第四話 クスリ









ターゲット:西川直人



蘭たちの理科教師











備考:女好き




















『(まさか一撃でご飯までこぎつけられるとは…;)』



只今絶賛、ターゲットとサシ飲み中だ



それもこれもお昼休憩の時に…




























『西川先生~♡』



西「##NAME1##先生! どうされたんですか?」



『先ほどの授業、素晴らしかったです!
どうしたら西川先生の様にわかりやすく教えられるのか教えていただきたくてぇ…』



上目遣い+手は口元



わかりやすいが男は大体これに弱い




先輩教諭たちからは西川は女好きで、よく違う女とホテルに行くところを目撃されていた


だから誘うにはそんなに苦労しないと踏んでいる




『(でもまあこれで釣れたら苦労は…)』



西「そう言っていただけるなんて嬉しいです!

よろしければお話ししながら今晩、どうです?」



手で飲み物を持つポーズから傾ける動作をし、普通に飲みに行くことになった




『(…これ案外早く終わるんじゃないの?;)』





















そして現在に至るわけだが…





西「##NAME1##せんせぇ~~~?もっと飲まないとダァメですよぉ~?」









…ベロベロだ









『(酒弱すぎ…;
よくこれで女切れないなぁ…まぁ顔が良いからか…)』



自分の好みではないが、世間一般から見ればイケメンの分類に入るのだろう


だが…





『(まだ2時間でここまでベロベロになられたら情報の信憑性が持てないじゃないのよ…;

…はぁ;)


すみません。少しお手洗いに…』



西「はいっいってらっさいませぇ~!」



『(…ウゼェ)』






お店は個室ではなくオープンなお店だ


本来なら個室の方が情報を聞き取られず向いているが、今回はあくまで第一段階


もう少し親睦を深めてから根掘り葉掘り情報を聞き出してやる



意気込んでトイレから出ると、入れ違いで女性が入ってくる



それに気づかなかった女性が##NAME2##にぶつかってきた



女「っすみません…っ」



『あ、いえ~大丈夫ですよ(ニコ)』




とりあえず女性を気遣ったが…様子が少しおかしい


が、今は情報の方が重要だ


気を張りすぎなんだ、と納得し西川の元へと戻った







『西川先生♡
お待たせしました♡』



西「いぃえ~……ひっく…それより…これからどうです?二人っきりでぇ…」



『(…どうしよう…















誘いに乗ってさっさと情報取ってこの人から離れたい














ダメだ
焦りは禁物


ここはジラして、私に夢中にさせないと…






…というかこの人___…………)





お誘いは大変うれしいのですが…今日はちょっと…』




西「そんなこといわずにぃ~…ねぇ?」




##NAME2##の肩に手を回し、体を引き寄せられる



そして頬に顔を寄せられ軽くキスをされた




クスクス
『せっかちですねぇ?
でも今日はダメなんです…来週なら都合がつきますけど…』



最後は耳元で囁くように




西「っ…悪い人ですねぇ?##NAME1##先生?」





『…あら?“酔っ払いのフリ”をする西川先生には負けますわ?(ニヤリ)』









そう。最初は本当に酔っ払いなのだと思った



が、私がトイレから出た時コイツは携帯で誰かと電話していた



それもはっきりと…







西「今週はダメだ
来週末ならジャンキーも連れていける
そん時プッシャーしてくれよ~」









ジャンキー…ドラック依存者や使用者のこと



プッシャー…手渡しできるかということ







そちらも麻薬やドラックで使われる隠語








恐らく酔っ払ったフリをしてホテルに連れ込み、そのまま頂ければラッキー


もしくはクスリを誘って来ただろう





時間がないときはノるのだが…


今回は高校生が巻き込まれている




焦らず、慎重に、確実に…







『来週の…そうですねぇ

せっかくなら土曜か日曜にお会いしませんか?(ニコ)』




西「そうですねぇ…##NAME1##先生に断然興味が出てきたことですし、是非お時間を頂きたいですね?(ニコ)」




『私からもぜひお願いします(ニコ)

その時は…西川先生のこと、隅から隅まで…



教えて下さいね…?』




西川に腕を絡めわざと胸を押し当てる


と同時にここはあえて視線を外しておく



この方が女性の奥ゆかしさが強調されて都合がいい





西「(カァァ)…えぇ、僕もあなたのこと、隅から隅まで教えていただきたいですね」





顎クイをされ、強制的に視線が絡み合う



頭は冷静だが、一応照れたフリでもしておこう






『っ…///

西川先生って、意外とグイグイくるんですね』




身体を話し、顔を背ける




西「##NAME1##先生限定ですよ?(ニコ)」





…歯が浮くようなセリフを次々と…




『…そう、なら…嬉しいです…////』





…自分が気持ち悪い…どうも慣れない…






西「では今日はこの辺で…」




『ですね

また来週、お願いしますね(ニコ)』



西「はい。今日はありがとうございました(ニコ)」




お互いに挨拶を済ませ、会計をするだけとなったのだが



西「ここは出させてください」



私の歓迎会含め楽しかったから、それに一応は先輩だから、と言われてしまえば出すわけにもいかず、とりあえず甘えておいた



そのままタクシーまでエスコートされ、タクシー代までもらって帰宅






















タクシーの中で思わずニヤけてしまった











堕ちた、と確信づいてしまったからだ
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