第⑥話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
大佐の後ろをセルシアは歩く。
「あ‥‥」
『ひゃっ…』
いきなり立ち止まる大佐の背にセルシアはぶつかる。
『す、すみません…
どうかしたんですか?』
「いや、すまない。
大丈夫か?」
『…はい』
「ちょっと思い出したことがあって。
いや、たいしたことはないんだが…」
苦笑いして大佐が歩き出す。
『だからって、いきなり立ち止まらないでください。
中尉じゃないんですから私はそのまま、ぶつかります』
「すまない。
さあ、行こう」
『はい』
中尉なら気づいて立ち止まるだろう。
一緒に過ごした時間の違いは大きいが、それだけではない。
中尉には中尉の良さがあるように、セルシアにも中尉にはない良さがある。
(…中尉と比べるつもりなんてないのに。
ライバル視ではないんだろうが、気になるのか)
あえて口出すこともないだろうと黙っていた。
将軍の執務室をノックし、敬礼して入室する。
「あ~、そんな面倒なのいいから座りなさい」
苦笑いして大佐と共に並んでソファに腰掛ける。
「グラマン将軍、話とは何でしょうか?」
「たいした話じゃないんだけどねぇ…」
「‥‥話がないなら中尉に叱られるので戻りますが?」
「それはダメ。
君、意外とせっかちだね」
「将軍がのんびりしすぎなんですよ」
「中尉に怒られるのは確かに怖いよね。
あの子、怒ったら怖いでしょう?」
「…それはノーコメントでお願いします」
(私はここにいる必要があるんだろうか。
話が進まない気がするのは何故かしら…)
大佐と将軍の話をセルシアは黙って聞いていた。
「確認したいことがあるんだけどね…」
「何ですか?」
「君達、付き合ってるの?」
『はっ?』
「いきなり、何を…
私達はそういう関係では」
「どういう関係なの?
上官と部下という言い訳は無理だよ。
キスしちゃってるし~」
「‥‥っ‥」
『上官と部下以上の恋人未満というのはいかがでしょう?』
「つまんないなぁ。
さっさと付き合っちゃいなよ」
進めるのはこの将軍くらいだろう。
明らかに反応を面白がっていて、2人の関係を楽しんでいる。
『ほかの上官は反対するのに、よろしいですか?』
「いいんじゃない?
本気で付き合うならね」
「えっ…」
『それは‥‥』
「マスタングくん、本気で女性と付き合ったことないでしょう?
その顔や地位、お金目当てに寄って来る女性と適当に相手にしてるってとこかな。
いつも本気にはならないで、相手が本気になると別れる。
リーゼル中佐は特別なんでしょう?
過保護に心配するのも本気だからなんじゃない?」
大佐は言葉を失い、唇を噛み締めた。
『本気でなくても私は構いませんけど。
モテるのも魅力のひとつですし、優しいのも分かってますから』
「よかったね、マスタングくん」
「は、はい?」
「ワシは反対しないから。
話はおしまい」
唖然としつつ、退室させられた。
「あ‥‥」
『ひゃっ…』
いきなり立ち止まる大佐の背にセルシアはぶつかる。
『す、すみません…
どうかしたんですか?』
「いや、すまない。
大丈夫か?」
『…はい』
「ちょっと思い出したことがあって。
いや、たいしたことはないんだが…」
苦笑いして大佐が歩き出す。
『だからって、いきなり立ち止まらないでください。
中尉じゃないんですから私はそのまま、ぶつかります』
「すまない。
さあ、行こう」
『はい』
中尉なら気づいて立ち止まるだろう。
一緒に過ごした時間の違いは大きいが、それだけではない。
中尉には中尉の良さがあるように、セルシアにも中尉にはない良さがある。
(…中尉と比べるつもりなんてないのに。
ライバル視ではないんだろうが、気になるのか)
あえて口出すこともないだろうと黙っていた。
将軍の執務室をノックし、敬礼して入室する。
「あ~、そんな面倒なのいいから座りなさい」
苦笑いして大佐と共に並んでソファに腰掛ける。
「グラマン将軍、話とは何でしょうか?」
「たいした話じゃないんだけどねぇ…」
「‥‥話がないなら中尉に叱られるので戻りますが?」
「それはダメ。
君、意外とせっかちだね」
「将軍がのんびりしすぎなんですよ」
「中尉に怒られるのは確かに怖いよね。
あの子、怒ったら怖いでしょう?」
「…それはノーコメントでお願いします」
(私はここにいる必要があるんだろうか。
話が進まない気がするのは何故かしら…)
大佐と将軍の話をセルシアは黙って聞いていた。
「確認したいことがあるんだけどね…」
「何ですか?」
「君達、付き合ってるの?」
『はっ?』
「いきなり、何を…
私達はそういう関係では」
「どういう関係なの?
上官と部下という言い訳は無理だよ。
キスしちゃってるし~」
「‥‥っ‥」
『上官と部下以上の恋人未満というのはいかがでしょう?』
「つまんないなぁ。
さっさと付き合っちゃいなよ」
進めるのはこの将軍くらいだろう。
明らかに反応を面白がっていて、2人の関係を楽しんでいる。
『ほかの上官は反対するのに、よろしいですか?』
「いいんじゃない?
本気で付き合うならね」
「えっ…」
『それは‥‥』
「マスタングくん、本気で女性と付き合ったことないでしょう?
その顔や地位、お金目当てに寄って来る女性と適当に相手にしてるってとこかな。
いつも本気にはならないで、相手が本気になると別れる。
リーゼル中佐は特別なんでしょう?
過保護に心配するのも本気だからなんじゃない?」
大佐は言葉を失い、唇を噛み締めた。
『本気でなくても私は構いませんけど。
モテるのも魅力のひとつですし、優しいのも分かってますから』
「よかったね、マスタングくん」
「は、はい?」
「ワシは反対しないから。
話はおしまい」
唖然としつつ、退室させられた。