ボーイフレンド
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「ちょっ、そこ!」
「避けろ!」
先輩の声と同時に頭に激痛が走る。
その瞬間、頭とは違う……
身体を床に強く打ち付けたような痛みに襲われた。
「っ……てぇ。」
一瞬の出来事に混乱しながら うっすらと両目を開くと、体育館の天井。
そして、心配そうな表情で俺のことを見下ろす先輩や田中達 バレー部の顔が飛び込んでくる。
「縁下、大丈夫か?!」
どうやら、部活中に顔面でボールをまともに受けてぶっ倒れたのか……
とりあえず、今の状況を理解した。
「だ、だい……」
『大丈夫』と言って起き上がろうとした瞬間、二年の澤村先輩が俺の右肩を押さえ付ける。
「ダメだ、そのまま寝てろ。
頭、打ってるんだから。」
頭よりも身体の痛みの方が酷いなんてことは言い出せないまま……
俺はその一言で身動きすら取れず、先輩の指示に従うことにした。
「え、縁下……すまない。」
「不可抗力だよ。」
「力がボケッとしてたのが悪い。」
俺にボールを当てたのは東峰先輩なのか、申し訳なさそうに謝っている横で菅原先輩と西谷が話しているのが聞こえてきた。
辺りがざわざわ騒ぎ始める中、情けなくなって再び 目を閉じる。
確かにそうだ……
サーブ練してたのに、注意するこも忘れるくらいぼんやりしていた。
「私、保健室の先生呼んできます。」
遠くでマネージャーの清水先輩の声も聞こえる。
『……友達だよ。』
その瞬間、苦笑いの南雲さんの苦し紛れとも思える発言とスマホの画面に表示された『浅井岳』という名前が浮かぶ。
明らかに男の名前。
それを『友達』って……ボーイフレンドってことか?
昼休みからずっと4時間以上もぐるぐる考え巡らせていたせい。
今日、集中力を欠かせた原因。
昨夜、メールで画像の送り方を教える約束をした。
お陰で見事に寝不足で母親に叩き起こされる始末。
午前中、うとうとしながら、約束した昼休みを心待ちに授業を受けた。
それにしても……
こういうときの時間って早く過ぎてはくれないもんだ。
『ごめん、待たせて。』
そして、南雲さんと昼食後に中庭で待ち合わせた。
あんなに心待ちにしていたのにも関わらず、出遅れ。
それも教室に彼女の姿がないことに気付き、慌てて中庭へ向かうというカッコ悪さ。
あぁ、情けない……
『気にしないで。
今日、早く食べ終わっちゃってね。
それにこっちの都合で教えてもらうんだし、縁下くん 待たせられないから。』
ベンチに腰掛けていた彼女は微笑みを浮かべ、早速 ポケットからスマホを取り出した。
……あぁ、可愛い。
それにこれっ、まるで待ち合わせしてるカップルの会話じゃないか! (違うけど……)
もし、これがデートの待ち合わせなら、どんなにいいか……
周りは俺達のこと、どんな風に見てるんだろう?
恋人同士とか……?
