第二話 トリプルフェイス
降「ふっ
だから、彼の指紋を取ったのか?」
…どうやらこの上司は全てお見通しのようだ
『…まぁ、念の為…ですけどね』
降「なら、俺が聞きたかったこととカブるな」
『…もしかして“指紋を取ってどうするつもりなんだ?”でした?』
降「正解」
お互いの考えが一緒で、少し笑ってしまった
『でも、降谷さんから答えが聞けるなら指紋鑑定には回しませんよ
知り合いがいるわけではないから、色々手続きとか面倒ですし』
あっけらかんと答えれば、「お前らしいな」と笑われてしまった
…今日はよく、笑顔を見るな…
『で?何者なんです?』
降「…俺も、彼の“真の正体”があるのかもわからないが…
ものすごい頭のキレる小学生
毛利探偵の知恵袋
といったところかな?
灰原哀ちゃんについては、よくわかっていない
が、警戒心が元から強い子のようだ
俺の時も警戒心丸出しだったし、今も現在進行形だ」
ふぅ…と困ったように話す彼を見て、本当の事なんだと実感した
と、なると…
『ちなみに工藤新一くんに、会ったことあります?』
降「会ったことはないなぁ…話はよく聞くが…彼がどうかしたのか?」
『…いえ、なら問題ありません
…ところで…
私の家の方向からハズれていってますけど?』
にっこり♡と効果音でも付きそうな笑顔で降谷を見る
降「やだなぁ何も##NAME3##さんの家まで送ると言っただけで“自宅に送る”とは一言も言ってませんよ?(ニッコリ)」
『…突然の安室透さんヤメテクダサイ;』
そう、この方向からすると…
昨日も通ってる道…
降「さ!着きましたよ?」
安室モードで優しく言えば納得すると思ったか
むしろポアロで会ったし、車の中で状況は話したし、報告書は後日かなぁなんて思ってたんだけど?
降「帰りましょうか
“俺達の家に”」
目の前に立つのは
警察庁
つまりは降谷と##NAME1##のホーム…
と言いたいようだ
…カンベンシテクダサイ