秘めた力に惹き付けられ
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「夏侯惇様、お着き致しました」
「分かった。行くぞ颯閃、淵」
「おっ、もう着いたのか!いやー、早い早い。近くてよかったぜ」
「ですね」
先に二人が降りていき、1テンポ遅れて私も降りた。そこには沢山の馬車があり、それぞれに旗が掲げられている
「凄い量の馬車…」
「様々な軍が召集されているからな。颯閃がまだ文官になる前だが、黄巾の乱というものがあった。大きな戦になったが、結果的に孟徳の名が世に広まる原因となった」
「そんなことがあったんですね……。それで、和解というのは?」
「まぁ、董卓と殿がソリ合わなくてよ。睨み合い状態で戦にまで発展しそうになったんだ。そこを陳宮が提案して色々手を回してっと、こうなったって訳だ」
「へー…」
そんなことがあったんだ…なんて思いながらもう一つの馬車から降りてきた曹操さんを迎えに行くと、ジーッと視線が曹操さんに向いていることに気がついた。騒がしかったその場も、息を潜めたように静かになる
「夏侯惇ではなくお主が来たか。気が利く女子よ」
「いつもの様に流れで来ただけでございます。さぁ、夏侯惇様方がお待ちです」
「うむ」
執務から逃げている時の曹操さんとは違い、まさに覇王と呼ぶべき威厳のあるその雰囲気や威圧に私は手に汗を握った。こんなに曹操さんで緊張するのは初めてかもしれない
「…颯閃、大丈夫か」
「はい。ご心配おかけした様で申し訳ございません」
「無理はするな。ここではあまり気を張らずともいい」
「ありがとうございます。ですが一応仕事としてきているので今は」
「……後で一緒に葡萄を食べるぞ」
「畏まりました」
葡萄好きなんだなーなんて考えながら曹操さん達を客室に送って夏侯惇さん達も送り、最後は私。女官さんが私も偉い人なのかと勘違いして普通に良いところに勧めてくれた。文官だとバレないように…とか話していたのを思い出しお礼を言っては中に入った
「ふぅ……とっても居心地いいわねここ」
ポスポスと客室のベッドの布団を叩いていると不意に扉がノックされた。直ぐに居住まいを正して椅子の方に座り直すとがチャリと音を立てて扉が開かれた。何も言ってないのに入ってくるということは
「颯閃、来たぞ」
「早いわよ曹丕君…」
曹丕君しかいないので口調を崩して話すと満足げに歩いてきて葡萄の入ったお皿を机の上に置いた。そして1粒1粒口の中へ入れていく。とても美味しそうに食べるから私はそれだけでいいやと思っていると
「颯閃も食べろ」
「んー、私はいいわ」
「食べろ。私はお前と食べるためにここに来たのだぞ」
「はいはい。食べますよー」
威圧が凄かったので流された。葡萄を口に入れるととても嬉しそうに笑って葡萄を食べ始めて、こういう一面もあるんだなぁと思いながら二人で話しながらブドウを食べる
「颯閃、いるか?」
「はい、居ます」
「入るぞ」
葡萄がそろそろ無くなると思った所で夏侯惇さんが中に入ってきた。話によると、こちらでもやはり鍛錬はした方がいいから教えに来たとの事
「わざわざすみません…」
「いやなに、お前にはとても期待しているからな。初めてであの太刀裁きだ。もっと鍛えれば熟練者に負けぬ技を持つかもしれん」
「そんな、褒めたって何も出ませんよ」
「本心だから構わん。行くぞ」
「はい。曹丕君はどうするの?」
「私も行く。お前と夏侯惇を二人きりにはさせられない」
「おい。俺が獣みたいに言うな」
「違うのか?」
「違うわ!」
このふたり面白いよー。と心の中で腹を抱えて笑う。現実でするのは楽進の前だけと決めてるからね
