第6Q




黄「はぁ…やっぱ、俺にしとかないッスか?##NAME1##」


「!…それは涼太の頑張り次第かな~♪」


黄「またそうやって…
  俺だって本気なんッスけどねぇ…(ボソッ)」


「ん?何か言った?」


黄「なんでもないッス!」


ダキッ


「お。甘えたくなったの?(クスクスクス)」


黄「…いー加減にしないとキスしちゃうッスよ?」


「またまた~」


黄「…ふぅん?」




それまで##NAME1##に寄っかかっていただけの黄瀬だったが…


あまりに##NAME1##が自分を意識していなさすぎて…


少しイジワルをしたくなった




『え、あの、ん?;涼太クン??;
 ちょ、マジ顔近い!近いって!;
 頭抑えるな!
 ちょっ涼太!!;』





本気でキスされるかと思ったその時


体が浮いた



「まったく…何をやっているのだよ」


後ろから、##NAME1##の身体を持ち上げてくれたようだ


『! 真太郎!』


黄「緑間っち…いいとこ邪魔しないでほしいッス!
  ってか見に来てたんッスか」


そこには帝光中バスケ部メンバー


”キセキの世代・緑間真太郎”


が立っていた


緑「オマエの双子座は今日の運勢最悪だったのだが……
  まさか負けるとは思わなかったのだよ
  
  まあ……どちらが勝っても不快な試合だったが
  サルでもできるダンクの応酬、運命に選ばれるはずもない」



黄「帝光以来っスね
 久しぶりっス」



『久しぶり!
 …テーピングも相変わらず…』



黄「つか別にダンクでもなんでもいーじゃないスか、入れば」




緑「だからオマエはダメなのだよ
  近くからは入れて当然
  シュートはより遠くから決めてこそ価値があるのだ」



『あぁ…懐かしい…
 真太郎の3P理論…』



緑「“人事を尽くして天命を待つ”という言葉を習わなかったか?
  まず最善の努力、そこから初めて運命に選ばれる資格を得るのだよ
  俺は人事を尽くしている
  そしておは朝占いのラッキーアイテムは必ず身につけている
  
  だから俺のシュートは落ちん!!」



黄「(毎回思うんスけど……最後のイミが分からん!!)」



『(そして今日のラッキーアイテムがカエルと………)』



黄「(これが“キセキの世代”No.1シューター・・・)

  ……つーか、オレより黒子っちと話さなくていいんスか?」



緑「必要ない」



『即答;』


即答された緑間の言葉に苦笑する



緑「B型のオレと、A型の黒子は相性が最悪なのだよ」



『(ほんと占い好きだよなー…)』



緑「アイツのスタイルは認めているし、むしろ尊敬すらしている
  だが誠凛などと、無名の新設校に行ったのは頂けない
  学校選びも尽くせる人事なのにあんな学校で勝とうとしているのが、運命は自ら切り拓く。とでも言いたげで気にくわん
  ただ……地区予選であたるので、気まぐれで来て見たが、正直話にならないな」



『…まぁ、まだまだこれからだよ』


緑「それは##NAME1##、オマエにも言えることなのだよ」



いきなり名前を呼ばれ、振り向けば緑間の視線とぶつかる



『え?;私?;』



緑「あんな学校ではオマエの本来の力は発揮できない
  マネージャーとしても、選手としても認めているのだ
  そんなオマエにあそこは勿体無いのだよ」




その言葉に挑戦的な笑みを浮かべる




”本来の力”…ね




『真太郎にそこまで言ってもらえるのは、正直嬉しいよ
 けど、まだまだ誠凛も発展途上
 私の”マネジメント”の方も、これから、だよ

 それに私のデータじゃ…火神君は結構なとこまで行くよ?』


緑「ふんっ、そんなことあるわけがない
  それはあくまでも予測にすぎん」


『その”予測”が外れたことあったっけ?』



緑「……………………」



黙った緑間が珍しく、思わず笑いがとまらなくなってしまった



『あははは!
 ちょ…っww真ちゃんそこでだんまりはww
 や、ヤバイお腹痛いwwwwwwww』


緑「笑いすぎなのだよ!!」


黄「##NAME3##って、ツボ浅いッスよねー…;」


『あはは…はー…





 ちょっと、何すんのよ(真顔)』


緑「何もしてないのだよ(ズバッ)」




『私の腹筋が崩壊しかけたじゃないの…(涙目)』



黄「結構いつものことッスよね?」



黄瀬と緑間でツッコむと、一瞬で真顔になり、2人へまっすぐに視線を向ける





『まぁそれはさておき… 



 私、火神君とテツヤに賭けてるのよ』





黄「火神と黒子っちに…」



緑「賭けている…?」



2人が聞き返そうと口を開いた時




チリリ~ン!


「テメー、渋滞で捕まったら一人で先行きやがって……なんか超ハズかしかっただろがー!!」



チャリアカーを引きながら、目の前の緑間と同じ学校の制服の男がやってきた



緑「ちっ……もうやってきたか」



黄「えっ、誰?」



黄瀬の言葉を無視し踵を返した緑間
どうやら同じ学校の人らしい



緑「……そうだ、先に謝っておくとしよう
  秀徳高校が誠凛に負けるという運命はありえない
  残念だが、リベンジは諦めた方がいい」




『それはどうかな?(ニヤリ)』



緑「帰るぞ」



「Σえ、もう帰んのかよ!!」



挑戦的な言葉を放った##NAME1##に緑間はふっ、と笑うとスタスタと歩いていった
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