第11話 銀行強盗
坂「…##NAME4##さぁ」
『…ん?』
偽名の名前で聞いてくれたことに感謝しながら顔を向けると、バインダーで周りから顔を見えないように隠してニヤリと笑う祐実の顔があった
『…何よ…(これ、人を使って遊んでる時の顔だ…)』
坂「“安室先輩”と一緒ならそう言ってよ~(ニヤリ)」
『はっ!?;////』
おもわず声を上げてしまい視線を集めるが、『すみません;』と声をかけてやりすごした
祐実は未だバインダーで口元を隠しているので、こちらも手で口元を隠しながら話しを続ける
坂「個人携帯に電話がかかってきて、正直びっくりしたよ;
伊達先輩も連絡とってなくて心配してたのに、急に本人から電話がくるんだもん」
『…何してるんだあの人…;』
危険に巻き込みたくなくて距離を置いていたはずなのに…と頭を抱えるが、「大丈夫。公衆電話からかけてきたみたいだし」と付け加えられた
坂「“どうせまた無茶するだろうから##NAME2##の事よろしくな”だってよ」
『…ほんと、あの人予知能力でもあるんじゃないのかな…』
坂「まぁあんたはわかりやすいからねぇ~
それより、よかったの?」
『何が?』
坂「あんたがケガしてるってことは、犯人を2人沈めたのはあんたでしょ?
それをあの子の前でやって、よかったの?」
祐実の視線の先を辿れば、こちらをちらちら見ているコナンくんと目が合い、ひら、と手を振るが顔が強張ったままだ
『…やっぱり祐実も、あの子のことよく見てるのね』
坂「まぁ佐藤さんも同く怪しんでるけど…普通の小学1年生じゃないっていうのはわかるよ」
『ま、そうよね…』
坂「あんたは知ってるの?あの子の事…」
『…Need not to know…悪いけど、巻き込むわけにはいかない…』
坂「!…わかってるよ
あんたは絶対に日本が不利になるような行動はしない
それは友人にもいえること、ってね(ニコ)」
『!…ほんと、優秀な親友を持てて幸せよ』
坂「もっと褒めろ~(笑)」
『調子に乗るな』
クスクス笑っていると、ちょうど救急車が来たのでそれに乗り込もうとしたが、脚をけがしているのでどうしようか、担架はやりすぎだし…と思っていると「##NAME4##さん!」となぜか安室さんがやってきた
『安室さん!?』
安「大丈夫ですか!?
僕と別れた後銀行に行くと言って、っ近くで銀行強盗が起きたと聞いてもしかしたらと来てみれば…!!
あ、…ケガを!?」
脚へ視線を落とし包帯が巻かれていることに気がついた安室が驚きの声を上げる
『あ、あはは;』
笑ってごまかす##NAME2##の背後から両肩を掴んで祐実が話しかけてきた
坂「応急処置はしたので、今日はこのまま病院へ向かって下さい
事情聴取は、傷が落ち着いてから…ということで(ニコ)」
安「お気遣いありがとうございます(ニコ)
…本当に、ありがとうございました」
##NAME2##に話しかけた所で安室が祐実へお礼をいう
きっと、電話した直後から動いてくれたことと自分たちに合わせてくれている事を
祐実も気づいたようで少し目を見開き、初めて会ったように装う
坂「!…いえ、“当然の事”をしたまでですよ(ニコ)
安室さんも、彼女の事お願いしますね」
安「!…えぇ、任せてください」
『…(猫かぶりが3人揃ったらこれはもう茶番よね~;)』
祐実の言う当然の事、は警察官として、友達として当然の事、ということで
安室の任せてください、も公安の同僚として、上司として…恋人として任せてください、ということ
・・・そういえば祐実は私と降谷さんが付き合っていることを知らなかったんだっだ…
先程の意趣返し、とばかりに『祐実』と小声でをかけ、「ん?」と口元に耳を寄せてくれた
『実はね?___________』
坂「………………っ!!?!」
叫びそうになる祐実の口をふさいでやる
『落ち着け;』
吃驚して声を上げたのかと思ったが、急に涙ぐむ祐実に安室さんと一緒に、少し驚く
坂「…やっと…っ、やっとなのか…!!!!」
安「『え;』」
…さすが親友…バレてたか…
坂「…“先輩たち”にも、報告しなきゃですね」
『!』
安「…えぇ、そうですね」
坂「…あ!早く救急車に乗って下さい!」
安「あぁ、そうですね」
『え?ちょ、安室さん!?;』
祐実に促されたので乗り込もうとするが、どうやって乗り込むか問題を思い出しどうするか、と思ったが、安室さんが当然の様に横抱きにして救急車へと乗り込んだ
ひらひらと手を振る祐実に、最後に##NAME2##として『ありがとう』と言えば、満面の笑みで見送ってくれた
コ「ねぇ坂田刑事」
坂「ん?なぁに?コナン君」
コ「…##NAME3##先生と知り合いなの?」
坂「いや?さっき応急処置をしたときに初めて会ったんだけど…同い年ってわかって話が盛り上がっちゃって~」
コ「そ、そうなんだ…」
さっそく様子を聞きに来たコナンくんをみて、心の中で「がんばれ##NAME2##~」と軽く親友を応援した