all night long
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
✽✽✽✽✽✽✽
『……キュッ。』
シャワーの蛇口を絞める手が震える。
さっきまでの水音が消え失せた浴室は一気に静まり返り、シャワーヘッドからの水滴の音、
「はぁ…………」
そして 後悔交じりの私の溜息が響く。
おばあちゃんが言っていた教訓『流れに身を任せること』をいつも通り実行してしまったが、本当にこれで良かったのかと……!
『菅原くん……今夜一晩、お世話になります!!!』
と頭を下げたけど、大胆にも知り合ったばかり(それも今日)の菅原くんの家に泊まるなんて思いもしなかった。
いくら彼からの申し出だったとしても、やっぱり常識はずれの行動だ。
断るべきだったよね……
その瞬間、明るい曲調とともに、
『男はオオカミなのよ~♪』
昔の歌謡曲が私の脳内で流れ始める。
……いやいや、人の良さそうな菅原くんに限って、そんなことっ!
慌てて、首をブンブン横に振る。
でも、元彼と付き合っていた時も……
『何もしない!!』と言いつつ、強引に致そうとしてきたっけ(未遂だけど……)。
菅原くんを信じてない訳じゃないけど、『男の子 = 聖人』ではないことを改めて思い返す。
「ヤバいな……こりゃ。」
こうなったら、タクシー代 借りて自宅に帰った方がいいのかもしれない。
✽✽✽✽✽✽✽
「あの……シャワー、ありがとうございました。」
脱衣場に置かれていたジャージ上下を身に纏い、恐る恐る台所にいる菅原くんに声を掛けた。
彼は流し台で洗い物の真っ最中。
「……あ、菅原くん!
それ、私やるよ。」
家の主よりも先にシャワー使わせてもらうことに罪悪感を感じ、慌てて菅原くんの隣へ向かう。
シンクには既にスポンジで汚れを落とした泡まみれのマグカップが2つ置かれていた。
「えっ……いいよ。
後は泡を洗い流すくらいだし、もう終わっちゃうから。」
「私、菅原くんにしてもらってばっかりだし、ここは任せて!」
「でも、お客さんにそれさせちゃダメでしょ……」
確かにその通りなんだけど!
助けてもらうばかりで何もしないってのは私のポリシーに反するんだよね。
菅原くん!
君も空気が読める男なら(←勝手にハードルを上げた)、その辺 ちょっと察してほしいんだけどな……
仕方ない、こうなったら!
「ねぇ、菅原くんもお風呂入ってきなよ!
サッパリするから!!」
そう言って、彼の背中をポンと押してやる。
「えっ、でもっ……」
「明日もあるんだから!
さっさとシャワー浴びてきて、ねっ!」
既に日付は変わってしまっているのに、呑気にしてられない。
こっちは早いとこ、計画通りに事を進めないといけないんだから!
「あ、うん。
じゃ、お言葉に甘えて。」
薄っすらと頬を赤らめた菅原くんはそう言い残して、浴室へと向かう。
季節外れの風邪だろうか?
彼の異変に大して気にも留めずに、
「はい、いってらっしゃい~」
私はシンクにあるマグカップへと手を伸ばした。
とりあえず、さっさと済ませてしまおう。
『……キュッ。』
シャワーの蛇口を絞める手が震える。
さっきまでの水音が消え失せた浴室は一気に静まり返り、シャワーヘッドからの水滴の音、
「はぁ…………」
そして 後悔交じりの私の溜息が響く。
おばあちゃんが言っていた教訓『流れに身を任せること』をいつも通り実行してしまったが、本当にこれで良かったのかと……!
『菅原くん……今夜一晩、お世話になります!!!』
と頭を下げたけど、大胆にも知り合ったばかり(それも今日)の菅原くんの家に泊まるなんて思いもしなかった。
いくら彼からの申し出だったとしても、やっぱり常識はずれの行動だ。
断るべきだったよね……
その瞬間、明るい曲調とともに、
『男はオオカミなのよ~♪』
昔の歌謡曲が私の脳内で流れ始める。
……いやいや、人の良さそうな菅原くんに限って、そんなことっ!
慌てて、首をブンブン横に振る。
でも、元彼と付き合っていた時も……
『何もしない!!』と言いつつ、強引に致そうとしてきたっけ(未遂だけど……)。
菅原くんを信じてない訳じゃないけど、『男の子 = 聖人』ではないことを改めて思い返す。
「ヤバいな……こりゃ。」
こうなったら、タクシー代 借りて自宅に帰った方がいいのかもしれない。
✽✽✽✽✽✽✽
「あの……シャワー、ありがとうございました。」
脱衣場に置かれていたジャージ上下を身に纏い、恐る恐る台所にいる菅原くんに声を掛けた。
彼は流し台で洗い物の真っ最中。
「……あ、菅原くん!
それ、私やるよ。」
家の主よりも先にシャワー使わせてもらうことに罪悪感を感じ、慌てて菅原くんの隣へ向かう。
シンクには既にスポンジで汚れを落とした泡まみれのマグカップが2つ置かれていた。
「えっ……いいよ。
後は泡を洗い流すくらいだし、もう終わっちゃうから。」
「私、菅原くんにしてもらってばっかりだし、ここは任せて!」
「でも、お客さんにそれさせちゃダメでしょ……」
確かにその通りなんだけど!
助けてもらうばかりで何もしないってのは私のポリシーに反するんだよね。
菅原くん!
君も空気が読める男なら(←勝手にハードルを上げた)、その辺 ちょっと察してほしいんだけどな……
仕方ない、こうなったら!
「ねぇ、菅原くんもお風呂入ってきなよ!
サッパリするから!!」
そう言って、彼の背中をポンと押してやる。
「えっ、でもっ……」
「明日もあるんだから!
さっさとシャワー浴びてきて、ねっ!」
既に日付は変わってしまっているのに、呑気にしてられない。
こっちは早いとこ、計画通りに事を進めないといけないんだから!
「あ、うん。
じゃ、お言葉に甘えて。」
薄っすらと頬を赤らめた菅原くんはそう言い残して、浴室へと向かう。
季節外れの風邪だろうか?
彼の異変に大して気にも留めずに、
「はい、いってらっしゃい~」
私はシンクにあるマグカップへと手を伸ばした。
とりあえず、さっさと済ませてしまおう。