第⑥話
夢小説設定
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大佐が追いかけ、セルシアの腕を掴んだ。
「セルシア、待ちなさい」
『や…ッ』
「大丈夫、大丈夫だから。
君は独りじゃない。
側にいるから」
大佐に抱き締められ、セルシアは肩を震わせて泣く。
『期待してた訳じゃないんです。
だけど、文を見るとこれが現実なんだって!!
死体のない墓石を用意しなくてはならないなんて‥‥』
「セルシア、おいで。
大丈夫だから」
大佐に肩を抱かれて大佐の執務室に戻って行く。
「死体のない墓石…?」
「7年‥‥」
「もしかして…」
「「………。」」
その意味を理解し、中尉達は黙り込んだ。
遭難後に裁判所に請求し、7年が経てば死亡確定となる。
『‥‥今だけ泣かせてください』
「…私の胸でいいならいくらでも貸すから。
泣いて楽になるなら泣きなさい」
『ひっ、く…ッ
生きて帰って来るなんて思っていなかったけれど、それでも辛くて悲しいんです。
私は心のどこかで期待していたのかもしれません』
大佐はセルシアを強く抱き締めた。
ただ抱き締めることしか出来ない自分が悔しかった。
『…すみませんでした』
「セルシア、無理をするな」
『取り乱してすみません。
大佐、大丈夫です。
私は無理なんかしてません。
分かっていたことですから』
「セルシア…」
悲しそうに笑うセルシアを見て大佐は切なさを感じた。
『ずっと立ち止まっている訳にはいかないんです。
両親は私に確かな愛情を与えてくれていました。
それに、命の大切さを教えてくれました。
…私は独りではないですよね?』
「当たり前だ。
君を独りになんかさせない」
セルシアは微かに笑みを浮かべた。
(あなたの為に私は歩き続けます。
だから、私は立ち止まってはいけない。
否、立ち止まったりしない!
あなたについて行くと決意した日から心に決めたんだから…)
両親の分も生きて、大切な人を守ると新たに決意する。
大佐はセルシアの表情を見た。
「…君は強いな」
『あなたがいるからですよ。
あなたが私を強くしてくれているんです』
「‥‥そうか」
セルシアの頬に触れ、そっと指で涙を拭った。
「もう、大丈夫か?
何かあれば…私を頼りなさい」
『‥‥はい』
大佐に抱き締められてセルシアはふわりと微笑んだ。
人は誰かの為なら強くなれる。
「セルシア、休暇が必要なら…」
『親戚の方がしてくれますから。
これを請求する時にそうなったら、してあげるからと言われていたので。
両親はいろんな意味で有名ですから。
資料を奪おうとする輩もいるので、私は行かない方がいいので。
落ち着いたら、こっそり行きます』
「…そうか」
優しくセルシアの頭をなでた。
「セルシア、待ちなさい」
『や…ッ』
「大丈夫、大丈夫だから。
君は独りじゃない。
側にいるから」
大佐に抱き締められ、セルシアは肩を震わせて泣く。
『期待してた訳じゃないんです。
だけど、文を見るとこれが現実なんだって!!
死体のない墓石を用意しなくてはならないなんて‥‥』
「セルシア、おいで。
大丈夫だから」
大佐に肩を抱かれて大佐の執務室に戻って行く。
「死体のない墓石…?」
「7年‥‥」
「もしかして…」
「「………。」」
その意味を理解し、中尉達は黙り込んだ。
遭難後に裁判所に請求し、7年が経てば死亡確定となる。
『‥‥今だけ泣かせてください』
「…私の胸でいいならいくらでも貸すから。
泣いて楽になるなら泣きなさい」
『ひっ、く…ッ
生きて帰って来るなんて思っていなかったけれど、それでも辛くて悲しいんです。
私は心のどこかで期待していたのかもしれません』
大佐はセルシアを強く抱き締めた。
ただ抱き締めることしか出来ない自分が悔しかった。
『…すみませんでした』
「セルシア、無理をするな」
『取り乱してすみません。
大佐、大丈夫です。
私は無理なんかしてません。
分かっていたことですから』
「セルシア…」
悲しそうに笑うセルシアを見て大佐は切なさを感じた。
『ずっと立ち止まっている訳にはいかないんです。
両親は私に確かな愛情を与えてくれていました。
それに、命の大切さを教えてくれました。
…私は独りではないですよね?』
「当たり前だ。
君を独りになんかさせない」
セルシアは微かに笑みを浮かべた。
(あなたの為に私は歩き続けます。
だから、私は立ち止まってはいけない。
否、立ち止まったりしない!
あなたについて行くと決意した日から心に決めたんだから…)
両親の分も生きて、大切な人を守ると新たに決意する。
大佐はセルシアの表情を見た。
「…君は強いな」
『あなたがいるからですよ。
あなたが私を強くしてくれているんです』
「‥‥そうか」
セルシアの頬に触れ、そっと指で涙を拭った。
「もう、大丈夫か?
何かあれば…私を頼りなさい」
『‥‥はい』
大佐に抱き締められてセルシアはふわりと微笑んだ。
人は誰かの為なら強くなれる。
「セルシア、休暇が必要なら…」
『親戚の方がしてくれますから。
これを請求する時にそうなったら、してあげるからと言われていたので。
両親はいろんな意味で有名ですから。
資料を奪おうとする輩もいるので、私は行かない方がいいので。
落ち着いたら、こっそり行きます』
「…そうか」
優しくセルシアの頭をなでた。