これが乱世
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あの青年を涼州に送り届けて早数ヶ月が経った。つい先日曹操さんが暗殺され掛けて、その主犯と一族を断罪するとか言ってた気がする。なんだか嫌な予感がするけれど……
「……」
「どうした颯閃、どこか痛いのか」
「いいえ、違うの。なんだか嫌な予感がして……」
「近々馬一族の捕縛が行われるらしい。その際涼州も自領にすると言っていた気がするが、それか?」
「……涼州か……あの人、無事だといいんだけど」
涼州という事はあの時助けた青年のいる城がある所だ。こちらに来るのか否か、彼らの気持ち次第だろうか
「何かあれば俺にいえ。お前の憂いは俺がこの手で潰してやる」
「ありがとう呂布さん。気持ちだけ受け取っておくわ」
「……颯閃、いつになったら俺の力を欲しがる。俺はお前の為ならば下僕になったとしても構わんぞ」
「ほら、呂布さんらしくない言動が出た。呂布さんは胸張ってついて来いって言うくらいが呂布さんらしいのよ?その、下僕とか?私にはわからないし。呂布さんとは対等でありたいって前言ったじゃない」
「ぐっ……だが、俺は……」
「言っとくけど、私はそこまで偉くないし、貴方より才能があるわけじゃない。貴方の気持ち、前に言ってくれたから分かるけれど……下僕と恋人 は、違うでしょ?」
そこまで言うとシュンとしてしまった呂布さん。ちょっと言い過ぎたかとしれないけれど、ここまで言わないとまた下僕とかなんとか言いそうなのでこれ位でいい
「そうだ、今度城下でなにかお茶請けのいい甘味でも買ってお茶会しましょ?交流って大事でしょ?」
「…分かった。お前がそれを望むなら」
しっかりわかってない気がするが、まぁ相手も頷いた事だしと何を買うか考え始めた。何がいいかしら、凉糕?あれ美味しいわよねー
なんて考えていると夏侯惇さんが慌ただしく走りよってきた。そして治まっていた胸騒ぎがまた始まる
「お前達!すぐに戦闘態勢に入ってくれ!」
「どうしたのですか?」
「馬騰の息子やその一族が奇襲してきた!良い機会だ、涼州ごと頂くためにこの戦いで全員捕縛か斬り倒せ」
「ふんっ、容易いことを。颯閃、お前はどうする」
「私も出るわ、嫌な予感がするし…」
感じる嫌な予感が何なのか、わからないまま私は戦の準備を整えた。その嫌な予感が、まさかあんな形で分かるだなんてこの時の私は知る由もない
《戦闘》
「はぁっ、はぁっ…キリがないわねこの兵士の数…」
本陣に攻めてくる兵士が明らかにこちらの数より多かった。他の軍の援軍が混じっているのが見て取れる
「颯閃!お前は下がれ!」
「大丈夫です!まだやれますから!」
「何かあったら救援要請するんだぞ!」
「はい!」
呂布さんは前線で大暴れ、呂玲綺ちゃんもそう。陳宮さんは城で待機だから私の側近は今居ない。夏侯惇さんや張遼さんが前線に行く時に心配してくるのも分かるけれど、流石に心配しすぎ
「…よし、行かなきゃ」
息も落ち着いてきたのでまた次の場所に向かう。占領された砦を奪い取らなければ本陣も危ういのだ
「ていっ!」
「ぐぁぁっ!」
着実に砦を落としていく私たち。捕縛者も次々と現れ、残るは本陣にいる人達のみとなったらしい。私も加勢に向かおうと思い砦を出た時、見てしまった
「…嘘……」
以前助けた青年と、その青年を若と呼ぶ人が本陣から抜け出しているのを見てしまった。幸い、その二人の姿を見ているものは居ないようだ。本陣に気を取られている
「………………」
軍のためには逃がしては行けない。けれど、彼らを捕まえることは私には出来ない。どうしたものかと悩んだ末、彼らが逃げた先には予備兵が伏せてあることを思い出す。きっとこのままでは捕まるだろう
