第①話
夢小説設定
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執務室のドアが開き、セルシアは俯いたまま、何かに耐えているようだった。
その後ろから案内役で一緒に行ったフュリーが心配そうに見ていた。
更衣室で顔を洗い、化粧直しする。
薄化粧をしても童顔は隠せずに未成年に見えてしまうセルシアだった。
自分のロッカーに行き、見つめた。
『よし、もう大丈夫!』
気合いを入れてセルシアは更衣室から出た。
中尉に見張られながら大佐は専用の執務室で仕事をさせられていた。
「中佐に幻滅されますよ?」
「そ、それは‥‥」
「どこまで本気か分かりませんが、珍しく大佐を尊敬しているみたいですし」
「…珍しいとは余計だι」
「それは失礼しました」
「まぁ、確かにあんな風に思われるのは悪くないな」
上機嫌でいつもより仕事が早い。
(いつも、こんな風に仕事をしてくれたら楽なんですけどね…)
書類を確認しながら中尉は思う。
「では、提出して来ますね」
「…あぁ」
中尉が執務室から書類を抱えて出て行く。
その様子から何となくどんなことを言われたかなんて聞かなくとも分かってしまった。
年齢や性別でいつも悔しい思いをし、それでもただ耐えるしかない。
(…理解してくれなくてもいい。
私は私の道を歩めばいいんだから。
負けない、あんな人達に!
あんな人達に泣かされたりしないんだから!!)
それでも涙は滲んで、唇を噛み締めた。
「リーゼル中佐、おいで?」
『大佐…っ』
「大丈夫だ。
無理をするな」
『‥‥泣いたりしません』
「泣くことが悪いなんて言わない。
我慢せずに泣いていいんだよ」
『…あんな人達に泣かされるなんて私は嫌です』
「それなら、私との再会の涙にすればいい。
もう君は1人じゃない、必要ならば力になるから」
『‥‥ッ‥』
抱き締められ、耐えきれずに瞳からボロボロと涙が溢れた。
大佐にしがみついて泣きじゃくるセルシア、先程の光景を見ていなければ確実に誤解されるだろう。
『…すみません』
「いや、構わない。
可愛い泣き顔も見れたことだ」
『…軍服が汚れてしまいました』
「予備があるから着替えて来よう。
リーゼル中佐?」
グズグズと泣きながらセルシアは大佐の軍服を掴んだまま。
『えっ…』
「手を離してもらわないと着替えにも行けないんだが…」
『あ‥‥』
「まだ一緒に居たいなら付き合うが?」
「大佐、バカ言ってないで着替えて来てください」
中尉に銃で脅され、大佐は執務室から出て行く。
「中佐、大丈夫ですか?」
『泣いたら少し楽になりました。
すみません、顔を洗って来ます』
泣き顔を隠すように執務室から出て行く。
その後ろから案内役で一緒に行ったフュリーが心配そうに見ていた。
更衣室で顔を洗い、化粧直しする。
薄化粧をしても童顔は隠せずに未成年に見えてしまうセルシアだった。
自分のロッカーに行き、見つめた。
『よし、もう大丈夫!』
気合いを入れてセルシアは更衣室から出た。
中尉に見張られながら大佐は専用の執務室で仕事をさせられていた。
「中佐に幻滅されますよ?」
「そ、それは‥‥」
「どこまで本気か分かりませんが、珍しく大佐を尊敬しているみたいですし」
「…珍しいとは余計だι」
「それは失礼しました」
「まぁ、確かにあんな風に思われるのは悪くないな」
上機嫌でいつもより仕事が早い。
(いつも、こんな風に仕事をしてくれたら楽なんですけどね…)
書類を確認しながら中尉は思う。
「では、提出して来ますね」
「…あぁ」
中尉が執務室から書類を抱えて出て行く。
その様子から何となくどんなことを言われたかなんて聞かなくとも分かってしまった。
年齢や性別でいつも悔しい思いをし、それでもただ耐えるしかない。
(…理解してくれなくてもいい。
私は私の道を歩めばいいんだから。
負けない、あんな人達に!
あんな人達に泣かされたりしないんだから!!)
それでも涙は滲んで、唇を噛み締めた。
「リーゼル中佐、おいで?」
『大佐…っ』
「大丈夫だ。
無理をするな」
『‥‥泣いたりしません』
「泣くことが悪いなんて言わない。
我慢せずに泣いていいんだよ」
『…あんな人達に泣かされるなんて私は嫌です』
「それなら、私との再会の涙にすればいい。
もう君は1人じゃない、必要ならば力になるから」
『‥‥ッ‥』
抱き締められ、耐えきれずに瞳からボロボロと涙が溢れた。
大佐にしがみついて泣きじゃくるセルシア、先程の光景を見ていなければ確実に誤解されるだろう。
『…すみません』
「いや、構わない。
可愛い泣き顔も見れたことだ」
『…軍服が汚れてしまいました』
「予備があるから着替えて来よう。
リーゼル中佐?」
グズグズと泣きながらセルシアは大佐の軍服を掴んだまま。
『えっ…』
「手を離してもらわないと着替えにも行けないんだが…」
『あ‥‥』
「まだ一緒に居たいなら付き合うが?」
「大佐、バカ言ってないで着替えて来てください」
中尉に銃で脅され、大佐は執務室から出て行く。
「中佐、大丈夫ですか?」
『泣いたら少し楽になりました。
すみません、顔を洗って来ます』
泣き顔を隠すように執務室から出て行く。