第14話 敵対
「いませんね…“人が隠れるなら人ごみの中”…##NAME2##さんがよく言ってたから、帰宅ラッシュの米花駅前に…と思ったんですけど…」
風「あぁ…」
風見が周囲を見回した時、髪も、服も違うが纏った雰囲気が##NAME2##と似ている…と1人の女性に目を止めた
じっ、と見つめていると、向こうが視線に気づき風見を視線が交わる
と同時に、お互い目を見開き女性ははじかれたように走り出した
風「!! っぁ…っ##NAME3##さんっ!!」
一瞬##NAME2##の名を出しそうになったが、ここは外“##NAME2##が帰ってきたときに1つでも状況を悪くしてはいけない”と公安内で決めたことだ
…降谷には「どうせ戻らないが…好きにしろ」と言われた
なぜ、と誰もが思った
今まで公安部を支えてきたのは降谷と##NAME2##と言っても過言ではないくらい、24時間365日日本を守るため錯綜している
お互いに認め合い、信頼し合い、支え合い…恋人になる前から恋人…いや、夫婦の様な2人だった
この2人になら安心してついていける
自分も全力で命を懸けられる
そう思わせてくれる2人だった
そんな2人が、やっと…様々な想いを汲んだうえで思いを告げることができたのに…
こんな形で仲違いするなんてことはあってはならない
絶対に何か理由がある
組織の任務で行動中四課に目をつけられてしまったとか…
組織に潜入している身なのに、逆に警察庁に潜入しているスパイだと疑われているとか…
風「(あの人が…##NAME2##さんが警察を、日本を、降谷さんを裏切るなんて絶対にありえない
たとえ今##NAME2##さんの行動が日本を守る為に警察を裏切ったんだとしてもっ
##NAME2##さんなら警察を裏切らずに済む方法を選んだはずだ!!
けどっ降谷さんは…今は聞く耳などないといった感じだった…っ
だから誓った
みんなで誓った!!!)」
絶対に!!
##NAME2##さんの潔白を証明すると!!!
一方、少し前の警察庁
黒「いよいよか…」
降「はい…初日に仕掛けられた盗聴器は、今鑑識に回しています
指紋も取れるでしょう…
##NAME2##も…風見達が接触できるよう動いています」
黒「…ぬかるなよ」
降「はっ!」
『はぁ…っ………………はぁ…っ
っ…さすがに、早いですね…風見さんっ』
風「はぁ、はぁ、はぁ…
##NAME2##さんほどじゃないですよ…っ」
港の一角、##NAME2##がパルとして山田組と接触し、追われる原因となった倉庫前…
風見と公安の仲間に追いかけられ、ここまで追い込まれた
『…(遠くからサイレンの音が聞こえる…
ここに集まってくるのも時間の問題か…っ)』
そう判断し、一先ず倉庫内で走り回り風見達を撒くと決め、重い扉を開ける
風「っ待ってください!!話を…っ!!」
風見達も##NAME2##に続き倉庫内へ入る
すると思ったよりもずっと近くで##NAME2##は立ち止まっていた
風「…? ##NAME2##さ「それでよく公安が務まるな?風見」っ!!
降谷さん…っ!?」
そこにはお互いの恋人に銃を構える
上司たちの姿があった