雲ゆき
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
電話の内容を聞いていると、あの直後 鉄朗は倒れた私をタクシーに乗せて自分の自宅まで戻り、介抱してくれているらしい。
不謹慎かもしれないけど、すごく嬉しかった。
「はい……じゃ、またあとで。」
会話も終わったのか、
スマホを机の上に置き、こちらを振り返った彼と目が合う。
「あ……起きた?」
「うん……」
こうして、彼と面と向かって話すのは1か月ぶり。
「……はぁ、よかった。」
目を覚ました私を見た鉄朗は大きく息をつき、ベッド脇にへなへなと座り込んだ。
かなり心配してくれていたみたい。
「ごめんなさい……心配掛けて。」
身体を起こそうとするが、山ほど掛けられた布団や毛布が重くて容易に起き上がれない。
彼の性格上、怒っていると思ったら、
「あ……そのまま、寝てろ。
熱、まだ あるかもしれないし。」
意外にも優しい言葉を掛けられる。
気が抜けてしまった鉄朗は、私の上にある布団の上をトントンと軽く叩いた。
「今日はごめんな……デートすっぽかして。」
珍しく反省しているのか?
彼は神妙な面持ちで布団から出ていた私の左手を握り締める。
「俺が時間通りに起きて、待ち合わせ場所に行ってれば……夏乃がこんなことにならなかったのに。
怖い思いさせて、ごめんな……」
握り締めた手の甲を自分の口元へ近付け、何度もキスされる。
日頃、ポーカーフェイスな鉄朗もさっきの出来事は相当堪えたのだろう。
その瞬間、
「ううん……私の方こそ……」
鉄朗も私と同じ後悔をしていることに気付いた。
「物分かりのいい彼女ぶって……
鉄朗にウザがられるのが怖くて、一度 電話したっきり……その後 連絡しなかったから……」
早く……こんな風に自分の気持ち、伝えれば良かった。
一人で悲劇のヒロイン気取って、私ってば 何してたんだろう……
そう思うと情けなくて涙が溢れてきた。
「夏乃はもう少し、我が儘でいいよ。
これから、俺もそんな夏乃にたっぷり甘えるから……」
目尻から伝う涙を鉄朗の指が優しく拭う。
「甘える?」
「そ。
スキンシップ多めで……」
「却下!!
鉄朗、しつこいんだもん。」
「それは夏乃のこと、愛してるから。
な……今からちょっといちゃつかない?」
これから先も、二人の気持ちはすれ違いがあるかもしれない。
天気と一緒で心はいつも同じではいられないし……
互いの気持ちを思いやることも出来なくて、こうして衝突したりすることが多くなるかもしれない。
「ちょっと、だけだよ?」
「……やったっ!
じゃ、少しそっちに寄って~」
もし、そんな日が来たときは今日のことを思い出そう。
鉄朗と一緒なら、大抵のことは乗り越えていけるはず。
……多分、きっと。
不謹慎かもしれないけど、すごく嬉しかった。
「はい……じゃ、またあとで。」
会話も終わったのか、
スマホを机の上に置き、こちらを振り返った彼と目が合う。
「あ……起きた?」
「うん……」
こうして、彼と面と向かって話すのは1か月ぶり。
「……はぁ、よかった。」
目を覚ました私を見た鉄朗は大きく息をつき、ベッド脇にへなへなと座り込んだ。
かなり心配してくれていたみたい。
「ごめんなさい……心配掛けて。」
身体を起こそうとするが、山ほど掛けられた布団や毛布が重くて容易に起き上がれない。
彼の性格上、怒っていると思ったら、
「あ……そのまま、寝てろ。
熱、まだ あるかもしれないし。」
意外にも優しい言葉を掛けられる。
気が抜けてしまった鉄朗は、私の上にある布団の上をトントンと軽く叩いた。
「今日はごめんな……デートすっぽかして。」
珍しく反省しているのか?
彼は神妙な面持ちで布団から出ていた私の左手を握り締める。
「俺が時間通りに起きて、待ち合わせ場所に行ってれば……夏乃がこんなことにならなかったのに。
怖い思いさせて、ごめんな……」
握り締めた手の甲を自分の口元へ近付け、何度もキスされる。
日頃、ポーカーフェイスな鉄朗もさっきの出来事は相当堪えたのだろう。
その瞬間、
「ううん……私の方こそ……」
鉄朗も私と同じ後悔をしていることに気付いた。
「物分かりのいい彼女ぶって……
鉄朗にウザがられるのが怖くて、一度 電話したっきり……その後 連絡しなかったから……」
早く……こんな風に自分の気持ち、伝えれば良かった。
一人で悲劇のヒロイン気取って、私ってば 何してたんだろう……
そう思うと情けなくて涙が溢れてきた。
「夏乃はもう少し、我が儘でいいよ。
これから、俺もそんな夏乃にたっぷり甘えるから……」
目尻から伝う涙を鉄朗の指が優しく拭う。
「甘える?」
「そ。
スキンシップ多めで……」
「却下!!
鉄朗、しつこいんだもん。」
「それは夏乃のこと、愛してるから。
な……今からちょっといちゃつかない?」
これから先も、二人の気持ちはすれ違いがあるかもしれない。
天気と一緒で心はいつも同じではいられないし……
互いの気持ちを思いやることも出来なくて、こうして衝突したりすることが多くなるかもしれない。
「ちょっと、だけだよ?」
「……やったっ!
じゃ、少しそっちに寄って~」
もし、そんな日が来たときは今日のことを思い出そう。
鉄朗と一緒なら、大抵のことは乗り越えていけるはず。
……多分、きっと。
6/6ページ