蜀軍 同盟延長
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
馬超さんに正体がバレたけれど、なんとか落ち着いて一安心。若干睨むし殺気はあるけど、手は出さないでくれているようだ
「若~!執務が滞ってるよ~!そろそろ仕事して!!」
「……まだ居る。颯閃とこいつを二人きりに出来ない!」
「あーはいはい。俺も気持ちはわかるけどまずは執務!はい行くよ!」
「まっ、待て馬岱!俺は颯閃とまだ居るんだ!!おいはな────ぬァァァァァっ!?」
一生懸命話をして何とかしようとしてたけど、結局馬岱さんに引きづられて鍛錬場を出ていった馬超さん。ありがとう馬岱さん、助かったわ
「はぁ…お前しか認められんとはな……一応は何とかなったが……」
「あはは…」
夏侯惇さんの言葉に私はつい苦笑いしてしまった。馬超さんは私には心を許してくれているけれど、魏軍はともかく曹操さんに関連性が強い人とは仲良く出来ないそうだ
「すいません。少し宜しいですか」
「はい」
少し沈黙があった私と夏侯惇さんの元に、先程馬超さんと一緒に夏侯惇さんに勝負を挑んでいた青年がやってきた。返事をするとピシッと背筋を伸ばして挨拶をしてくれた
「私は趙子龍と申します、趙雲とお呼びください。以後お見知りおきを」
「私は颯閃です。こちらこそよろしくお願い致します」
自己紹介を終えると趙雲さんが少し気になった顔で頬を見てきた。多分さっきの傷だろう
「先程までその傷はなかったと思いますが……」
「少々ありまして……気にする程ではございません」
「そうですか」
ほっとした様な表情をした趙雲さんは、ハッとしたように要件を口にした
「唐突で申し訳ありませんが、一度手合わせを願えませんでしょうか」
「手合わせ…ですか?私でよければ」
それが目的だったのかな、なんて思いながら戟を持ってきて、趙雲さんの前に立ち構えた
「…いざ!」
先程の優しげな雰囲気はどこへ行ったのか、戦場並の圧に流石趙雲さんだ。一撃一撃も重いし、蜀の戦の要なだけある。話には聞いてたけど本当にすごい
「はっ!とうっ!せいやぁっ!」
「流石蜀軍の要…ですが!」
確かに趙雲さんは凄く強い。でも、私は呂布さん相手に鍛錬をしている身だ。ここに来るまでの道中でも、暇さえあれば走り込みしたり戟を振るっていた。負けるつもりはない
「隙あり!」
「ぬぁっ!」
一瞬だけ出来た隙を突き槍を薙ぎ払う。戟の刃になっていない方を向けて、首筋スレスレで止めた
「…参り、ました……」
「有難う御座いました」
丁重に頭を下げて手合わせを終える。一礼し終わったあと、目の前に瞳を輝かせている趙雲さんがずいっと寄ってきた
「すみません!どうやってあのような強さを身につけたか、教えていただけませんか!」
「え?強さ…ですか?」
「はい!女性の貴方が技術で男の腕力を退ける事が出来るのは、なにか鍛えているのかと思い!」
「私の場合は呂布さんと共に鍛錬を行っており…」
「なんと、あの鬼神呂布殿と!どうりでお強い訳です!」
至近距離で尚且つ凄い笑顔で話す趙雲さん。徐晃さん並みに押しが強く、私はたじろぎながら後退していった。そんな私を見かねてか、様子を見ていてくれた夏侯惇さんが助け舟を出してくれた
「趙雲、颯閃をそれ以上迫ってやらないでくれ。そいつは押しに弱いんだ」
「はっ……!すいません颯閃殿!貴方の強さに感服し、出来ればご助力願おうと思い先走りしてしまい…」
「いえ、その熱意伝わりました。こちらでも鍛錬はさせて頂く所存です。もし宜しければ、共にどうでしょうか?」
「!はい!」
私の提案に喜んで応じてくれた趙雲さん。この笑顔が戦では敵軍殺戮兵器と化すなんて、信じたくない…。ギャップが凄いわ……
「颯閃殿」
趙雲さんが
「これは劉備様、先程はすいません」
「いや、馬超があなたを認めてくれただけでも大いなる進歩です。有難うございます」
