秘めた力に惹き付けられ
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「はーっ、楽しかった!遊んだのは久々だな!民の遊びはここまで面白いとは」
「ふふっ。孫堅様があんなにもお笑いになられるので策様はとても驚いた顔をしていらっしゃいましたよ」
「そりゃそうだろ!あんなに笑ってる親父見たことねぇんだから」
「すまないな策。久々に会った知人と遊べるのがとても嬉しかったんだ。あ、紹介しなくてはいけないな。こちらは颯閃。20年前に村を戦に巻き込んでしまった時に助けた女子だ」
「へー、じゃぁ民出身の姫様っつー事だな?」
「…まぁ、そんな感じだな。颯閃」
「は、はぁ…」
一応姫で通ってるので頷いておくと、策さんの話になった
「コイツは孫策、字を伯符という俺の義理の息子だ。年齢的には…颯閃と変わらないだろうな。今年で26だろ?」
「おぉ、そうだぜ。颯閃も26なのか?」
「はい。26の誕生日はもう既に」
「おっ、なら俺よりちょっと姉ちゃんなわけだな!よろしくな颯閃!」
「宜しくお願いします」
「あー、敬語要らねぇよ。俺よりちょっと先に生まれてんだし、仲良くしたいからよ」
「ありがとう…じゃぁ、普通に話させてもらうわね孫策さん」
「んー…さんってのも嫌だけど、まぁいっか!」
この人もよく笑う人だなぁと微笑ましく見ていると、コンコンと扉がノックされた。そして声が投げかけられる
「孫権です。父孫堅と兄孫策がここにいるとお聞きしたのですが…」
「居るぞ権。颯閃、中に入れてやってもいいか?」
「はい。私は構いません」
「だそうだぞ権。挨拶がてら入ってこい」
「はっ、失礼します」
律儀な人だなぁと思っていると扉を開けて入ってきたのは孫策さんより若い見た目の男性。権…ということは孫権ということであっているのだろうか。名前一緒だから間違えそうで怖い
「父上、今夜行われる宴の件…で……」
「そういやそれで来たんだったな。颯閃と遊んでいて忘れていた。颯閃はやはり曹操達とともに出席するのか?」
「はい。その予定です」
「こっちに酌しに来てくれよ!」
「行けたらね」
「……あの」
宴の話をしていると先程その話を持ちかけてきた人が話しかけてきた。青く透き通った瞳が私を映す
「……お名前は、なんというのでしょうか…」
「?颯閃と申します」
「颯閃、殿……そう、ですか。颯閃殿…」
噛み締めるように何度も私の名を呟く孫権さん。孫堅さんはうんうんと笑顔で頷き、孫策さんも私と同じように首を傾げていた
すると、また扉がノックされた。しかも言葉も無しで。この様子だと…
「颯閃、どこに行っていた…………何故孫堅軍の者達と居る」
「孫堅様と久々に再会して話が弾んでいますと、ご子息の方々がお集まりになられて…」
「警戒心を持て。その者達は一応男なんだぞ」
「えぇ、男です。それが何か…」
「…はぁ」
「まさかの溜め息」
額に手を当てため息を吐かれた私は眉間に皺を寄せつつ左にスペースを開けた。そして当たり前のようにそこに座った曹丕君は、私の肩を抱き寄せ前に座る三人(孫権さんはどうぞどうぞと座らせた)を睨みつけた。孫堅さんは穏やかな表情だけど、孫策さんと孫権さんの表情は獲物を見る目だった。なんでこんな一触即発モードなの?