そんなことを思い巡らし有頂天になっていた俺は南雲さんのスマホを見ながら、
『このマーク押すと、データから画像を選択出来るんだ。』
画像をメールに添付する説明をしていた。
『なるほど……
ここで画像を選択……っと。』
彼女はそう呟きながら、画像フォルダの中から画像をクリックする。
それは緊張した面持ちで大きな白猫を抱えている彼女の画像だった。
この画像、俺に送ってくれるのか……
それだけでテンションが徐々に上がっていく。
『可愛いね。』
白いニットにジーンズ……制服とはまた違うボーイッシュな雰囲気に思わず呟くと、
『でしょう~
可愛いんだけど、ツンツンしちゃって。
それにこの子、ダッコさせてくれなくて大変だったの。
人になかなか馴れてくれなくて……』
彼女は自分の抱いている猫のことだと勘違いしたようで、見当違いの返事が返ってきた。
「避けろ!」
先輩の声と同時に頭に激痛が走る。
その瞬間、頭とは違う……
身体を床に強く打ち付けたような痛みに襲われた。
「っ……てぇ。」
一瞬の出来事に混乱しながら うっすらと両目を開くと、体育館の天井。
そして、心配そうな表情で俺のことを見下ろす先輩や田中達 バレー部の顔が飛び込んでくる。
「縁下、大丈夫か?!」
どうやら、部活中に顔面でボールをまともに受けてぶっ倒れたのか……
とりあえず、今の状況を理解した。
「だ、だい……」
『大丈夫』と言って起き上がろうとした瞬間、二年の澤村先輩が俺の右肩を押さえ付ける。
「ダメだ、そのまま寝てろ。
頭、打ってるんだから。」
頭よりも身体の痛みの方が酷いなんてことは言い出せないまま……
俺はその一言で身動きすら取れず、先輩の指示に従うことにした。
「え、縁下……すまない。」
「不可抗力だよ。」
「力がボケッとしてたのが悪い。」
俺にボールを当てたのは東峰先輩なのか、申し訳なさそうに謝っている横で菅原先輩と西谷が話しているのが聞こえてきた。
辺りがざわざわ騒ぎ始める中、情けなくなって再び 目を閉じる。
確かにそうだ……
サーブ練してたのに、注意するこも忘れるくらいぼんやりしていた。
「私、保健室の先生呼んできます。」
遠くでマネージャーの清水先輩の声も聞こえる。
『……友達だよ。』
その瞬間、苦笑いの南雲さんの苦し紛れとも思える発言とスマホの画面に表示された『浅井岳』という名前が浮かぶ。
明らかに男の名前。
それを『友達』って……ボーイフレンドってことか?
昼休みからずっと4時間以上もぐるぐる考え巡らせていたせい。
今日、集中力を欠かせた原因。
昨夜、メールで画像の送り方を教える約束をした。
お陰で見事に寝不足で母親に叩き起こされる始末。
午前中、うとうとしながら、約束した昼休みを心待ちに授業を受けた。
それにしても……
こういうときの時間って早く過ぎてはくれないもんだ。
『ごめん、待たせて。』
そして、南雲さんと昼食後に中庭で待ち合わせた。
あんなに心待ちにしていたのにも関わらず、出遅れ。
それも教室に彼女の姿がないことに気付き、慌てて中庭へ向かうというカッコ悪さ。
あぁ、情けない……
『気にしないで。
今日、早く食べ終わっちゃってね。
それにこっちの都合で教えてもらうんだし、縁下くん 待たせられないから。』
ベンチに腰掛けていた彼女は微笑みを浮かべ、早速 ポケットからスマホを取り出した。
……あぁ、可愛い。
それにこれっ、まるで待ち合わせしてるカップルの会話じゃないか! (違うけど……)
もし、これがデートの待ち合わせなら、どんなにいいか……
周りは俺達のこと、どんな風に見てるんだろう?
恋人同士とか……?
そんなことを思い巡らし有頂天になっていた俺は南雲さんのスマホを見ながら、
『このマーク押すと、データから画像を選択出来るんだ。』
画像をメールに添付する説明をしていた。
『なるほど……
ここで画像を選択……っと。』
彼女はそう呟きながら、画像フォルダの中から画像をクリックする。
それは緊張した面持ちで大きな白猫を抱えている彼女の画像だった。
この画像、俺に送ってくれるのか……
それだけでテンションが徐々に上がっていく。
『可愛いね。』
白いニットにジーンズ……制服とはまた違うボーイッシュな雰囲気に思わず呟くと、
『でしょう~
可愛いんだけど、ツンツンしちゃって。
それにこの子、ダッコさせてくれなくて大変だったの。
人になかなか馴れてくれなくて……』
彼女は自分の抱いている猫のことだと勘違いしたようで、見当違いの返事が返ってきた。