増兵キャンペーン
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「…はぁ……楽進、お前も増兵の件で招集掛かってるから来い…」
「分かりました!」
とても嬉しそうに返事をした楽進は私の横に来てまたもや嬉しそうな顔で笑いかけてきた。今にも私の腕に自分の腕を絡めてきそうな勢いに自分の弟ながら後ずさってしまいそう
「楽進…甘えていいわけじゃないぞ」
「分かってます!で、でも、ちょっとだけなら…」
「楽進、公私混同はダメよ」
「うっ………」
優しく言ったらしょげたけど、理解してくれたのか私の腕に伸ばそうとしていた手を引っ込めた。このシスコンめ…早くいい嫁さん見つけなさい
「あ、ここだ。孟徳、入るぞ」
「うむ」
「失礼致します」
挨拶して中に入ると、曹操さんは勿論の事徐晃さんや張遼さん、于禁さんや李典くんが集まっていた。何この集まり?と夏侯惇さんを見ると片眉上げて顎で前向けされたので取り敢えず前を向いた
「お主らを呼んだのは他でもない。今月の増兵にて一人推挙をして欲しいのだ」
「推挙を…ですか?」
「うむ、お主らの人を見る目に賭けたい。今回はお主らの推挙以外は増兵せぬと決めたのだ。月に一度、あれ程の処刑は処刑人も堪えよう」
「確かに……処刑人も人ですし、あの様に大量の首を切るのも一苦労。分かりました、早速在野の方を調べて参ります!」
楽進が一方的にウンウンしてしまい、私達もする事に。決定したことなのでとやかくは言えなかったとは思うが、流石楽進。ある種猪突猛進である
「では、私もこれで。呂布さんを待たせてしまっていますから」
「颯閃さん、いくら仲間とはいえあの呂布ですから、首晒したらダメですよ」
「今の呂布さんは裏切ることなんてしないわ。大丈夫、いざとなれば私が何とかするし。それでは」
「ちょ、颯閃さーん!」
李典くんの忠告は半分聞いて半分流した。今の呂布さん、本当前の荒々しさが抜けて別人だもの。大丈夫…………たぶん
「姉上ー!」
「楽進、廊下は走っちゃだめ」
「はい!」
キラキラ輝く瞳で私の横に流れるように定着した楽進。食堂に行く際に鍛錬場に寄った
「呂布さーん、ご飯食べたー?」
「食べてない!今行く!」
「楽進も一緒だけど…」
武器を兵に渡して子気味よく歩いてくる呂布さんに横にいる笑顔の楽進を見せた。私の数歩前でピタリと止まり、ジーッと楽進を睨みつける
「お前の弟が一緒だと…?」
「最近お互い忙しくて時間も合わないし、たまにはいいかなって思って。呂布さんも陳宮さんとか呼んでいいのよ?」
「なぜ、俺が!陳宮を呼ぶのだ!くそっ、今日こそ颯閃と二人きりで食べれるかと思っていたというのに…!」
呂布さんの言う通り、毎回私と呂布さんの食事には誰かが着いてくる。昨日の朝は李典くん、お昼は曹丕くん、夜は夏侯惇さんだったなぁ
「まぁまぁ、お昼は二人で食べましょ?だから今は許して」
「………絶対だぞ。他の男の圧に負けるなよ!」
「わかってるわ」
ふんふんと鼻息荒くして言ってくるあたり呂布さん相変わらずだなぁ、なんて思いながら横にいる楽進の頭を撫でる。いきなりの事だったから一瞬目を見開いた楽進だけれど、でれぇっと嬉しそうに顔をとろけさせて犬みたいにスリスリしてきた。ワンコめ……
「おっと、颯閃殿じゃないですか。おはようございます」
「賈詡さん、おはようございます」
「あっははぁ。俺は新人ですし敬語じゃなくてもいいのに……まだ警戒してます?」
「……あんな事したのに、逆にそんな飄々と接せられるのが不思議ですね」
廊下でばったり会ったのは賈詡さん、先月の城攻めで勝った際にこっちに帰順した人。一時期呂布さんと一緒のところにいたとの事でこっちはすぐ馴染んだ(と言っても、あぁお前かっていう感覚だけれど)
賈詡さんの警戒してます?という発言については、私と夏侯惇さんとで城の包囲網の要に当たっているとき、さりげなく兵に混ざってお茶を寄越してきたのが原因
