第3Q




リ「…なっ、なんでここに!?」


黄「いやー次の相手誠凛って聞いて、黒子っちと##NAME3##が入ったの思い出したんで」


ステージから降り、スタスタと黒子と##NAME1##に近づく


黄「挨拶に来たんスよ
  中学の時、一番仲良かったしね!」


黒子に同意を求めるように黄瀬が話しかけるが、






黒「フツーでしたけど」


黒子の予想外の答え


黄「ヒドッ!!!」


『…そーだったっけ?』


黄「##NAME3##はもっと酷いッス!!;」



そんな黒子と##NAME1##の態度に黄瀬が泣いた

部員の一人が昔の雑誌を広げ、キセキの世代の特集を見る


中学二年からバスケを始めるも、恵まれた体格もセンスで瞬く間に強豪・帝光でレギュラー入り

他の4人と比べると経験値の浅さはあるが、急成長を続けるオールラウンダー



小「中二から!?」


そんな短期間でレギュラー入りを果たした黄瀬に皆が驚く


黄「いや、あの……
  大ゲサなんスよ、その記事ホント
  ”キセキの世代”なんて呼ばれるのは嬉しいけど
  つまりその中でもオレは下っぱってだけスわ~


だから、黒子っちとオレはよくイビられたよ」



また再び同意を求めるが、


黒「ボクは別になかったです」


黄「あれ!?オレだけ!?」


またまた泣き始めた黄瀬に##NAME1##が近づく


『…私から見ても、涼太だけだったよ…(ポンッ)』


##NAME1##は宥める様に黄瀬の肩に手を置いた



その手を取り自分へと引き寄せた



「「「(……っな!!)」」」



他の部員が呆然とする中、黄瀬はスリスリと##NAME1##の頬に擦り寄る


黄「中学の時から可愛いッスけど!さらに可愛くなったッスね!つか美人!そして優しいッス!!」


『涼太;離した方がいいよ;』


黄「えー久しぶりだしもう少し…」


『いやボール当たるよ?』


黄「ん?」


黄瀬が##NAME1##の視線の先に振り向くと


ボールが飛んできた




バチィ!!



黄「っと!?」


黄瀬は飛んできたボールを上手くキャッチし、飛んできた方向を見る


黄「っと……ちょ…何!?;」


真白も黄瀬と同じ方を向くとそこには常に好戦的な火神が黄瀬を睨みつけていた


火「せっかくの再会中ワリーな
  けど、せっかく来てアイサツだけもねーだろ

  ちょっと相手してくれよ、イケメン君」


リ「火神!?」


黒「火神君!!」



火神は初めて会った”キセキの世代”に興奮していた

先輩やリコが火神に注意するが聞かず、1対1を申し込む


そんな火神に黄瀬は嫌そうな顔をした。


黄「え~~そんな急に言われても……あー、でもキミさっき…」


少し考えるような仕草の黄瀬


黄「よし、やろっか!
  いいもん“見せてくれたお礼”」


黒「『…………!』」


その黄瀬の言葉に黒子と##NAME1##が反応した

ブレザーを脱ぎ、ネクタイを外す黄瀬に火神は嬉しそうだ


リ「……っもう!」


リコがしょうがないと1対1を許すと、そのすぐ側に黒子が移動する


黒「マズいかもしれません」


リ「え?」


落ち着いてはいるが、少し慌てた口調の黒子にリコも不思議に思う


リ「ただの1対1でしょ?それくらい……」


『いいえ、カントク
 ”キセキの世代”はそんなレベルじゃない
 見ればわかります』


リコは真白の言う通り、火神と黄瀬の1対1を見る



それはすぐに現れた







火「………なっ!?」


黒「彼は見たプレイを一瞬で自分のものにする」


リ「(しかもこれって……)」



リコは黄瀬のプレイした動きに見覚えがあった

それはついさっき行ったばかりの火神の素早い切り返しプレイそのものだった


リ「(模倣とかそんなレベルじゃない!
完全に自分のものにしてるなんて!!)」


火「(ざけんな!!
  それさっきオレが……なのに……


  ウソだろ!?)」



相手をしていた火神も黄瀬の動きに慌てる

ダンク決めようとした黄瀬に火神がブロックしようとするが……





ガンッ!!





火「がっ……!?」

 (オレより”キレ”てて……しかもパワーも!?)」


黄瀬のダンクを防ぐことが出来ず、その圧倒的な力に火神は尻餅をついた

その様子を見ていた真白に黒子、そして部員達は唖然とする


日「これが……“キセキの世代”……
  黒子、##NAME1##ちゃん、オマエらの友達スゴすぎねぇ!?」


黒「…………あんな人、知りません」


日「へ?」


黒「##NAME1##さん……マズいですね」


『そうね
 (でも、概ね私の予測通りではある…けど…)』


日「いや、だから何が!?」


黒子たちの意味不明発言に部員達も気になる


黒「正直さっきまでボク達も甘いことを考えてました
でも……数ヶ月会っていないだけなのに…彼は……」



予想を遙かに超える速さで”キセキの世代”の才能(センス)は進化してる!








黄「ん~……これは…ちょっとな~~」


「「「?」」」


残念そうな顔をする黄瀬に部員達の頭に疑問符が浮かぶ


黄「こんな拍子抜けじゃ、やっぱ……
  挨拶だけじゃ帰れないスわ」


スタスタと黒子と真白の元まで歩いくる黄瀬


黄「やっぱ、黒子っちと##NAME3##ください」


「「「「…………!?」」」」


黄「海常(ウチ)おいでよ
  また一緒にバスケやろう」


まさかの勧誘に部員達は当然驚く



リ「なっっ!?」


黒子と##NAME1##はジッと黄瀬を見つめた


黄「マジな話、黒子っちと##NAME3##のことは尊敬してるんスよ!
  黒子っちはともかく、##NAME3##の才能を理解してないし、理解したとしてもついていけるか疑問ッスわ」


リ「##NAME1##ちゃんの才能?」


黄瀬の言葉にリコが反応する
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