「いえ、貴方様にそのように褒めて頂けるようなことは…」
「…謙虚ですね、趙雲の様だ。……さて、先程の戦いを見せていただきました。知だけでなく、武まで心得ているとは…。まさに文武両道、素晴らしきお方です」
「有り難きお言葉…」
劉備さんが鍛錬場に現れ、周りの兵達はより一層鍛錬に励む。流石劉備さん…と思っていると
「兄者、ここにお姿を現すとは…。なにかあり申したかな?」
「雲長か。なに、魏軍からの客人が来たのでな。挨拶を兼ねて案内でもしようかと思ったのだ」
「劉備の兄者が案内しなくても、女官とかに任せとけばいいんじゃねぇか?」
「いや、魏王の腹心が態々自らの足で来てくれたのだ。私も自らの足で、案内したいと思ってな」
劉備さんゲーム通りめっちゃいい人だ!なんて心の中で拝んでいると、張飛さんの視線がこちらに向く
「こいつは?」
「申し遅れました、私の名は颯閃。今回は夏侯惇様の側近を務めさせて頂いております」
「へぇ、彼奴の……って、お前颯閃かよ!どうりで聞いたことある声だと思ったぜ!」
「颯閃殿、久しく見ませなんだが、その様ですと体調の方は万全ですかな」
「はい、この通り。あぁ、改めてよろしくお願いします」
後から来たお二方に挨拶をし終え、劉備さんが案内を始めた。何度か庭で休憩しながらだったので、全部周り終える頃には夕焼けが見える時間帯となっていたけれど
「───と、今の場所で成都城内は全てです。少し長く付き合わせすぎてしまいましたな。すみません」
「いえ、蜀軍の城は大変素晴らしいものです。回廊もしっかりしていて、調理場も教えて貰ってしまって…」
「なに、いつかは──」
ドガーンっ!
劉備さんがなにか言おうとした瞬間大きな物音が鳴った。爆発音の様だが、劉備さんは今何を言おうとしたのだろう
「いつかは…なんですか?」
「…何でもありません。それより今の爆発音が気になる……付いて来て頂いても宜しいですか?」
「はい」
「ありがとう御座います。…さて、何があったのか……」
気になってはいるが、そこまで驚いてはいない様子の劉備さんについて行くと、そこは──
「決着をつけるぞ…関羽!」
「良かろう…。この勝負を、終わらせる!」
関羽さんと夏侯惇さんとの決闘中だった。おいコラ夏侯惇さん何やってるんですか。そう思い怒りを覚えながら拳をゴキゴキ鳴らした。劉備さんに「何をする気で?」って聞かれたけど「黙らせます」とだけ伝えて二人に息を殺して近付く
ゴンッ!!
「「ぐあっ!」」
目にも止まらぬ早さ(言ってみたかっただけ)で二人の頭にゲンコツを落とした。夏侯惇さんにはやったことあるけど関羽さんは効いてるかしら
「う……」
あ、効いてたみたい
「…お二人に質問です。今のは手合わせでしょうか」
「…何を言う颯閃、あれは紛うことなき決闘──」
「はいアウト」
「あ、あうと?」
「お二人共、そこに正座!はい早く!」
掌で二人の身体をペシペシと叩きながら正座させる。私は腕を組んで正座した二人を見下ろした
「さっき友好関係を結んだばかりです。何決闘しようとしてるんですか?馬鹿だったんですか?馬超様と同じことしてるって分かります?」
「ふ、颯閃殿。しかしあれは──」
「あれはなんですか?ん?」
「……ナンデモアリマセン」
この世界に来て一番の冷たい目で関羽さんを見下ろすと、関羽さんは黙りになった。さて次は夏侯惇さん
「…で?どうせ吹っかけたのは夏侯惇様でしょう?」
「どうせとはなんだ!俺は正式に──」
「曹操様が気に入っている関羽様に嫉妬して…大人気ないと思いませんか。親友を別の子に取られてぐずる子供と一緒ですよ同レベルです。反省してます?」
「……ゴメンナサイ」
夏侯惇さんも同じく冷たい目で見下ろす。夏侯惇さんも黙りとなった
「反省してくれたなら構いません…。次関係にヒビ入れるような事したらゲンコツじゃすみませんからね」
「「はいっ!」」
