第五話 西川先生









バンッ




降「動くなっ!!!!」



上西「「!?」」




西「なんだっ!?;」










降谷さんの…声…










やっぱり、来てくれた…










降谷の声と同時に、大勢の足音が聞こえる


おそらく、公安のみんなを集めてくれたんだろう


仲間が来た安堵感と



降谷さんがいるという安心感で







##NAME2##の意識は途絶えた






























降「##NAME2##!!!!」


















































消毒液の臭いと規則正しい機械音で目を覚ます




『…ここ…』



降「病院だ」



声がするほうへ顔を向けると、グレーのスーツに身を包んでいる降谷さんが座っていた



『降谷さん…』



降「無茶しやがって…」



コツンッ


『いた;』



グーで控えめにおでこを小突かれた


控えめなので全然痛くはないのだが、反射的に…





『あいつらは?』



降「警視庁に移動させた

流石にあれだけの人数が動いたからな

警視庁公安部の手柄として処理されるだろう」



『クスリは…』



降「お前が報告書でまとめてあった通りだ


開発した組織の“トップ”が上野と西川


そしてそれを米花町にバラまいたのが藤岡祐樹だ」




『…そうですか…』




藤岡祐樹に接触したとき、コイツは幹部レベルだと思った

何しろバラの製造法を知らないが効力や入手ルートは重要なところまで知っていた


そしてバラ=固形のクスリと思っていた


だからこそ私も、最初の情報通り、バラは固形の物、と断定づけた


しかし、西川とのデートの時、あいつは私の飲み物にナニかを入れていた


十中八九バラだと思ったが、固定と断定していたので最初は結び付かなかった


が、映画を最中に一生懸命ストローに何かを塗り込んでいるのを見て、固形と決定するのは早いと思ったのだ


それを知っていたから、毎回飲んだふりをしてトイレで全部吐き出していた


が、吸収率も高いクスリだったようで…



口を塞がれた時には初期情報が出るほどだった



決め手は原液を飲まされたこと



あれはさすがにヤバイと感じるほどに即効性があった






あと数分降谷さんたちの突入が遅ければ、完全にドラック患者の出来上がりだっただろう






降「今、お前の身体に入ったバラの解毒薬を投与中だ

少しからだが軽くなってるはずだが…」



『えぇ、軽いです…

解毒薬なんてあったんですね…』



それは調べてた私も初耳だ



降「化学班が躍起になってものの2時間で完成させてくれたよ

ま、簡単なつくりではあったらしいがな」



『そうですか…』



降「…お前、午前中の時点で自分にクスリを盛られていることに気づいていただろう」



『…;』



あ。これお説教タイム始まる…




降「確かにあの状況では飲まないとかえって怪しまれ、今回の逮捕にまで至らなかったかもしれない

が、その前に風見に証拠物件を渡したり…やり方があっただろう」



『…すみません』



降「はぁ…お前が優秀なのは誰より理解している


だからこそ、そんな優秀な人材を失うわけにはいかない


もっと、自分を大事にしろ」




『…肝に銘じておきます』




##NAME2##の言葉を聞くと、「以上だ。とりあえず今はゆっくり休め」と降谷は立ち上がり病室を出ようとする


が、ドアに手をかけようとし、手を降ろす






降「…上司としては、君の様な優秀な人材を失いたくないのは本心だ」



『? はい…?』


急に何を言うのかと思ったが、背を向けたまま、降谷は続ける



降「だが…“降谷零”としては

##NAME1####NAME2##個人を失いたくない


お前は、俺の大切なものの中に入ってるんだ



…二度は言わん。肝に銘じておけ」





ガラッ


ピシャリ














『……………はい……////』







そんな恥ずかしいことをスラスラいうキャラじゃないのに…




なんなんだ・・・・・
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