あきがきたら
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「ねぇ、岩ちゃん……」
土曜の晩……
両親が田舎に行って一人で過ごしていた及川にうちのお袋特製の牛スジカレーを届け、一緒に晩飯を食っていた時のこと。
食卓テーブルを挟んで向かい合った及川が口を開いた。
「何だ?
肉なら、やんねぇぞ。」
カレーを注ぐ時に肉を多目に入れたのがバレたのか?
俺は皿を抱えるようにヤツを睨み付けると、
「や、そうじゃなくって……」
及川は苦笑しながらグラスに入った麦茶を飲み干し、
「KOTOのサイト、見た?」
俺に尋ねた。
コイツが『KOTO』の名前を出す時って、大概 企画が絡む時。
先日、前回のアンケート企画で自分の得票数が花巻・国見・俺に負けたこともあり、数日間 荒れていたのだが……
今回も恐らく何かあったのだろう。
「いや……
この前の20000hit企画の結果発表以来、見てねぇ。」
「ふーん……
見てないんだ……」
及川はそう言ったっきり、皿に残ったカレーを無言で食べ終えた。
その顔は気味が悪いくらい爽やかな表情を見せるが、こっちは中途半端な話に消化不良を起こしそうになる。
「……何だよ、自分で話振っといて。
聞いてやるから、ちゃんと話せよ。」
多分、最初の俺の反応が悪かったから、敢えて焦らしたのだろう。
全くもって面倒なヤツだ。
すると及川は「仕方ないなー」等 悪態をつきながら、喋り始めた。
今度の11月15日、あのサイト2周年を迎えるとかで、またアンケート企画を始めたらしい。
だが、現在 10000hit企画も済んでない、
おまけに20000hit企画の3作品も書かないといけない……
そんな理由から今回の企画はアンケートの1位に選ばれたキャラの話だけ書くと内容を変更。
単純でずぼらなKOTOがやらかしそうなことだ。
「で、企画のアンケートを開始したら、これが全く票が入ってないの。」
及川は「ザマアミロ」といわんばかりの顔してほくそ笑んでいる。
どうやら今回の投票は開票結果を閲覧出来るようにしていたらしく(アイツ、中間発表の手間省きやがった!)、
今の時点で数票しか投じられていないらしい。
「俺、思ったんだけどさ……
KOTOのサイト、皆に飽きられてんじゃないかなって。」
飽きられてる……か。
コイツ、相変わらず この状況良く見てんな……
思わず感心しながら、カレーを口に運ぶ。
「そう。
毎回同じことして、皆 飽きちゃったんだよ。
ハイキュー夢サイトなんて、ここじゃなくてもいっぱいあるじゃん。
読むならセンスや文才のあるサイトに行くって。」
及川はそう言うと、残り少なくなっていた麦茶を俺のグラスへと注ぐ。
「で、それをKOTOにメッセージ送ったのね。
『皆、飽きてるね?』って。」
「は?」
「そしたら、『次回から企画内容を考え直す! あと、うちのサイトの訪問者様はシャイな方が多いの!』だって。
負け惜しみ書いてたよ~」
コイツ、相変わらず 容赦なく人を追い込むヤツ……
本当、クソ及川だ。
この前の企画の結果、相当 根に持ってんな?
「そうか。
で、今の時点で誰がトップなんだ?」
何の気無しに尋ねた言葉に及川の表情が曇る。
どうやら、及川じゃないことだけは確からしい。
KOTOはああ見えて、実は打たれ弱いヤツだ……
とりあえず、飽きがきたら冬は越せないだろう。
「大丈夫か、アイツ。」
だが、持ち越さないと春は来ない。
それぐらい、アイツもわかってるだろう。
2017.9.24
Web拍手お礼小話として公開
※企画は終了しております。
土曜の晩……
両親が田舎に行って一人で過ごしていた及川にうちのお袋特製の牛スジカレーを届け、一緒に晩飯を食っていた時のこと。
食卓テーブルを挟んで向かい合った及川が口を開いた。
「何だ?
肉なら、やんねぇぞ。」
カレーを注ぐ時に肉を多目に入れたのがバレたのか?
俺は皿を抱えるようにヤツを睨み付けると、
「や、そうじゃなくって……」
及川は苦笑しながらグラスに入った麦茶を飲み干し、
「KOTOのサイト、見た?」
俺に尋ねた。
コイツが『KOTO』の名前を出す時って、大概 企画が絡む時。
先日、前回のアンケート企画で自分の得票数が花巻・国見・俺に負けたこともあり、数日間 荒れていたのだが……
今回も恐らく何かあったのだろう。
「いや……
この前の20000hit企画の結果発表以来、見てねぇ。」
「ふーん……
見てないんだ……」
及川はそう言ったっきり、皿に残ったカレーを無言で食べ終えた。
その顔は気味が悪いくらい爽やかな表情を見せるが、こっちは中途半端な話に消化不良を起こしそうになる。
「……何だよ、自分で話振っといて。
聞いてやるから、ちゃんと話せよ。」
多分、最初の俺の反応が悪かったから、敢えて焦らしたのだろう。
全くもって面倒なヤツだ。
すると及川は「仕方ないなー」等 悪態をつきながら、喋り始めた。
今度の11月15日、あのサイト2周年を迎えるとかで、またアンケート企画を始めたらしい。
だが、現在 10000hit企画も済んでない、
おまけに20000hit企画の3作品も書かないといけない……
そんな理由から今回の企画はアンケートの1位に選ばれたキャラの話だけ書くと内容を変更。
単純でずぼらなKOTOがやらかしそうなことだ。
「で、企画のアンケートを開始したら、これが全く票が入ってないの。」
及川は「ザマアミロ」といわんばかりの顔してほくそ笑んでいる。
どうやら今回の投票は開票結果を閲覧出来るようにしていたらしく(アイツ、中間発表の手間省きやがった!)、
今の時点で数票しか投じられていないらしい。
「俺、思ったんだけどさ……
KOTOのサイト、皆に飽きられてんじゃないかなって。」
飽きられてる……か。
コイツ、相変わらず この状況良く見てんな……
思わず感心しながら、カレーを口に運ぶ。
「そう。
毎回同じことして、皆 飽きちゃったんだよ。
ハイキュー夢サイトなんて、ここじゃなくてもいっぱいあるじゃん。
読むならセンスや文才のあるサイトに行くって。」
及川はそう言うと、残り少なくなっていた麦茶を俺のグラスへと注ぐ。
「で、それをKOTOにメッセージ送ったのね。
『皆、飽きてるね?』って。」
「は?」
「そしたら、『次回から企画内容を考え直す! あと、うちのサイトの訪問者様はシャイな方が多いの!』だって。
負け惜しみ書いてたよ~」
コイツ、相変わらず 容赦なく人を追い込むヤツ……
本当、クソ及川だ。
この前の企画の結果、相当 根に持ってんな?
「そうか。
で、今の時点で誰がトップなんだ?」
何の気無しに尋ねた言葉に及川の表情が曇る。
どうやら、及川じゃないことだけは確からしい。
KOTOはああ見えて、実は打たれ弱いヤツだ……
とりあえず、飽きがきたら冬は越せないだろう。
「大丈夫か、アイツ。」
だが、持ち越さないと春は来ない。
それぐらい、アイツもわかってるだろう。
2017.9.24
Web拍手お礼小話として公開
※企画は終了しております。
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