そのお茶、勿論ただのお茶ではなく毒茶で、山で嗅いだ毒草の匂いと似てたから夏侯惇さんのお茶もまとめて賈詡さんの胴体にぶっ掛けてやった。夏侯惇さん吃驚してたけど、賈詡さんの方は青ざめてすぐに撤収してた。その後城攻めしたから簡単に城は落ちた
「楽進、呂布さん、少し用ができたので先に行っていてくれる?」
「え、でも…」
「すぐ追いつくから。私の分も取っておいて」
「……賈詡、何かしたら…」
「この人に手を出して命があるなんて思ってませんよ。ささ、お先にどうぞ?」
「………」
眉間にシワを寄せて先に向かった二人を角を曲がるまで見送り、姿が見えなくなって周りに人がいないのを確認して私は口を開いた
「………ひとつ、聞きたかったことがあるんですが」
「なんでしょう?」
「あの時、なぜ危険を顧みず自ら来たのですか?軍師なら雑兵を寄越すかと思いますが」
「普通のお茶と毒茶を見分けるやつがやられましてね。俺が行くしかなかった」
「見分けがつくなら尚更です。これが毒茶だと教えて渡せば終わりではありませんか。それに、自分の兵を使わずに私に毒を盛る方法もあったはず」
「…うーん、流石颯閃殿。わかりやすい嘘じゃバレるか」
「舐めてるんですか?」
「いや、それくらい俺は疑われてるんだなぁと思いましてね。あれくらいだと、颯閃殿は信頼してる仲間なら信じるだろうと思って」
小さくため息をついた賈詡さんはちらりと私を見るとふっ、と笑った。その笑いはどういった意味なのか
「この軍であんたの信頼は絶大な効力があるってのは周りの兵の反応から把握済み。少しくらい信用してもらわないと、幾ら俺でも泣きますよ?」
「それ位で泣く玉ではないでしょう?……それに、貴方のやり方は気に食わない」
「へぇ、俺のやり方は間違っていると?それはどの面で」
「軍師としての面でです。私は軍師ではないのでしっかりとは言えませんが……気に食わないのは確かです」
そこまで言うと顎に手を当てて悩む素振りを見せた賈詡さん。これ以上話していても意味が無いので私はその場を去ることにした
「あぁ、颯閃殿!後で、後ででいいので続きお聞かせくださいねー」
「………」
後ろから聞こえてくる賈詡さんの声に一応振り返って一礼しておいた。礼儀だからだ、他意はない
「分かりました!」
とても嬉しそうに返事をした楽進は私の横に来てまたもや嬉しそうな顔で笑いかけてきた。今にも私の腕に自分の腕を絡めてきそうな勢いに自分の弟ながら後ずさってしまいそう
「楽進…甘えていいわけじゃないぞ」
「分かってます!で、でも、ちょっとだけなら…」
「楽進、公私混同はダメよ」
「うっ………」
優しく言ったらしょげたけど、理解してくれたのか私の腕に伸ばそうとしていた手を引っ込めた。このシスコンめ…早くいい嫁さん見つけなさい
「あ、ここだ。孟徳、入るぞ」
「うむ」
「失礼致します」
挨拶して中に入ると、曹操さんは勿論の事徐晃さんや張遼さん、于禁さんや李典くんが集まっていた。何この集まり?と夏侯惇さんを見ると片眉上げて顎で前向けされたので取り敢えず前を向いた
「お主らを呼んだのは他でもない。今月の増兵にて一人推挙をして欲しいのだ」
「推挙を…ですか?」
「うむ、お主らの人を見る目に賭けたい。今回はお主らの推挙以外は増兵せぬと決めたのだ。月に一度、あれ程の処刑は処刑人も堪えよう」
「確かに……処刑人も人ですし、あの様に大量の首を切るのも一苦労。分かりました、早速在野の方を調べて参ります!」
楽進が一方的にウンウンしてしまい、私達もする事に。決定したことなのでとやかくは言えなかったとは思うが、流石楽進。ある種猪突猛進である
「では、私もこれで。呂布さんを待たせてしまっていますから」
「颯閃さん、いくら仲間とはいえあの呂布ですから、首晒したらダメですよ」
「今の呂布さんは裏切ることなんてしないわ。大丈夫、いざとなれば私が何とかするし。それでは」
「ちょ、颯閃さーん!」
李典くんの忠告は半分聞いて半分流した。今の呂布さん、本当前の荒々しさが抜けて別人だもの。大丈夫…………たぶん
「姉上ー!」
「楽進、廊下は走っちゃだめ」
「はい!」
キラキラ輝く瞳で私の横に流れるように定着した楽進。食堂に行く際に鍛錬場に寄った
