラダなど簡単なものではあったが、栄養バランスはきちんと計算されていた。
それもすべてロイの為に。
他愛ない話もロイとなら何でも楽しく思えてしまう。
沈んだ気持ちも消え去るくらいに。
脳裏のどこかでロイもセルシアも考えてはいるが、スカーの件はもう口にしない。
家でスカーのことを話しても気分が重くなるだけで、いいことなんてないのは分かっている。
「ご馳走様。
セルシア、美味しかったよ」
『そう言ってもらえて嬉しいです』
ロイが立ち上がり、セルシアの頬にキスをする。
『なっ!!?』
「お礼のキス」
唇に何度もキスをしているにも関わらず、初々しいセルシアの反応にロイは笑顔になる。
それがまた、セルシアの可愛らしい魅力だから。
『食器洗いますね。
お風呂に入って来てください』
「一緒に入る?」
『は、入りませんっ!』
「それは残念。
じゃあ、先に入って来るよ」
『…はい』
クスクスと笑いながらロイがリビングから出て行く。
食器を洗い終えたと同時にドアの開く音がしてセルシアは振り返る。
「ん…?」
目が合った途端に何故かセルシアに顔を反らされる。
(あ、思わず…。
絶対に変に思われたよね!!?
だって、だって!
男の人ってあんなに色気あるっけ?
ロイさんだから、だよね?)
普通にロイは濡れた髪をタオルで拭いていただけなのだが…。
お風呂上がりで不意討ちだったこともあり、セルシアには色気倍増だったらしい。
(も、もう1回だけ。
あう~///)
背を向けていたセルシアがゆっくりと振り返り、チラリとロイを見る。
『ろ、ロイさん!』
「おわっ!!?」
『変なこと、言ってもいいですか!!?』
(…またこの子は何を言うつもりなんだι)
苦笑いしながらセルシアを見る。
「…何だ?」
『カッコイイです!
色気ありすぎです!!』
何故か勢いのままに抱きつくセルシア。
(…酔ってないよな?)
思わず、ロイは酔ってないか確認したのだった。
条件付きの期間限定で同棲生活…。
恋人ではないけれど、特別な存在だから‥‥。
-END-
『ロイさん、危ないですよ。
料理しづらいです。
離れてください』
「…嫌だ」
『何の料理がいいですか?
希望のスープは作りますけど』
「任せるよ」
ロイに抱き締められたまま、ドキドキしながらセルシアは料理していたのだった。
テーブルに料理が並び、向かい合わせで座った。
「どれもうまそうだな」
『…っくしゅ!』
「寒いのか?」
『料理中はそこまでじゃなかったんですけど』
「着替えは?」
『上に着るのはこれしかなくて…
こんなに寒くなると思ってなかったので』
「忙しくて持って来る時間がなかったからな。
ちょっと待ってなさい」
セルシアの頭を優しくなでると、ロイが立ち上がる。
すぐにロイは戻って来た。
「私のだから大きいだろうが、寒いよりはマシだろう?
貸してあげるから」
『あ、ありがとうございます』
不本意ながら少し嬉しく感じた。
カーディガンを脱いで隣の椅子に置くとロイの黒のセーターを着た。
微かに香るロイの匂いに幸せな気持ちになる。
「やっぱり、大きいな」
苦笑いし、セルシアの姿を見る。
『…ですね。
私、背がちっちゃいので尚更かと。
おっきくて温かいですけど』
「捲れば問題ないかな」
『はい』
「しばらく貸しとくから」
『ありがとうございます』
嬉しそうにセルシアはにっこりと笑った。
『あっ、冷めないうちに食べましょう』
「そうだな」
セルシアの作った夕食はスープやサラダなど簡単なものではあったが、栄養バランスはきちんと計算されていた。
それもすべてロイの為に。
他愛ない話もロイとなら何でも楽しく思えてしまう。
沈んだ気持ちも消え去るくらいに。
脳裏のどこかでロイもセルシアも考えてはいるが、スカーの件はもう口にしない。
家でスカーのことを話しても気分が重くなるだけで、いいことなんてないのは分かっている。
「ご馳走様。
セルシア、美味しかったよ」
『そう言ってもらえて嬉しいです』
ロイが立ち上がり、セルシアの頬にキスをする。
『なっ!!?』
「お礼のキス」
唇に何度もキスをしているにも関わらず、初々しいセルシアの反応にロイは笑顔になる。
それがまた、セルシアの可愛らしい魅力だから。
『食器洗いますね。
お風呂に入って来てください』
「一緒に入る?」
『は、入りませんっ!』
「それは残念。
じゃあ、先に入って来るよ」
『…はい』
クスクスと笑いながらロイがリビングから出て行く。
食器を洗い終えたと同時にドアの開く音がしてセルシアは振り返る。
「ん…?」
目が合った途端に何故かセルシアに顔を反らされる。
(あ、思わず…。
絶対に変に思われたよね!!?
だって、だって!
男の人ってあんなに色気あるっけ?
ロイさんだから、だよね?)
普通にロイは濡れた髪をタオルで拭いていただけなのだが…。
お風呂上がりで不意討ちだったこともあり、セルシアには色気倍増だったらしい。
(も、もう1回だけ。
あう~///)
背を向けていたセルシアがゆっくりと振り返り、チラリとロイを見る。
『ろ、ロイさん!』
「おわっ!!?」
『変なこと、言ってもいいですか!!?』
(…またこの子は何を言うつもりなんだι)
苦笑いしながらセルシアを見る。
「…何だ?」
『カッコイイです!
色気ありすぎです!!』
何故か勢いのままに抱きつくセルシア。
(…酔ってないよな?)
思わず、ロイは酔ってないか確認したのだった。
条件付きの期間限定で同棲生活…。
恋人ではないけれど、特別な存在だから‥‥。
-END-