青瞳の戦闘人形
それから、リュシーと私の共同生活が始まった。もちろんリュシーは部屋から出られないから、私が食事をどうにかするしかなかった。おこづかいで買った少ない食べ物をリュシーにあげていた。それは今までと変わらない。いきなりの出費ではなかったから、ママにお小遣い帳を見せても変な目で見られなかった。
一緒に暮らしてわかったことがある。リュシーは頭が良い。私がつまずいていた数学の問題を、すらっと解いてしまうのだ。
「すごい!」
「いえ、ロボットですから」
リュシーはペンを私に返すと、自慢げに言うこともなく、淡々としていた。
夜だけじゃなく、朝も、昼も、夕方も彼女といられることが嬉しかった。リュシーは表情をあまり変えないけれど、もし私と一緒にいられる時間が増えたことを嬉しく思っているのならいいな、と思っていた。
そんな中、博物館の張り紙は増えていた。
「至急 脱走したロボットを探しています 見つけた方には賞金……」
「ねぇ、アヤちゃん。塾休んでこいつ見つけにいかない? 賞金だって!」
「……いい」
「え? 今なんて」
「うるさいって言ってんの! 私は探さない!」
私を呼ぶ声を無視して、塾へ急ぎ足で向かう。
リュシーはそんなんじゃないもん。お金で買えるようなものじゃないもん。リュシーは頭がよくて、優しくて、お菓子が大好きで、それで。
大切な友達なんだ。
一緒に暮らしてわかったことがある。リュシーは頭が良い。私がつまずいていた数学の問題を、すらっと解いてしまうのだ。
「すごい!」
「いえ、ロボットですから」
リュシーはペンを私に返すと、自慢げに言うこともなく、淡々としていた。
夜だけじゃなく、朝も、昼も、夕方も彼女といられることが嬉しかった。リュシーは表情をあまり変えないけれど、もし私と一緒にいられる時間が増えたことを嬉しく思っているのならいいな、と思っていた。
そんな中、博物館の張り紙は増えていた。
「至急 脱走したロボットを探しています 見つけた方には賞金……」
「ねぇ、アヤちゃん。塾休んでこいつ見つけにいかない? 賞金だって!」
「……いい」
「え? 今なんて」
「うるさいって言ってんの! 私は探さない!」
私を呼ぶ声を無視して、塾へ急ぎ足で向かう。
リュシーはそんなんじゃないもん。お金で買えるようなものじゃないもん。リュシーは頭がよくて、優しくて、お菓子が大好きで、それで。
大切な友達なんだ。