all night long
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彼に釣り合うようダイエットして、彼の好みの服を買う為に家庭教師のバイトもやって……
自分が彼のお人形さんになっていることも気付かず、必死に。
だが、先週……
その暗示を解く、JKとの浮気疑惑とは別の……私を激怒させる出来事が勃発。
『夏乃にはあんな風に大口開けて、一緒に笑ってほしくない。
ねぇ、付き合う友達 考えた方が良くない?』
幼稚園からの親友 ゆりを侮辱されたのだ。
いつも私の隣で寄り添ってくれた心優しい彼女は天真爛漫で豪快。
今までに何度、その明るさに助けられただろう?
彼女の良さも知らないくせに、
『前から思ってたんだけどさ、あんながさつな子……夏乃には似合わないよ。』
彼はとんでもないことを言い放った。
それも笑顔で冗談でも言うように。
その瞬間、生まれて初めて……
『似合わない?
私、生まれてからずっと、友達はそんな基準で選んだことないよ……』
怒りで身体が震えた。
私の大切な人をどうして悪く言うんだろう?
このまま付き合って、わかり合えるのだろうか?
そんな疑念が元で彼と距離を更に置くことになり、数日で相手の事がよく見えてきた。
今までカッコいいと思っていた仕草や表情、何気無く発した言葉……全て負のイメージが付きまとっていく。
私は一体、彼の何にひかれて付き合っていたのだろう?
尋ねられても、即答出来なくなっていた。
ただ、言えることは……
私は彼にではなく、恋に恋をしていたということだけ。
✽✽✽✽✽✽✽
「ありがとうございました~」
昼過ぎ……
ゆりが引き取らなかった残りの服を持ち、近所のリサイクルショップに行ってみると意外に良い値で買い取ってくれた。
これも元カレが流行を追う人間だったお陰。
皮肉なものだ。
「暑い……」
店外へ出た途端、強い日差しが降り注ぐ。
まだ梅雨も明けてないのに、この暑さにうんざりする。
おまけに長い髪が汗ばむ首筋にベタリと貼り付く。
これから先、益々 暑くなるっていうのに……
あぁ、やってられない。
「……そうだ。」
その瞬間、ふと とある場所が頭に浮かび、乗ってきた自転車にまたがった。
✽✽✽✽✽✽✽
「あらら……見事な変わり振りじゃないの~」
次の日、大学の講堂で私を見たゆりがポカンと口を開いたまま固まっていた。
それもそのはず……
昨日まであった長い髪が、ショートカットになっているのだから。
突然のイメチェンにびっくりしたに違いない。
おまけに服装もシンプルなシャツにジーンズ、スニーカー。
今までの女の子~っていう路線から脱線して、多分 一見して私と気付かれないだろう。
「夏乃、フルモデルチェンジでございます~」
少し恥ずかしくて、自分で茶化した口調で言うと、
「爽やかで、いいんじゃない?
何だか若返ったじゃん。
パッと見、誰も昨日までのアンタだとは思わないわ。」
彼女は親指をグッと立てて、笑顔を見せた。
✽✽✽✽✽✽✽
「ねぇ 夏乃、その紙袋……どうしたの?」
一日の講義も終わり、荷物を持って教室から出ようとした途端、ゆりに尋ねられた。
紙袋の中には、一昨日 カフェで借りたTシャツとタオルが入っている。
相変わらず、ゆりは目敏いな~。
私は苦笑いしながら、
「あ……これ、人から借りたの。
今日、これから返しに行こうと思って。
じゃ、私 ちょっと急ぐから。
またね~」
「あ、うん……」
詳しいことも告げぬまま 彼女と校内で別れ、駅前の商店街まで小走りで移動する。
本当は急ぐ必要もなかったのだが、このまま一緒にいたら、話さなくてもいいことまで喋ってしまいそうで怖かった。
実はゆりに彼氏と別れたことは伝えていたが、一昨日に起こったカフェでの騒動(水をぶっかけられたこと)について子細を話していない。
彼女には、私なんかのことで心配してほしくなかったし、終わったことを今更 愚痴ってもしょうがないと思っていたから。
自分が彼のお人形さんになっていることも気付かず、必死に。
だが、先週……
その暗示を解く、JKとの浮気疑惑とは別の……私を激怒させる出来事が勃発。
『夏乃にはあんな風に大口開けて、一緒に笑ってほしくない。
ねぇ、付き合う友達 考えた方が良くない?』
幼稚園からの親友 ゆりを侮辱されたのだ。
いつも私の隣で寄り添ってくれた心優しい彼女は天真爛漫で豪快。
今までに何度、その明るさに助けられただろう?