───この時劉備は強く思った。自分の意思をしっかり持ち、尚且つ目上相手であろうとしっかりものを言える颯閃殿と、人生を添い遂げる関係になりたい……と───
「若~!執務が滞ってるよ~!そろそろ仕事して!!」
「……まだ居る。颯閃とこいつを二人きりに出来ない!」
「あーはいはい。俺も気持ちはわかるけどまずは執務!はい行くよ!」
「まっ、待て馬岱!俺は颯閃とまだ居るんだ!!おいはな────ぬァァァァァっ!?」
一生懸命話をして何とかしようとしてたけど、結局馬岱さんに引きづられて鍛錬場を出ていった馬超さん。ありがとう馬岱さん、助かったわ
「はぁ…お前しか認められんとはな……一応は何とかなったが……」
「あはは…」
夏侯惇さんの言葉に私はつい苦笑いしてしまった。馬超さんは私には心を許してくれているけれど、魏軍はともかく曹操さんに関連性が強い人とは仲良く出来ないそうだ
「すいません。少し宜しいですか」
「はい」
少し沈黙があった私と夏侯惇さんの元に、先程馬超さんと一緒に夏侯惇さんに勝負を挑んでいた青年がやってきた。返事をするとピシッと背筋を伸ばして挨拶をしてくれた
「私は趙子龍と申します、趙雲とお呼びください。以後お見知りおきを」
「私は颯閃です。こちらこそよろしくお願い致します」
自己紹介を終えると趙雲さんが少し気になった顔で頬を見てきた。多分さっきの傷だろう
「先程までその傷はなかったと思いますが……」
「少々ありまして……気にする程ではございません」
「そうですか」
ほっとした様な表情をした趙雲さんは、ハッとしたように要件を口にした
「唐突で申し訳ありませんが、一度手合わせを願えませんでしょうか」
「手合わせ…ですか?私でよければ」
それが目的だったのかな、なんて思いながら戟を持ってきて、趙雲さんの前に立ち構えた
「…いざ!」
先程の優しげな雰囲気はどこへ行ったのか、戦場並の圧に流石趙雲さんだ。一撃一撃も重いし、蜀の戦の要なだけある。話には聞いてたけど本当にすごい
「はっ!とうっ!せいやぁっ!」
「流石蜀軍の要…ですが!」
確かに趙雲さんは凄く強い。でも、私は呂布さん相手に鍛錬をしている身だ。ここに来るまでの道中でも、暇さえあれば走り込みしたり戟を振るっていた。負けるつもりはない
「隙あり!」
「ぬぁっ!」
一瞬だけ出来た隙を突き槍を薙ぎ払う。戟の刃になっていない方を向けて、首筋スレスレで止めた
「…参り、ました……」
「有難う御座いました」
丁重に頭を下げて手合わせを終える。一礼し終わったあと、目の前に瞳を輝かせている趙雲さんがずいっと寄ってきた
「すみません!どうやってあのような強さを身につけたか、教えていただけませんか!」
「え?強さ…ですか?」
「はい!女性の貴方が技術で男の腕力を退ける事が出来るのは、なにか鍛えているのかと思い!」
「私の場合は呂布さんと共に鍛錬を行っており…」
「なんと、あの鬼神呂布殿と!どうりでお強い訳です!」
至近距離で尚且つ凄い笑顔で話す趙雲さん。徐晃さん並みに押しが強く、私はたじろぎながら後退していった。そんな私を見かねてか、様子を見ていてくれた夏侯惇さんが助け舟を出してくれた
「趙雲、颯閃をそれ以上迫ってやらないでくれ。そいつは押しに弱いんだ」
「はっ……!すいません颯閃殿!貴方の強さに感服し、出来ればご助力願おうと思い先走りしてしまい…」
「いえ、その熱意伝わりました。こちらでも鍛錬はさせて頂く所存です。もし宜しければ、共にどうでしょうか?」
「!はい!」
私の提案に喜んで応じてくれた趙雲さん。この笑顔が戦では敵軍殺戮兵器と化すなんて、信じたくない…。ギャップが凄いわ……
「颯閃殿」
趙雲さんが
「これは劉備様、先程はすいません」
「いや、馬超があなたを認めてくれただけでも大いなる進歩です。有難うございます」
「いえ、貴方様にそのように褒めて頂けるようなことは…」
