第13話 動き出す影







「まだ西川たちの情報はつかめないのか」



『…申し訳ありません』



「…まぁいい…だが、組織の方でも“バラ”について探っている動きがある…


やつらに先を越される前に…急げ」






『…承知いたしました


























黒田理事官』









































『へぇ~!

森田さんって大学教授をされてるんですか!』



「お恥ずかしながら…といっても、私は下っ端で…」



『それでも凄いです…“同じ”科学を愛するものとして尊敬します(ニコ)』






ここはとある飲み屋



この男は森田直弥



ある大学で薬剤師として日々薬の開発に尽力してしる



西川、上野、中岡…窪倉の情報はまだ掴めていない



が、帝丹高校の教師仲間が教えてくれたのだ






「そういえば西川先生、どこかの大学教授にいいお小遣い稼ぎ教えてもらったんだ~って自慢してましたよね? 

あれ、どうなったんでしょう?」



「あ~…どうなったんだろう?

でもその話してからしばらくしてから、西川先生羽振り良くなってたよね~?」



『!…お小遣いかせぎ??

大学教授の先生となると…何かの研究のお手伝いですかね?


そんなにいいんですかね?お金…』



「でも有名な大学じゃなかった気がするんだけどなぁ~…」










ここからこの森田につなげるのに苦労した…



そこから周辺の大学を回り、中へ侵入して西川たちの自宅からの距離や“バラ”の被害に遭った範囲から森田のいる大学を絞り出し…



その生徒だという男子生徒から森田の情報を聞いてもらって“たまたま”道で不良少年たちに絡まれている##NAME3##を助け出してもらう



このシナリオを作るのにどれだけの時間と労力を使った事か…





『…え?研究室に?』



森「えぇ…是非、##NAME3##先生に見て頂きたいものがあって…」





『…ありがとうございます!是非見てみたいです!』




森「では、今週末にでも…(ニコ)」





西川然り、上野然りだが…軽いなぁこいつら…



よくもまぁホイホイ知り合って間もない女に自分たちの“栄光”を見せつけるものだ


…プライドが高いというか自己顕示欲が高いというか…


自分はこれだけ凄いんだと主張したいだけで、別に##NAME3##がいいわけではない



女であれば誰でもいいのだ


…ほんと、バカな男が多くて困る


まぁ警察としては大変助かるが…



…降谷さんの様な人が世界に大勢いればよかったのに…









森田と別れ、##NAME3##の家に帰宅する



降谷とは連絡は取っているが、安室の方が忙しそうだ


こっちはこっちでまた、“バラ”関連で忙しくなりそうだが…





『…あの映画、また見たいなぁ…』



降谷と最後に見た恋愛映画…





男は警察官で女は盗賊…



追い、追いかけられる立場で、敵同士の彼らだったが



悪役にハメられた共通の友人の為に共闘する



死闘が繰り広げられる中、実は共通の友人と女はグルで、追いかけてきた男が邪魔で始末しようとする



だが実際はそれは女の罠



共通の友人は悪役の方と繋がっていたのだ



それに気がついていた女と男は最初から悪役を捕まえることが目的なのではなく



共通の友人を止めることが目的だったのだ





それを悟られない様、男女は…

















『…あぁ…週末の予定を詰めないと…』
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