第一話 潜入開始
某日羽田空港
コツ コツ コツ
黒いスーツを身にまとい、搭乗口から出口へ向かう女性
女性はおもむろに携帯を取り出し、どこかへ掛けだした
『##NAME1##です
お久しぶりです
降谷さん』
所変わって 警察庁内
「ふぅ…」
女性は少し緊張した面持ちでエレベーターを登っていた
チン
目的の階に到着した合図が鳴り、顔を引き締め一歩踏み出す
そして目的の部屋へ辿り着いた
コン コン コン
「おはようございます」
中へ入ると、黙々とパソコンと向き合っている先輩たち
また書類溜まってるのか…
自分の明日の姿を見ている様でげんなりする
女性は気にせず、その真ん中の道を進み
自分のデスクの前に立つ
『(あぁ…なんか久しぶりだな…)』
自分の机を懐かしんでいると…
ガチャ
風「##NAME1##さん! 帰られていたんですね」
『風見さん! ちょうど今着いた所です!』
風見さんは警視庁公安部所属であるが、##NAME1##の方が年下で後輩にあたるので、いつも敬語で接している
風見は風見で警察庁公安部である##NAME1##にタメ口をきけるわけもなく、お互いに敬語、ということで落ち着いた様だ
『ところで…』
風「あぁ…まだ“あちら”に潜入中の様です
明日の夜にはここに来ると連絡があったので、明日の夜、こちらに来れば会えるはずですよ」
『ありがとうございます
では明日の夜まで、報告はお預けですね(クスッ)
あ。ところで、今日は私は何をすればいいでしょう?』
##NAME1##のこの言葉を聞いた先輩方は、目をギランッと輝かせ一斉に立ち上がった
「##NAME1##お帰りっ!!!俺のこの書類なんだが!!」
「##NAME2##ちゃんおかえり!元気だったか!?この案件なんだが!!」
「元気そうでよかった!!この情報なんだが!!!」
・・・帰りたくなったよ。泣
そんな先輩方から標的にされている##NAME1##に同情の目を向けながら、1枚の書類を渡してきた
『これは?』
風「管理官から預かりました
伝言です
<戻って早々悪いが次の任務だ
詳細はその書類に書いてある
不明点があれば風見に聞け
以上>
…;」
『…私に“休み”の2文字はないのでしょうか…(遠い目)』
「「「「あるわけないだろ!?」」」」
『デスヨネー
シッテマーース』
さらに同情の目を向ける風見に##NAME1##は涙しそうだった…
こんな心優しい先輩がホシカッタナァ…
風「あと、降谷さんから
<他の奴らの手伝いをしたら、報告書作っておけよ>
と伝言が…」
『…帰っていいかな…(2回目)』