「…謙虚ですね、趙雲の様だ。……さて、先程の戦いを見せていただきました。知だけでなく、武まで心得ているとは…。まさに文武両道、素晴らしきお方です」
「有り難きお言葉…」
劉備さんが鍛錬場に現れ、周りの兵達はより一層鍛錬に励む。流石劉備さん…と思っていると
「兄者、ここにお姿を現すとは…。なにかあり申したかな?」
「雲長か。なに、魏軍からの客人が来たのでな。挨拶を兼ねて案内でもしようかと思ったのだ」
「劉備の兄者が案内しなくても、女官とかに任せとけばいいんじゃねぇか?」
「いや、魏王の腹心が態々自らの足で来てくれたのだ。私も自らの足で、案内したいと思ってな」
劉備さんゲーム通りめっちゃいい人だ!なんて心の中で拝んでいると、張飛さんの視線がこちらに向く
「こいつは?」
「申し遅れました、私の名は颯閃。今回は夏侯惇様の側近を務めさせて頂いております」
「へぇ、彼奴の……って、お前颯閃かよ!どうりで聞いたことある声だと思ったぜ!」
「颯閃殿、久しく見ませなんだが、その様ですと体調の方は万全ですかな」
「はい、この通り。あぁ、改めてよろしくお願いします」
後から来たお二方に挨拶をし終え、劉備さんが案内を始めた。何度か庭で休憩しながらだったので、全部周り終える頃には夕焼けが見える時間帯となっていたけれど
「───と、今の場所で成都城内は全てです。少し長く付き合わせすぎてしまいましたな。すみません」
「いえ、蜀軍の城は大変素晴らしいものです。回廊もしっかりしていて、調理場も教えて貰ってしまって…」
「なに、いつかは──」
ドガーンっ!
劉備さんがなにか言おうとした瞬間大きな物音が鳴った。爆発音の様だが、劉備さんは今何を言おうとしたのだろう
「いつかは…なんですか?」
「…何でもありません。それより今の爆発音が気になる……付いて来て頂いても宜しいですか?」
「はい」
「ありがとう御座います。…さて、何があったのか……」
気になってはいるが、そこまで驚いてはいない様子の劉備さんについて行くと、そこは──
「決着をつけるぞ…関羽!」
「良かろう…。この勝負を、終わらせる!」
関羽さんと夏侯惇さんとの決闘中だった。おいコラ夏侯惇さん何やってるんですか。そう思い怒りを覚えながら拳をゴキゴキ鳴らした。劉備さんに「何をする気で?」って聞かれたけど「黙らせます」とだけ伝えて二人に息を殺して近付く
ゴンッ!!
「「ぐあっ!」」
目にも止まらぬ早さ(言ってみたかっただけ)で二人の頭にゲンコツを落とした。夏侯惇さんにはやったことあるけど関羽さんは効いてるかしら
「う……」
あ、効いてたみたい
「…お二人に質問です。今のは手合わせでしょうか」
「…何を言う颯閃、あれは紛うことなき決闘──」
「はいアウト」
「あ、あうと?」
「お二人共、そこに正座!はい早く!」
掌で二人の身体をペシペシと叩きながら正座させる。私は腕を組んで正座した二人を見下ろした
「さっき友好関係を結んだばかりです。何決闘しようとしてるんですか?馬鹿だったんですか?馬超様と同じことしてるって分かります?」
「ふ、颯閃殿。しかしあれは──」
「あれはなんですか?ん?」
「……ナンデモアリマセン」
この世界に来て一番の冷たい目で関羽さんを見下ろすと、関羽さんは黙りになった。さて次は夏侯惇さん
「…で?どうせ吹っかけたのは夏侯惇様でしょう?」
「どうせとはなんだ!俺は正式に──」
「曹操様が気に入っている関羽様に嫉妬して…大人気ないと思いませんか。親友を別の子に取られてぐずる子供と一緒ですよ同レベルです。反省してます?」
「……ゴメンナサイ」
夏侯惇さんも同じく冷たい目で見下ろす。夏侯惇さんも黙りとなった
「反省してくれたなら構いません…。次関係にヒビ入れるような事したらゲンコツじゃすみませんからね」
「「はいっ!」」
───この時劉備は強く思った。自分の意思をしっかり持ち、尚且つ目上相手であろうとしっかりものを言える颯閃殿と、人生を添い遂げる関係になりたい……と───