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 進藤は一言で表すとコミュ力モンスターだ。たくさんの他人の作品に感想を書くし、また自身も精力的に執筆する。明るい作風でハッピーエンド、椎名くんとの甘々な生活を綴る作品にはファンが多い。リプ欄、サイトのコメント欄はもちろん、複数の匿名メッセージがどの作品にも送られていることから彼らの存在を確認できる。同人イベントへの参加も積極的だ。毎回新刊を作り持っていくだけでなく、もらった机いっぱいの差し入れ、そしてアフターの写真も必ず投稿する。進藤の写真にはいつも仲良しの友人が映っている。顔を出さない彼らは、そろってアフターが楽しかったことを投稿している。作品はサイトに発表するだけ、おまけに更新頻度も低く、感想は匿名箱に送るのがやっとの小西とは正反対のような人間だ。
 そんな進藤のことを、小西は気になると共に尊敬していた。底抜けの明るさに、自分にはないところを感じていた。作品を読めば明るい気持ちにさせてくれる。誰よりも先を歩き、周りの人を幸せにしていく。そんな彼女のことを、界隈を照らす太陽だと思った。周りには色とりどりの花畑がある。花たちは、太陽の光を受けてきらきらと輝いている。
 リストをスクロールしていると、突如現れた進藤主催の通話の投稿。お仲間さんと話している。いつものように入室制限ありかな、と思っていたら珍しく誰でも入室可、と記されていた。心臓の鼓動が少し、早くなる。
 もしかしたら。もしかしたら、ここで通話をしたら、小説も進められるかもしれない。あの憧れの進藤さんと通話して、たくさんエネルギーをもらって、それで続きを書けるようになるかもしれない。「誰でも入室可」の文字に、目が釘付けになる。
 あぁ、でもフォローもしていないし、私壁打ちだし、不審に思われるかな。
 不安がよぎるも、そんなものは小西の異常に大きな期待に押しつぶされた。ひっそりと追いかけていた時間は、いつの間にか小西の進藤に対する期待を何倍にも膨らませていた。緊張で唇に力が入る。震える指先で入室ボタンを押した。
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