第12話 緋色シリーズ
そう安室が言ったと同時に、コナンくんの表情が強張った
そして安室に近づき袖をつかむ
コ「ねぇちょっとゼロ…いや安室の兄ちゃん…」
そういって窓際へ引っ張ってていったコナンくんを不思議そうにジョディが見つめる
わざわざ##NAME2##がいた教師陣の机が並ぶのと反対に当たる窓際に行ったということは、安室が味方かもしれない、##NAME3##はまだ味方と思えない、だとすれば聞かれれば安室が危ない…という考えが働いているのだろう
そう思ってくれたこと“自体”に感謝しつつ、ジョディ達FBIに彼の素性がバレるワケにはいかないので意識をこちらに向けようと近づく
『(まぁ、コナンくんにバレた時点でアウトではあるけど、念の為ね…)
…ジョディ捜査官』
ジョ「!」
『スカート、綺麗になった様でよかったですね(ニコ)』
ジョ「えぇ・・さっきはさりがとう」
『お安い御用です
それより…彼が失礼な発言ばかりして…すみません』
ジョ「え…」
『実はディナーに向かう途中に高木刑事から電話を頂いて…
彼、あんな職業なので中々時間が合わなくて…今日やっと久しぶりのデート、っていう時にこれだったので…
少し拗ねてるんです(苦笑)』
ジョ「そうだったの…大丈夫よ」
『寛大なお心に、感謝致します(ニコ)
キャメル捜査官も、すみません(苦笑)』
キャ「い、いえ…」
安「それじゃあそろそろ…謎解きといきましょうか…##NAME4##さん、せっかくですから一緒に参加してくださいよ」
『!…ふふ、わかりました』
そう言って振り返った時、ふらついてキャメル捜査官の腕に捕まる
『す、すみません!;』
キャ「いや…大丈夫ですか?」
安「大丈夫ですか?すみません。彼女先日足を怪我して今日退院したばかりで…」
キャ「…いや…」
心の中で『キャメル捜査官ごめんなさい♡』と心にもない謝罪をしながら…
コナンとの話も終わった様で、チラリとみるとコナンは驚きの表情から抜け出せていなかった
安「まずは、さっきのこの答案用紙の写真をよーく見てみてください…
何か気づきませんか?」
コ「(誤解だと!?
事件の真相を瞬時に見抜く…あの洞察力…
ベルツリー急行で灰原を殺そうとしなかった…あの行動…
“ゼロ”という単語に反応したあの態度…
そして確信を持ったのが…FBI捜査官に言い放った…あの信念!!
“ゼロ”っていうのは“存在しない組織で
”と付けられたコードネーム…
日本の安全と秩序を維持する為に存在する…
公安警察の俗称…)」
コナンが安室の背中をガン見しているのを横目に、自分はどう動こうかと表情は変えずに、会話に参加しながら考える
自分も安室と同じだと言ってもいいが…
つまらない
かといって、降谷さんがFBIと組むとは考えにくい…
個人的にはスコッチの件があるので心のわだかまりは、正直ある
が、それとこれとは話しが別だ
敵の敵は味方
敵が同じなら、戦力も人数も多いに越したことはない
相手が国際的犯罪組織ならなおさら…
しかも味方はFBI…手を組まない手はないだろう…
すると、コナンが今度はジョディ捜査官を呼んで話しこむ
コナン君の顔が強張ったので、ジョディ捜査官に仕込んだものに気づかれると判断し…
『ですよね?ジョディ捜査官?』
ジョ「え?」
横槍を入れ、話を中断させる
すると安室もジョディ捜査官とコナンが話していることに気がつき、合わせてくれた
安「ちゃんと聞いててくださいよ…
あなたの友人の女教師をあんな目に遭わせた犯人を解き明かそうとしているんですから…」
『…日本では正解には〇、不正解に✔をつけますが…アメリカでは…
正解には✔をつけるんです』
目高「「えぇっ!?」」
『私、アメリカで少し勉強していたので…
合ってますよね?ジョディ捜査官…』
ジョディに話を振り、話の正当性を持たせた
と同時に、安室が赤ペンで血痕を消したかったのだと説明する
そして花丸の書き方をコナン君に振り、犯人は左利きの神立だと言い放つ
神立は内側から書く派なのだというか、安室が渦巻の中央でペンが細まって抜けていたことを指摘し、追い詰める
安「それに、##NAME4##さんが…神立さんが犯人だと気がついた原因…
あなた言ってましたよね?
彼女は採点中だそうだから足し算。引き算で頭の中を数字が飛び交って時間を間違えたって…
ねぇ?##NAME4##さん?」
『はい。私達高校教師なら、担当科目は決まっていますが…
小学校教師なら国語とかも教えていますし、先程体育教師の先生がおっしゃったように…
澁谷先生は“長期間アメリカ留学をされていたので英語が堪能で…
高学年の英語の授業も受け持ってらした”と…
どうしてお分かりになったんですか?
彼女が“算数のテスト”を採点していた、と』
安「さぁ言い逃れしてくださいよ…
“犯行現場で見たから”以外の答えがあればですけどね…」
これが決め手となり、神立は観念して全てを自供したので、目暮警部たちが連れて行ってくれるだろう…
これで事件の方は解決だと思っていると、他の先生が慌てた様子で走ってきた
「あ、あの…今、病院から連絡があって…
昏睡状態だった澁谷先生の容体が悪化して…
危険な状態だって…っ」
「「「えぇっ!?」」」
ジョ「(な、夏子!?)」