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 帰ると、ラブが僕を待っていた。いつものように夕飯の支度をする。今日行った海のある街の土産物屋で買った、パリパリの海苔とふわふわの鰹節の混ざったふりかけをご飯にかけて、その上に醤油を回しかける。お手軽ご飯の完成だ。それに加えて近所のスーパーで買ってきた揚げ物を並べる。

「これ、お土産?」
「そう。ラブ、好きかなって」
「おいしそう! ありがとうね、ナル」

 ラブはいつもより上機嫌だ。その顔を見て気づかれないようにこっそりと、安堵のため息をついた。

「ねぇ、ラブ」
 僕は考えていた疑問を口にする。

「なんで海の映像はダメで、カメラ越しの海ならよかったの?」

 ラブは少しだけ水色の目を見開いて、それから申し訳なさそうに僕から目をそらしながら口を開く。

「私はリアルタイムの海が見たかったの。……ライブカメラって海とカメラの距離が遠いじゃない? だから、距離が近ければなんでもよかったの」

 そういうことか。だから録画されたものではだめだったのか。

 僕も実家が海の近くだからたまに恋しくなるけど、確かに動画サイトの映像を見たところで満足しないもんな。絶好のロケーション、完璧な天気でなくても、足元に誘うように波打つ、悠然と視界いっぱいに横たわる海を、自らの目で見ないと気が済まないだろう。録画された誰かの映像では、どうやったって勝てないものだ。

 やっぱり大家さんってすごい。いつも僕を助けてくれる。僕は心の中で感謝をした。

「ナル、早く食べましょ」

 ラブの笑顔が見られる。それだけで僕は安心してしまう。
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