彼女の良さも知らないくせに、
『前から思ってたんだけどさ、あんながさつな子……夏乃には似合わないよ。』
彼はとんでもないことを言い放った。
それも笑顔で冗談でも言うように。
その瞬間、生まれて初めて……
『似合わない?
私、生まれてからずっと、友達はそんな基準で選んだことないよ……』
怒りで身体が震えた。
私の大切な人をどうして悪く言うんだろう?
このまま付き合って、わかり合えるのだろうか?
そんな疑念が元で彼と距離を更に置くことになり、数日で相手の事がよく見えてきた。
今までカッコいいと思っていた仕草や表情、何気無く発した言葉……全て負のイメージが付きまとっていく。
私は一体、彼の何にひかれて付き合っていたのだろう?
尋ねられても、即答出来なくなっていた。
ただ、言えることは……
私は彼にではなく、恋に恋をしていたということだけ。
✽✽✽✽✽✽✽
「ありがとうございました~」
昼過ぎ……
ゆりが引き取らなかった残りの服を持ち、近所のリサイクルショップに行ってみると意外に良い値で買い取ってくれた。
これも元カレが流行を追う人間だったお陰。
皮肉なものだ。
「暑い……」
店外へ出た途端、強い日差しが降り注ぐ。
まだ梅雨も明けてないのに、この暑さにうんざりする。
おまけに長い髪が汗ばむ首筋にベタリと貼り付く。
これから先、益々 暑くなるっていうのに……
あぁ、やってられない。
「……そうだ。」
その瞬間、ふと とある場所が頭に浮かび、乗ってきた自転車にまたがった。
✽✽✽✽✽✽✽
「あらら……見事な変わり振りじゃないの~」
次の日、大学の講堂で私を見たゆりがポカンと口を開いたまま固まっていた。
それもそのはず……
昨日まであった長い髪が、ショートカットになっているのだから。
突然のイメチェンにびっくりしたに違いない。
おまけに服装もシンプルなシャツにジーンズ、スニーカー。
今までの女の子~っていう路線から脱線して、多分 一見して私と気付かれないだろう。
「夏乃、フルモデルチェンジでございます~」
少し恥ずかしくて、自分で茶化した口調で言うと、
「爽やかで、いいんじゃない?
何だか若返ったじゃん。
パッと見、誰も昨日までのアンタだとは思わないわ。」
彼女は親指をグッと立てて、笑顔を見せた。
✽✽✽✽✽✽✽
「ねぇ 夏乃、その紙袋……どうしたの?」
一日の講義も終わり、荷物を持って教室から出ようとした途端、ゆりに尋ねられた。
紙袋の中には、一昨日 カフェで借りたTシャツとタオルが入っている。
相変わらず、ゆりは目敏いな~。
私は苦笑いしながら、
「あ……これ、人から借りたの。
今日、これから返しに行こうと思って。
じゃ、私 ちょっと急ぐから。
またね~」
「あ、うん……」
詳しいことも告げぬまま 彼女と校内で別れ、駅前の商店街まで小走りで移動する。
本当は急ぐ必要もなかったのだが、このまま一緒にいたら、話さなくてもいいことまで喋ってしまいそうで怖かった。
実はゆりに彼氏と別れたことは伝えていたが、一昨日に起こったカフェでの騒動(水をぶっかけられたこと)について子細を話していない。
彼女には、私なんかのことで心配してほしくなかったし、終わったことを今更 愚痴ってもしょうがないと思っていたから。