「…はー、私も意気地無しって所ね」
自分の決断力のなさを呆れながら戦場から離脱した
「……」
「どうした颯閃、どこか痛いのか」
「いいえ、違うの。なんだか嫌な予感がして……」
「近々馬一族の捕縛が行われるらしい。その際涼州も自領にすると言っていた気がするが、それか?」
「……涼州か……あの人、無事だといいんだけど」
涼州という事はあの時助けた青年のいる城がある所だ。こちらに来るのか否か、彼らの気持ち次第だろうか
「何かあれば俺にいえ。お前の憂いは俺がこの手で潰してやる」
「ありがとう呂布さん。気持ちだけ受け取っておくわ」
「……颯閃、いつになったら俺の力を欲しがる。俺はお前の為ならば下僕になったとしても構わんぞ」
「ほら、呂布さんらしくない言動が出た。呂布さんは胸張ってついて来いって言うくらいが呂布さんらしいのよ?その、下僕とか?私にはわからないし。呂布さんとは対等でありたいって前言ったじゃない」
「ぐっ……だが、俺は……」
「言っとくけど、私はそこまで偉くないし、貴方より才能があるわけじゃない。貴方の気持ち、前に言ってくれたから分かるけれど……下僕と
そこまで言うとシュンとしてしまった呂布さん。ちょっと言い過ぎたかとしれないけれど、ここまで言わないとまた下僕とかなんとか言いそうなのでこれ位でいい
「そうだ、今度城下でなにかお茶請けのいい甘味でも買ってお茶会しましょ?交流って大事でしょ?」
「…分かった。お前がそれを望むなら」
しっかりわかってない気がするが、まぁ相手も頷いた事だしと何を買うか考え始めた。何がいいかしら、凉糕?あれ美味しいわよねー
なんて考えていると夏侯惇さんが慌ただしく走りよってきた。そして治まっていた胸騒ぎがまた始まる
「お前達!すぐに戦闘態勢に入ってくれ!」
「どうしたのですか?」
「馬騰の息子やその一族が奇襲してきた!良い機会だ、涼州ごと頂くためにこの戦いで全員捕縛か斬り倒せ」
「ふんっ、容易いことを。颯閃、お前はどうする」
「私も出るわ、嫌な予感がするし…」
感じる嫌な予感が何なのか、わからないまま私は戦の準備を整えた。その嫌な予感が、まさかあんな形で分かるだなんてこの時の私は知る由もない
《戦闘》
「はぁっ、はぁっ…キリがないわねこの兵士の数…」
本陣に攻めてくる兵士が明らかにこちらの数より多かった。他の軍の援軍が混じっているのが見て取れる
「颯閃!お前は下がれ!」
「大丈夫です!まだやれますから!」
「何かあったら救援要請するんだぞ!」
「はい!」
呂布さんは前線で大暴れ、呂玲綺ちゃんもそう。陳宮さんは城で待機だから私の側近は今居ない。夏侯惇さんや張遼さんが前線に行く時に心配してくるのも分かるけれど、流石に心配しすぎ
「…よし、行かなきゃ」
息も落ち着いてきたのでまた次の場所に向かう。占領された砦を奪い取らなければ本陣も危ういのだ
「ていっ!」
「ぐぁぁっ!」
着実に砦を落としていく私たち。捕縛者も次々と現れ、残るは本陣にいる人達のみとなったらしい。私も加勢に向かおうと思い砦を出た時、見てしまった
「…嘘……」
以前助けた青年と、その青年を若と呼ぶ人が本陣から抜け出しているのを見てしまった。幸い、その二人の姿を見ているものは居ないようだ。本陣に気を取られている
「………………」
軍のためには逃がしては行けない。けれど、彼らを捕まえることは私には出来ない。どうしたものかと悩んだ末、彼らが逃げた先には予備兵が伏せてあることを思い出す。きっとこのままでは捕まるだろう
「…はー、私も意気地無しって所ね」
自分の決断力のなさを呆れながら戦場から離脱した