第3Q
『はぁ…(家の用事でしばらく休んじゃった…まぁだから女バスがない学校選んだんだけど…;)
っと、急がなきゃ…』
=体育館=
『おはようございまー「海常高校と練習試合!?」…ん?』
リ「っそ!相手にとって不足なし!
一年生もガンガン使ってくよ!」
日「不足どころかすげえ格上じゃねーか……」
リコが嬉しそうにするのとは逆に先輩達は青ざめていく
降「そんなに強いんですか?」
青ざめる先輩に他の一年生が海常について聞いた
日「全国クラスの強豪校だよ
I・Hとか毎年フツーに出とる」
「「「ええっ!?」」」
そんな強豪と戦うことになり、一年生は驚く
が、黒子と真白はそんなことよりも気になっていたことがあった
日「それよりカントク
帰ってきた時、言ってたアレマジ?」
火「アレ?」
リ「もちろん!」
火神は練習に夢中だったのか、リコの話を聞いてなかったらしい
火「試合(バスケ)に夢中になってた」
そんな火神にリコは改めて説明する
リ「海常は今年、”キセキの世代”の一人
黄瀬涼太を獲得したトコよ」
火「(………”キセキの世代”!!)」
キセキの世代という言葉に反応する火神
##NAME1##と黒子は黄瀬の名前が出るとチラリと視線を交わした
火「(まさか、こんなに早くやれるなんてな……
ありがてー!!テンション上がるぜ!)」
闘志を燃やす火神は別として、先輩達は黄瀬の別の話題に移っていた
「しかも黄瀬ってモデルもやってるんじゃなかった?」
「マジ!?」
「すげー!!」
「カッコよくてバスケ上手いとかヒドくね!?」
諸々黄瀬の妬みを言う彼らに体育館の入り口ではザワザワと騒ぎが起きていた
沢山の女生徒が列を作る
リ「………!?ちょ…え?
何!? なんでこんなギャラリーできてんの!?」
『………アレは…(既視感が…)』
誠凛メンバーは体育館のステージに座っていた人物に目がいく
「あーもー……
こんなつもりじゃなかったんだけど…;」
「………アイツは…!!」
リ「(”キセキの世代”の…なんでここに……!?)」
先程海常に行っていたリコでさえ、その人物の登場に驚いた
黒「……お久しぶりです」
黄「ひさしぶり」
「黄瀬涼太!!」
『涼太…』
黄「##NAME3##も久しぶりッス!」
火「(こいつが……!!)」
黄色の髪で見たことのない制服
しかし、その顔は中学時代から変わらない笑顔…あとは少し背が伸びたくらいか…
黄「スイマセン、マジであの…え~と……
てゆーか、5分待ってもらっていいスか?」
サインを待っていたファンに対し、営業スマイルを浮かべる
ファン達は素直に言うことを聞き、体育館は再び静まった
が、サインが終わっても話したくてその場を動かないファンに黄瀬がどうしたものかと考えた時、##NAME1##と目が合った
##NAME1##はそれだけで察し、ため息をつくと同時にどこからともなく金髪のカツラを被った
黄瀬は今まで見せた営業スマイルではない、本当の笑顔で叫んだ
黄「お。ゆりかー!!」
『おにいちゃーん!!』
タッタッタッタッタ
ダキッ
「「「!?」」」
『遅いから迎えに来た!』
黄「ごめんごめん。今行く
じゃあ妹が迎えに来ちゃったんで今日はお開きってことで!」
女「あ、はい!ありがとうございました!!」
黄「これからも応援よろしく」
女「「「はい!!!きゃー!!」」」
ファンたちは走りながら、体育館を後にしたのであった…
黄「…毎度毎度助かったッス」
『はぁ…卒業してまでコレやるとは思わなかったよ;』
黄「感謝してるッス!」
黄瀬はそう言いながら##NAME1##の手を取り、手の甲にキスを落とした
「「「…えぇーーー!?!?」」」
『…涼太;相変わらずキザというか…;』
黄「##NAME3##限定ッスよ」
『!』
黄瀬の真剣な目に、一瞬たじろくが
すぐに視線を外しリコの下へと戻った