「…貴様ら、颯閃に手を出そうとすればその首が繋がっていられると思うな?」
「あぁ?」
「……」
睨み合う三人に今度は私はため息を吐いた。喧嘩なんてここに来てまでしないで欲しいものだ
「…あっ、孫権様とはまだ正式な自己紹介を済ませておりませんね」
「えっ!?あ、いや……」
急にどもり始めた孫権さんに(人見知りかな?)と思いながら暖かい目で見守る。すると、彼は意を決したのか頑張って自己紹介してくれた
「そ、孫権!孫権と申します!字は仲謀です!宜しくお願いします!!」
「改めて、颯閃と申します。以後お見知り置きを」
「はは、はい!」
顔を真っ赤にして挨拶に頷いてくれる孫権さんに母性本能が擽られた。楽進みたいで可愛い……
「さて、俺達はそろそろお暇しよう。姫君の部屋に何人も男が居座っては色々ご迷惑がかかるかもしれんからな」
「そうだな。颯閃、また後で話そうな!」
「颯閃、殿。また…」
「はい。また」
孫堅さんに続いて手を振りながら部屋を退室して行った二人を、手を振って見送った。孫権さんはなんだかこう…母性本能が(2度目)
「…そうか。お前は一応ここでは姫なのか」
「まぁ、そういった性格でもないんだけどね……」
「安心しろ、お前はとても美しい。今の服装にその髪型と簪も似合っている。なにより…お前は健気で純粋無垢。男ならば欲する女だ」
「そんなに褒めても何も出ませんよー」
「出る。私を揶揄う美しい声が」
「もうっ。どんな女性方に言っても私には聞かないからね!」
ウリウリと眉間に人差し指を押し付けて肩から手を離させると、私は立ち上がって扉の方に向かった
「どこへ行く気だ」
「ずっと部屋の中にいたら鈍っちゃうでしょ?だから少し動こうと思って。あ、鍛錬とかじゃなくてブラッと歩くだけだから」
「なら私も行く」
「曹丕君は休んでて?いつも激務で忙しいじゃない」
「それはお前も一緒だろう。私も行く」
「頑固だなー」
結局一緒に回ることになったので二人でお城をまわった。途中武将らしき人物をよく見かけたけど会釈だけしておいた
「はーっ、楽しかったー!」
「私は全く楽しくなかった」
「だから待っておけばよかったのに」
「…お前を見る男共の視線が気に入らなかっただけだ。それ以外はお前と居て楽しかった」
「あら、ありがとう」
過保護な面があるからか途中鍛錬していた所を見ていたという張遼さんと色々話が弾んだのが気に入らないのかちょっとむすくれている曹丕君。ぷにぷに頬を押してみるとプクっと空気で押し返してくれた。こういった点は本当に可愛い
「……今日の夜、私の隣に座れ」
「宴の時?」
「当たり前だ。私が入れば虫除けになるだろう」
「虫除けって…」
「虫は虫だ。颯閃に集る汚らわしい虫共を私が払い除けてやる」
「やり過ぎはやめてね?私みんなとの交流は大事にしたいから」
「……善処はする」
「はってなに?はって」
そっぽを向いた曹丕君に、こりゃやらかすなと悟り私は今夜行われる宴に早速不安を過ぎらせるのであった
「ふふっ。孫堅様があんなにもお笑いになられるので策様はとても驚いた顔をしていらっしゃいましたよ」
「そりゃそうだろ!あんなに笑ってる親父見たことねぇんだから」
「すまないな策。久々に会った知人と遊べるのがとても嬉しかったんだ。あ、紹介しなくてはいけないな。こちらは颯閃。20年前に村を戦に巻き込んでしまった時に助けた女子だ」
「へー、じゃぁ民出身の姫様っつー事だな?」
「…まぁ、そんな感じだな。颯閃」
「は、はぁ…」
一応姫で通ってるので頷いておくと、策さんの話になった
「コイツは孫策、字を伯符という俺の義理の息子だ。年齢的には…颯閃と変わらないだろうな。今年で26だろ?」
「おぉ、そうだぜ。颯閃も26なのか?」
「はい。26の誕生日はもう既に」
「おっ、なら俺よりちょっと姉ちゃんなわけだな!よろしくな颯閃!」
「宜しくお願いします」
「あー、敬語要らねぇよ。俺よりちょっと先に生まれてんだし、仲良くしたいからよ」
「ありがとう…じゃぁ、普通に話させてもらうわね孫策さん」
「んー…さんってのも嫌だけど、まぁいっか!」
この人もよく笑う人だなぁと微笑ましく見ていると、コンコンと扉がノックされた。そして声が投げかけられる
「孫権です。父孫堅と兄孫策がここにいるとお聞きしたのですが…」
「居るぞ権。颯閃、中に入れてやってもいいか?」
「はい。私は構いません」
「だそうだぞ権。挨拶がてら入ってこい」
「はっ、失礼します」
律儀な人だなぁと思っていると扉を開けて入ってきたのは孫策さんより若い見た目の男性。権…ということは孫権ということであっているのだろうか。名前一緒だから間違えそうで怖い
「父上、今夜行われる宴の件…で……」
「そういやそれで来たんだったな。颯閃と遊んでいて忘れていた。颯閃はやはり曹操達とともに出席するのか?」
「はい。その予定です」
「こっちに酌しに来てくれよ!」
「行けたらね」
「……あの」
宴の話をしていると先程その話を持ちかけてきた人が話しかけてきた。青く透き通った瞳が私を映す
「……お名前は、なんというのでしょうか…」
「?颯閃と申します」
「颯閃、殿……そう、ですか。颯閃殿…」
噛み締めるように何度も私の名を呟く孫権さん。孫堅さんはうんうんと笑顔で頷き、孫策さんも私と同じように首を傾げていた
すると、また扉がノックされた。しかも言葉も無しで。この様子だと…
「颯閃、どこに行っていた…………何故孫堅軍の者達と居る」
「孫堅様と久々に再会して話が弾んでいますと、ご子息の方々がお集まりになられて…」
「警戒心を持て。その者達は一応男なんだぞ」
「えぇ、男です。それが何か…」
「…はぁ」
「まさかの溜め息」
額に手を当てため息を吐かれた私は眉間に皺を寄せつつ左にスペースを開けた。そして当たり前のようにそこに座った曹丕君は、私の肩を抱き寄せ前に座る三人(孫権さんはどうぞどうぞと座らせた)を睨みつけた。孫堅さんは穏やかな表情だけど、孫策さんと孫権さんの表情は獲物を見る目だった。なんでこんな一触即発モードなの?
