第4Q
誠凛 25-31 海常
日「くそ……ジワジワ…点差がひらく…」
少しずつ誠凛に焦りが出始めてきた
火神がダンクを決めようとするが、黄瀬がそれをブロックする
火「ぐっ……!」
黄瀬が弾いたボールはコートに出ていった
「アウト・オブバウンズ!!
白ボール!!」
黄瀬が最後に触った為、誠凛ボールになる
相手ボールになったにも関わらず、海常に焦りは無かった
黄「……そろそろ諦めたらどっスか?
今のキミじゃ”キセキの世代”に挑むとか10年早えっスわ」
火「なんだと……!?」
黄瀬の言い方に火神が噛みつく
黄「この試合、もう点差が開くことはあっても、縮まることはないっスよ
チームとしての陣型や戦略以前に、まずバスケは”体格(サイズ)のスポーツ”
誠凛(キミら)と海常(ウチ)じゃ、5人の基本性能(スペック)が違いすぎる
唯一対抗できる可能性があったのはキミっスけど、だいたい実力はわかったっス」
黄瀬はジッと火神を見据えた
黄「潜在能力(ポテンシャル)は認める
けどオレには及ばない
キミがどんな技をやろうと”見れば”オレはすぐ倍返しできる」
その事実に火神は何も言えない
黄「どう足掻いてもオレには勝てねぇスよ
ま…現実は甘くないってことスよ」
火「クックックッ……ハッハ…ハハハハ……!!」
黄「…………?」
黄瀬の言葉を聞いて、火神が突然笑い始めたことに黄瀬だけでなく、海常も誠凛の選手、リコや##NAME1##も呆然とした
火「ワリーワリー
ちょっと嬉しくてさァ……
そーゆーこと言ってくれる奴、久しぶりだったから」
黄「…………!?」
笑いすぎて涙を浮かべていた火神に黄瀬が驚く
火「アメリカ(むこう)じゃそれがフツーだったんだけどな」
黄「え!?アメリカいたの!?」
火「日本(こっち)帰ってバスケから離れたのは早トチリだったわ
ハリ出るぜ、マジで
やっぱ人生、挑戦(チャレンジ)してナンボじゃん」
ニヤリと笑う火神
そして、そんな火神に”誰かの影を見”、目を見開く##NAME1##…
火「強ぇ奴がいねーと生きがいになんねーだろが
勝てねェぐらいがちょうどいい
まだまだ!これからだろ!
聞いてねぇゴタク並べんのは早ーんじゃねーの?
……おかげでわかったぜ、オマエの弱点」
黄「!?」
キョロキョロと辺りを見渡し、誰かを捜す
火「自分から言い出しずらかったのもちょっとわかるわ」
やっと目的の人物が見つかったのか、ズンズンとそこへ向かう
火「見ればできる?見えなかったら?」
ガシッと目的の人物の襟元を掴み、引き摺っていった
火「そもそも元からウスいのが前提じゃ、やれって方がムリな話だろ
いくら身体能力が優れてるオマエでも、カゲを極限までウスめるバスケスタイルだけはできない」
黄瀬に冷や汗が流れる
火「……つまり、
黒子(コイツ)だろ!」
ガシガシと火神は黒子の頭を撫でた
『(ニヤリ)』