第17話 パル





=バーボンsiede=




会場へ戻り、毛利先生達と話していてふと気づいた


バ「(そういえばパルがどう変装したか見ていないな・・・)」


あのまま部屋を出て、再び2人で会場に戻るとそれこそ蘭さん達に怪しまれると判断してパルの指示通り会場に戻ったのだが・・・


変装したパルをどうやってみつけようかと考えていた


すると、こちらへ飛んで来たきたパルの気配を感じ取り、ゆっくりと気配がした方へ視線を向けると、壁により掛かった金髪の女性が立っていた




なるほど、今回は外人女性ですか・・・




パルの変装姿を認識してすぐ、毛利先生達の会話に戻る



しばらくすると、パルがこちらへ男性と腕を組んで歩いてきた



方向的にバーに行くのか・・・作戦では即座に部屋へ行くよう仕向けるはずだったが・・・何か不測の事態でも起こったのだろうか・・・



パルに状況を確認したかったが、コナンくんの前で下手な行動はできないと判断し、機会を待っていると、コナンくんに女性が勢いよくぶつかってきた




こちらに一瞬視線を向けてきた為、ベルモットの変装だとわかった



普通子供にぶつかったら、慌てて子供自身と毛利先生へ視線を向けており、他に気を回す余裕なんてないからだ



僕と毛利先生を比べれば、どちらの子供か、なんて瞬時に判断がつくから
僕に視線を向けてくる理由としては・・・



変装したベルモットからの、今のうちにパルとアイコンタクトを取れ、という指示だろう



瞬時に判断し、パルへ視線を向けると彼女もタイミングを図っていた様で、中指を人差し指に絡ませながら耳に髪をかけ、そのまま顔から一瞬離した





彼女のハンドサインは







警戒 危険 用心







この3つの言葉を意味する物だった




つまり、部屋へ行こうとしたが、パルが警戒し、一度様子を見ると判断した。と言うことになる


安「(まぁ、今回は時間はかかるだろうが・・・アイツならなんとかするだろう)」




そう判断して会話へ混ざろうと顔を上げた時、横から少し会話が聞こえた



結論から、どうやら部屋へ向かうことになったらしい



・・・が、パルが警戒するくらいだ



不測の事態が起こる可能性もある




ひとまず、ベルモットに伝えなければ・・・と視線を彼女の方へ移す



その間も毛利先生へ必死に謝る変装をしたベルモット



毛利先生もあまりに彼女が必死に謝ってくるので少し困っている様子だった




安「まぁまぁ、コナンくんもケガはしていないようですし・・・

あなたもお酒を飲まれてふらついたとのことなので・・・



“一度様子を見て”休まれた方がよろしいのでは?」




「・・・えぇ・・・そうします
・・・本当にすみませんでした・・・っ」



毛「い、いえ・・・;」



そう言って彼女は会場から出て行った








蘭「ビックリしたねぇ~;」



園「ガキンチョがケガしたわけでもなくぶつかっただけであんなに謝られるなんて;」



毛「こっちも困っちまうよなぁ;」



安「まぁまぁ、優しい人だったんですよ、きっと」



そう言って毛利先生達を宥めるものの、話題は彼女のままだった




どう話題を変えようかと思っていると、下から服を引っ張られ、しゃがみ込みながらコナン君と視線を合わせた



安「どうしたんだい?」



コ「・・・さっきすれ違った人・・・##NAME3##姉ちゃんだよね?」



安「え?##NAME3##さん?
ん~、髪の色も違ったし・・・違う人なんじゃないかな?」



コ「・・・誤魔化さないでよ・・・

安室さんと##NAME3##姉ちゃんがいるってことは・・・組織の「それ以上はダメだよ、コナンくん」・・・」



安「僕も、彼女も・・・君を傷つけたくないんだ
(心を・・・ね・・・)」



心の中でそう呟き、コナンくんの制止を無視して毛利先生へ「すみません。少しお手洗いに・・・」と言って会場から出る





バ「さて・・・パルの方は上手くいってるといいんですけど・・・」



そう呟きながら、ベルモットがいる部屋へ向かうため、エレベーターへと足を踏み入れた
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