第11話 銀行強盗







あれから退院し目まぐるしい日々を過ごしていた時




小さな事件が起きた






少年探偵団がサッカーを楽しんでいた時、急に出てきた猫を追いかけるとトラックに乗り込んでしまった


それを追って探偵団も乗り込むと、配達人は気づかず扉を閉め走り出してしまった



するとそのトラックに死体が入っていることに気づいたコナンは、今出ていくのは得策ではないが、この冷凍車の中に長時間いることも危険と判断し、外部へ助けを求めることにした



そしてこの時間に猫(大尉)がポアロへ餌をねだりに行くことを思い出し、光彦が持っていたタクシーのレシートで“Corpse(死体)”と暗号を作り出し猫の首輪へとつけた


猫はそのまま空いた扉へ向かい、配達人に抱っこされレシートに気づかれそうになったが、なんとか脱出しポアロへと向かっていったのだった




歩元「「ふぅ~~~~…」」



光「後は大尉に託しましょう!」




哀「ねぇ、ちょっと…」


灰原はコナンへ話しかける


哀「あの仔、ポアロに行くってことはあの暗号、あの人も…」


コ「逆にあの人に見せるためにあんな暗号にしたんだよ!

すぐに気づいてくれるだろーぜ…


黒づくめの奴らの仲間…バーボンならな…」



哀「…でも、もし気がつかなかったら…」



コ「それも大丈夫

その時は、今日蘭が園子たちとポアロに行くって言ってたから、梓さんから話を聞いた安室さんからか…蘭から連絡が行くはずだ



もう1人の黒づくめの奴らの仲間、パルにな」





































高校の方は休みで、朝から続く書類地獄から逃げ出したくなり、『ちょっと休憩行ってきます』と言った直後響き渡る後ろからの悲鳴を振り切り…



##NAME3##の顔を作ってからポアロへ向かった




安「いらっしゃいま…##NAME4##さん!」



『こんにちは。安室さん(ニコ)』



安「……今日はどうされたんですか?」



『いやですねぇ。昼食を頂きに来たんですよ~(ニコ)』



安「…そうですか。カウンターでもよろしいですか?」



『えぇ、大丈夫です』





この会話を聞けば、普通の人はいつもの常連と店員の会話だろうが…






2人のアイコンタクトでは違っていた





安「いらっしゃいま…##NAME4##さん!
(なんでここにいるんだ?)」



『こんにちは。安室さん(ニコ)
(いいじゃないですか)』



安「……今日はどうされたんですか?
(今日は登庁の日だろう?)」



『いやですねぇ。昼食を頂きに来たんですよ~(ニコ)
(逃げました)』



安「…そうですか。カウンターでもよろしいですか?
(…今回は見逃してやる)」



『えぇ、大丈夫です
(ありがとうございます)』






という具合に





降谷も##NAME1##の机が書類で埋まっていることは知っている


少しの息抜きなら、と見逃してくれるようだ



ポアロで安室さんお手製をご馳走になっていると、梓さんが入口でしゃがみ込んだので不思議に思い席を立とうとしたら、裏から安室さんが出てきて梓さんに話しかけていた


何かあれば安室さんが対処するだろうと静観しすることにし、食事を続ける



といってももう食べ終わる頃だったのですぐ終わり、早く帰って他の人の書類でも手伝うか~と立ち上がった時





カランカラン



安「あ、##NAME4##さん昼食終わりました?」



『えぇ、今お会計をしようと…』



安「丁度良かった!

##NAME4##さんにお話があるので、この後ちょっと付き合っていただけませんか?」



『…わかりました。大丈夫ですよ(ニコ)』



きっと何か緊急事態が起こったのだろうと察し、安室に車のカギを渡され「車持ってきてもらっていいですか?僕は先に走ってるので!」とだけ言い残し走っていってしまった



『…梓さん、安室さんが私に声をかける前に何か言ってました?』


梓「え?ん~っと…この猫、大尉が来て、首輪にレシートが挟まってたと言ったらそのレシートを追いかけると言って…」


『レシート?』


梓「えぇ…そのレシートを取るときに首輪に触ったんですけど…かなり冷たくて…」



『…その猫がここに来るのを知ってるのって…』



梓「ふふ!安室さんと同じことを聞くんですね

私、マスター、安室さんと…コナンくんぐらいですよ!」



『(…なるほど、そういうことか)
わかりました。すみません。同じことを何度も言わせてしまって…』



梓「いえ!」



すると店内から「すみませーん!」という声が聞こえ、梓は慌てて店内へと走っていた





『…さて、行きますか』





















途中、安室から電話が鳴り合流地点を決めてなんとか合流し、運転席から助手席へ移動する



『…梓さんから大体の経緯は聞きました』



安「あぁ。助かる。

梓さんが首輪が冷たいと言っていたから、恐らく不可抗力で冷凍車に乗り、その中で死体を見つけてしまって身動きが取れない状態…といったところだろう」



『ですね。

とにかく早くみつけてあげないと…低体温症になって危険状態に…』



安「あぁ。大体の行き先は予想できた

急ぐぞ」




心の中で安全運転でお願いします…と願いながら…










行きついた先は阿笠博士の家の前…その前にお目当てであろうトラックを見つけた



『あれですね…』



安「あぁ…」



そういってクラクションを鳴らし、運転席から出る



安「すみませーん!この路地狭いから…




譲ってもらえますか?


傷つけたくないので!」






元「た、探偵の兄ちゃん!」



歩「助けて~!!」



安「あれ?君達なにをやってるんだい?

そんな所で…」



男「い、いやこれはその…」


男「ガキと知り合いか…見られちまったら仕方ねぇ…ガキを殺されたくなかったらあんたもコンテナの中…に!?」



ドゥッ



安室の拳が男の腹部へ入る



『(うわ~;ご愁傷様…;
あれくらうと3日はお腹痛いんだよね~;)』



助手席から出ながら犯人に憐みの目を向ける


一度本気で稽古していた時に入ってしまい、3日間腹部の痛みに苦しんだ経験者語る




男「かは…っ」



安「言ったでしょ?

傷つけたくないから譲ってくれと…」





安室の拳で沈んだ男を受け取り、車から持ち出したテープで男をぐるぐる巻きにする


シャドーボクシングをしながらもう1人の男に「あなたもやります?」と笑顔で聞く


もう1人の方は小心者の様で、大人しく降参してくれた



安「じゃあコナン君!

このことを警察に…」



コ「う、うん…」



笑顔で伝えた安室に対し、コナンは表情が強張ったまま返事を返した


灰原の姿が見えないことから、コナンの後ろに隠れているのだろう




安室と2人で小心者の太った男にテープを巻いていると…



元「でもスゲーなお前…」


光「あのレシートの暗号を見て来てくれたんですよね?」


安「レシート?

あぁ…猫の首輪についていた妙なレシートなら、風に飛ばされて見つけられなかったよ…

ここを通りかかったのはたまたまさ…」



安室の答えに落胆する元太達




元「なんだ~…」



光「##NAME3##先生はどうして安室さんと?」




『丁度ご飯を食べてたら、安室さんに話しがあるからって言われてドライブしてたのよ(ニコ)』




歩「じゃあさ、探偵さんも博士ん家でケーキ食べる?」



コナンは声には出さずにジャスチャーで歩美たちを止めるが、安室はそちらには顔を向けずに博士の家に目を向けていたので##NAME3##もそれに倣う



安「でも今日は遠慮しておくよ…これから##NAME4##さんとデートだからね」



『ごめんね。また誘ってね』




そう言って車へ乗り込み、その場を去る
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