catastrophe
(でも、どうやって?)
レベッカが唸っていると、視界に二重写しのように様々なデータ表示やアイコンが現れる。
フレンド・リストを発見し、思い浮かべると選択することができた。どうやら意志の力でカーソルが動き各種操作ができるようだ。
「念話機能」に気づき、レベッカは兄に連絡することにした。この機能は、いわば携帯電話のような役目をもっている。
木琴を鳴らすような軽快な音が耳元で響く。相手が返答するのをじりじりと待ち、繋がった瞬間に確認もせずに声をかける。
「直ちゃん!生きてる!?」
『は?え?なんだこれ。誰だ、話しかけてるの?はろーはろー。メイディメイディこちら神話級の大ピンチっす』
「レビィだよ!妹の声くらい覚えたら!?」
みんながパニックになっているこんな状況で、普段と変わらないくだらないネタに、レベッカは悔しいことにほっとしてしまう。
『なんだ、レビィか。これ、どうなってんだ?』
「なんだ、ってなによ。というか、それが分かったら苦労しないっての!それより、直ちゃん何処にいる?」
直継の声の背後からは、叫び声や騒がしい喧噪の音が聞こえる。
どうやらこの念話機能は、現実の携帯電話のように背景の音も拾うらしい。
『駅前広場。あー、前に薬草売りがいたあたり?』
「わたしも駅前広場。…って、お?」
念話しながら歩いていると見知った装備を身につけた守護戦士 がレベッカの目に入った。
「直ちゃん、ちょっと振り返ってみてよ」
『は?お、おう?』
間抜けな声と共に守護戦士が振り返る。目が合ったその瞬間にレベッカは盛大なデコピンをその額に叩き込んだ。
レベッカが唸っていると、視界に二重写しのように様々なデータ表示やアイコンが現れる。
フレンド・リストを発見し、思い浮かべると選択することができた。どうやら意志の力でカーソルが動き各種操作ができるようだ。
「念話機能」に気づき、レベッカは兄に連絡することにした。この機能は、いわば携帯電話のような役目をもっている。
木琴を鳴らすような軽快な音が耳元で響く。相手が返答するのをじりじりと待ち、繋がった瞬間に確認もせずに声をかける。
「直ちゃん!生きてる!?」
『は?え?なんだこれ。誰だ、話しかけてるの?はろーはろー。メイディメイディこちら神話級の大ピンチっす』
「レビィだよ!妹の声くらい覚えたら!?」
みんながパニックになっているこんな状況で、普段と変わらないくだらないネタに、レベッカは悔しいことにほっとしてしまう。
『なんだ、レビィか。これ、どうなってんだ?』
「なんだ、ってなによ。というか、それが分かったら苦労しないっての!それより、直ちゃん何処にいる?」
直継の声の背後からは、叫び声や騒がしい喧噪の音が聞こえる。
どうやらこの念話機能は、現実の携帯電話のように背景の音も拾うらしい。
『駅前広場。あー、前に薬草売りがいたあたり?』
「わたしも駅前広場。…って、お?」
念話しながら歩いていると見知った装備を身につけた
「直ちゃん、ちょっと振り返ってみてよ」
『は?お、おう?』
間抜けな声と共に守護戦士が振り返る。目が合ったその瞬間にレベッカは盛大なデコピンをその額に叩き込んだ。
2/2ページ