「…貴様ら、颯閃に手を出そうとすればその首が繋がっていられると思うな?」
「あぁ?」
「……」
睨み合う三人に今度は私はため息を吐いた。喧嘩なんてここに来てまでしないで欲しいものだ
「…あっ、孫権様とはまだ正式な自己紹介を済ませておりませんね」
「えっ!?あ、いや……」
急にどもり始めた孫権さんに(人見知りかな?)と思いながら暖かい目で見守る。すると、彼は意を決したのか頑張って自己紹介してくれた
「そ、孫権!孫権と申します!字は仲謀です!宜しくお願いします!!」
「改めて、颯閃と申します。以後お見知り置きを」
「はは、はい!」
顔を真っ赤にして挨拶に頷いてくれる孫権さんに母性本能が擽られた。楽進みたいで可愛い……
「さて、俺達はそろそろお暇しよう。姫君の部屋に何人も男が居座っては色々ご迷惑がかかるかもしれんからな」
「そうだな。颯閃、また後で話そうな!」
「颯閃、殿。また…」
「はい。また」
孫堅さんに続いて手を振りながら部屋を退室して行った二人を、手を振って見送った。孫権さんはなんだかこう…母性本能が(2度目)
「…そうか。お前は一応ここでは姫なのか」
「まぁ、そういった性格でもないんだけどね……」
「安心しろ、お前はとても美しい。今の服装にその髪型と簪も似合っている。なにより…お前は健気で純粋無垢。男ならば欲する女だ」
「そんなに褒めても何も出ませんよー」
「出る。私を揶揄う美しい声が」
「もうっ。どんな女性方に言っても私には聞かないからね!」
ウリウリと眉間に人差し指を押し付けて肩から手を離させると、私は立ち上がって扉の方に向かった
「どこへ行く気だ」
「ずっと部屋の中にいたら鈍っちゃうでしょ?だから少し動こうと思って。あ、鍛錬とかじゃなくてブラッと歩くだけだから」
「なら私も行く」
「曹丕君は休んでて?いつも激務で忙しいじゃない」
「それはお前も一緒だろう。私も行く」
「頑固だなー」
結局一緒に回ることになったので二人でお城をまわった。途中武将らしき人物をよく見かけたけど会釈だけしておいた
「はーっ、楽しかったー!」
「私は全く楽しくなかった」
「だから待っておけばよかったのに」
「…お前を見る男共の視線が気に入らなかっただけだ。それ以外はお前と居て楽しかった」
「あら、ありがとう」
過保護な面があるからか途中鍛錬していた所を見ていたという張遼さんと色々話が弾んだのが気に入らないのかちょっとむすくれている曹丕君。ぷにぷに頬を押してみるとプクっと空気で押し返してくれた。こういった点は本当に可愛い
「……今日の夜、私の隣に座れ」
「宴の時?」
「当たり前だ。私が入れば虫除けになるだろう」
「虫除けって…」
「虫は虫だ。颯閃に集る汚らわしい虫共を私が払い除けてやる」
「やり過ぎはやめてね?私みんなとの交流は大事にしたいから」
「……善処はする」
「はってなに?はって」
そっぽを向いた曹丕君に、こりゃやらかすなと悟り私は今夜行われる宴に早速不安を過ぎらせるのであった