「呂布さーん、ご飯食べたー?」
「食べてない!今行く!」
「楽進も一緒だけど…」
武器を兵に渡して子気味よく歩いてくる呂布さんに横にいる笑顔の楽進を見せた。私の数歩前でピタリと止まり、ジーッと楽進を睨みつける
「お前の弟が一緒だと…?」
「最近お互い忙しくて時間も合わないし、たまにはいいかなって思って。呂布さんも陳宮さんとか呼んでいいのよ?」
「なぜ、俺が!陳宮を呼ぶのだ!くそっ、今日こそ颯閃と二人きりで食べれるかと思っていたというのに…!」
呂布さんの言う通り、毎回私と呂布さんの食事には誰かが着いてくる。昨日の朝は李典くん、お昼は曹丕くん、夜は夏侯惇さんだったなぁ
「まぁまぁ、お昼は二人で食べましょ?だから今は許して」
「………絶対だぞ。他の男の圧に負けるなよ!」
「わかってるわ」
ふんふんと鼻息荒くして言ってくるあたり呂布さん相変わらずだなぁ、なんて思いながら横にいる楽進の頭を撫でる。いきなりの事だったから一瞬目を見開いた楽進だけれど、でれぇっと嬉しそうに顔をとろけさせて犬みたいにスリスリしてきた。ワンコめ……
「おっと、颯閃殿じゃないですか。おはようございます」
「賈詡さん、おはようございます」
「あっははぁ。俺は新人ですし敬語じゃなくてもいいのに……まだ警戒してます?」
「……あんな事したのに、逆にそんな飄々と接せられるのが不思議ですね」
廊下でばったり会ったのは賈詡さん、先月の城攻めで勝った際にこっちに帰順した人。一時期呂布さんと一緒のところにいたとの事でこっちはすぐ馴染んだ(と言っても、あぁお前かっていう感覚だけれど)
賈詡さんの警戒してます?という発言については、私と夏侯惇さんとで城の包囲網の要に当たっているとき、さりげなく兵に混ざってお茶を寄越してきたのが原因
そのお茶、勿論ただのお茶ではなく毒茶で、山で嗅いだ毒草の匂いと似てたから夏侯惇さんのお茶もまとめて賈詡さんの胴体にぶっ掛けてやった。夏侯惇さん吃驚してたけど、賈詡さんの方は青ざめてすぐに撤収してた。その後城攻めしたから簡単に城は落ちた
「楽進、呂布さん、少し用ができたので先に行っていてくれる?」
「え、でも…」
「すぐ追いつくから。私の分も取っておいて」
「……賈詡、何かしたら…」
「この人に手を出して命があるなんて思ってませんよ。ささ、お先にどうぞ?」
「………」
眉間にシワを寄せて先に向かった二人を角を曲がるまで見送り、姿が見えなくなって周りに人がいないのを確認して私は口を開いた
「………ひとつ、聞きたかったことがあるんですが」
「なんでしょう?」
「あの時、なぜ危険を顧みず自ら来たのですか?軍師なら雑兵を寄越すかと思いますが」
「普通のお茶と毒茶を見分けるやつがやられましてね。俺が行くしかなかった」
「見分けがつくなら尚更です。これが毒茶だと教えて渡せば終わりではありませんか。それに、自分の兵を使わずに私に毒を盛る方法もあったはず」
「…うーん、流石颯閃殿。わかりやすい嘘じゃバレるか」
「舐めてるんですか?」
「いや、それくらい俺は疑われてるんだなぁと思いましてね。あれくらいだと、颯閃殿は信頼してる仲間なら信じるだろうと思って」
小さくため息をついた賈詡さんはちらりと私を見るとふっ、と笑った。その笑いはどういった意味なのか
「この軍であんたの信頼は絶大な効力があるってのは周りの兵の反応から把握済み。少しくらい信用してもらわないと、幾ら俺でも泣きますよ?」
「それ位で泣く玉ではないでしょう?……それに、貴方のやり方は気に食わない」
「へぇ、俺のやり方は間違っていると?それはどの面で」
「軍師としての面でです。私は軍師ではないのでしっかりとは言えませんが……気に食わないのは確かです」
そこまで言うと顎に手を当てて悩む素振りを見せた賈詡さん。これ以上話していても意味が無いので私はその場を去ることにした
「あぁ、颯閃殿!後で、後ででいいので続きお聞かせくださいねー」
「………」
後ろから聞こえてくる賈詡さんの声に一応振り返って一礼しておいた。礼儀だからだ、他意はない