第⑥話
夢小説設定
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自分の技術では戻すことは出来ないのは分かってるのに頭の中で錬成を考えてしまってる自分がいる。
どうにかして戻せないだろうかと考えてしまうのだ。
『‥‥本当に嫌になるわ』
ポツリと呟き、書類を見つめる。
どれくらい時間が経ったのか、大佐と中尉が戻って来た。
『お帰りなさい。
大佐、タオルを…』
「あ、あぁ。
ありがとう」
『中尉も』
「すみません…」
微かに濡れてる2人はセルシアは用意していたタオルを手渡した。
『大佐、どうでしたか?』
「…報告通りだ。
とりあえず、中央から迎えが来るまで自宅に待機。
憲兵を外で見張りにつけた」
『そうですか』
セルシアが大佐に温かいコーヒーの入ったカップを手渡す。
『暖まりますよ。
風邪をひいては意味がありませんから』
「…ありがとう」
『兄弟はどうでしたか?』
「落ち込んでいるが、ここで立ち止まる訳にもいかないだろう」
『子供であり、子供ではない彼らですからね。
進むしか道はありません』
「‥‥そうだな」
窓から見る外はまだ雨が降り続いていた。
国家錬金術師同士、何か感じるものがあるのだろうか。
「…頭の中でどうやれば戻せるのか考えている自分がいる」
『私もです。
専門外で技術で無理だと分かっているのに、考えています。
錬金術師とは時に酷ですね、本当に…』
「そうだな」
錬金術を使えない部下達にはその会話はイマイチ理解できなかった。
その夜、血の雨が流れた。
タッカー氏の家には血の匂いが漂い、セルシアは顔を歪める。
資料を取りに戻った中尉の代わりにセルシアが大佐の側についていた。
「おいおい、マスタング大佐さんよ。
俺は生きてるタッカー氏を引き取りに来たんだが…
死体を連れて帰って裁判にかけろってのか?」
中央から来たヒューズとアームストロングもタッカー氏の家にいて、大佐と向き合っていた。
ヒューズは大佐に向かって文句を言う。
「…ったく。
俺達は検死する為にわざわざ中央から出向いて来たんじゃねぇっつーの」
「こっちの落ち度は分かってるよ、ヒューズ中佐。
とにかく、見てくれ」
大佐は言い返せずに頭を押さえる。
「自分の娘を実験に使うような奴だ。
神罰がくだったんだろうよ。
…案の定だ」
セルシアはピクリと反応し、大佐の軍服を掴んだ。
「大丈夫か?
すまないな…」
『‥‥匂いがきついです』
「外に出るか?」
『いえ、大丈夫ですから』
「あまり無理はするなよ?」
『はい』
ヒューズ達にも聞こえないように小声で話している。
大佐の隣でセルシアは壁に寄りかかっていた。
「外の憲兵も同じ死に方を?」
「あぁ、そうだ。
まるで内側から破壊されたようにバラバラだよ」
「どうだ、アームストロング少佐」
「間違いありませんな、“奴”です」
セルシアが辛そうなのもあり、少し移動する。
どうにかして戻せないだろうかと考えてしまうのだ。
『‥‥本当に嫌になるわ』
ポツリと呟き、書類を見つめる。
どれくらい時間が経ったのか、大佐と中尉が戻って来た。
『お帰りなさい。
大佐、タオルを…』
「あ、あぁ。
ありがとう」
『中尉も』
「すみません…」
微かに濡れてる2人はセルシアは用意していたタオルを手渡した。
『大佐、どうでしたか?』
「…報告通りだ。
とりあえず、中央から迎えが来るまで自宅に待機。
憲兵を外で見張りにつけた」
『そうですか』
セルシアが大佐に温かいコーヒーの入ったカップを手渡す。
『暖まりますよ。
風邪をひいては意味がありませんから』
「…ありがとう」
『兄弟はどうでしたか?』
「落ち込んでいるが、ここで立ち止まる訳にもいかないだろう」
『子供であり、子供ではない彼らですからね。
進むしか道はありません』
「‥‥そうだな」
窓から見る外はまだ雨が降り続いていた。
国家錬金術師同士、何か感じるものがあるのだろうか。
「…頭の中でどうやれば戻せるのか考えている自分がいる」
『私もです。
専門外で技術で無理だと分かっているのに、考えています。
錬金術師とは時に酷ですね、本当に…』
「そうだな」
錬金術を使えない部下達にはその会話はイマイチ理解できなかった。
その夜、血の雨が流れた。
タッカー氏の家には血の匂いが漂い、セルシアは顔を歪める。
資料を取りに戻った中尉の代わりにセルシアが大佐の側についていた。
「おいおい、マスタング大佐さんよ。
俺は生きてるタッカー氏を引き取りに来たんだが…
死体を連れて帰って裁判にかけろってのか?」
中央から来たヒューズとアームストロングもタッカー氏の家にいて、大佐と向き合っていた。
ヒューズは大佐に向かって文句を言う。
「…ったく。
俺達は検死する為にわざわざ中央から出向いて来たんじゃねぇっつーの」
「こっちの落ち度は分かってるよ、ヒューズ中佐。
とにかく、見てくれ」
大佐は言い返せずに頭を押さえる。
「自分の娘を実験に使うような奴だ。
神罰がくだったんだろうよ。
…案の定だ」
セルシアはピクリと反応し、大佐の軍服を掴んだ。
「大丈夫か?
すまないな…」
『‥‥匂いがきついです』
「外に出るか?」
『いえ、大丈夫ですから』
「あまり無理はするなよ?」
『はい』
ヒューズ達にも聞こえないように小声で話している。
大佐の隣でセルシアは壁に寄りかかっていた。
「外の憲兵も同じ死に方を?」
「あぁ、そうだ。
まるで内側から破壊されたようにバラバラだよ」
「どうだ、アームストロング少佐」
「間違いありませんな、“奴”です」
セルシアが辛そうなのもあり、少し移動する。