「よし、早速鍛錬だが……俺と手合わせでもするか?」
「いいのですか?」
「あぁ。兵士達ばかりにお前を取られていて少し俺も戦ってみたいと思っていてな。いい機会だからと思ったのだが、どうだ?」
「是非!至らぬ所がございましたらご教授ください!」
「よし、では…行くぞ!」
「っ!」
鍛錬場は様々な軍の武将達が集っていた。その中で夏侯惇さんと手合わせするのはとても緊張してしまう。まぁ、あまり害はないのだけれど
「颯閃!中々っ、やるな!」
「夏侯惇っ、様には…勝らぬ武です…っ!」
「そうっ、自分を卑下するな!お前はっ!素晴らしい武を持っている!」
「夏侯惇様こそ!とても見事な刀裁きっ!一つ一つが重くて、弾き返すのがやっと…!」
「お前こそ!俺の攻撃の隙を見つけっ、正確に突いてきている!どこでっ、そんな高度な戦いを覚えたのやら…!」
周りから見たらなんで褒め合いながら手合わせしてんの?って感じだろうけど、私もそんな状況だから正直助けて欲しいって思ってます
「はぁっ、はぁっ…中々、やるな…」
「はぁっ…はぁっ…。流石、夏侯惇様…。やはり一筋縄には行きませんね…」
「当たり前だ…はぁっ…お前に負けていては、守りたいものが守れないからな…」
「?」
「はぁっ…気にするな、独り言だ…はぁっ…」
夏侯惇さんが近くの椅子に座り女官さんにお水を貰っていたのでついでに私も貰った。とっても冷たくて美味しい。稽古後のお水って素晴らしいな
「すまない」
「?なんでしょう」
どこかで見たことのあるような、それとも無いような人が私に話しかけてきた。とても照れたように髭を触ってどうしたものかと悩んでいる様子。話しかけてきたならお話しましょうよ?
「…その、お前の名は颯閃…で、合ってるのか?」
「はい。それがなにか?」
「とても、美しく育ったな……」
「???」
とても嬉しそうに笑う男性に私はただただ首を傾げた。この人は何が言いたいのだろう
「やはり忘れているか…まぁ、仕方の無いことではある。俺の名は孫堅だ。名前を聞いても思い出せないか?」
「…あれっ?そういった名前の方が村を救ってくださった気も…」
「ははは!そこまで覚えてるんなら大丈夫だ!その時話をした男だよ!いや、本当に美しいぞ颯閃!」
「え、え?まさかあの時の方ですか?曹丕様にちょっかい出してた人ですか!?」
「そんな覚えられ方してたのか俺」
久々に再会したした救世主さんは、とても渋くてかっこよくて、白い髪の似合う男性に急成長していました
「分かった。行くぞ颯閃、淵」
「おっ、もう着いたのか!いやー、早い早い。近くてよかったぜ」
「ですね」
先に二人が降りていき、1テンポ遅れて私も降りた。そこには沢山の馬車があり、それぞれに旗が掲げられている
「凄い量の馬車…」
「様々な軍が召集されているからな。颯閃がまだ文官になる前だが、黄巾の乱というものがあった。大きな戦になったが、結果的に孟徳の名が世に広まる原因となった」
「そんなことがあったんですね……。それで、和解というのは?」
「まぁ、董卓と殿がソリ合わなくてよ。睨み合い状態で戦にまで発展しそうになったんだ。そこを陳宮が提案して色々手を回してっと、こうなったって訳だ」
「へー…」
そんなことがあったんだ…なんて思いながらもう一つの馬車から降りてきた曹操さんを迎えに行くと、ジーッと視線が曹操さんに向いていることに気がついた。騒がしかったその場も、息を潜めたように静かになる
「夏侯惇ではなくお主が来たか。気が利く女子よ」
「いつもの様に流れで来ただけでございます。さぁ、夏侯惇様方がお待ちです」
「うむ」
執務から逃げている時の曹操さんとは違い、まさに覇王と呼ぶべき威厳のあるその雰囲気や威圧に私は手に汗を握った。こんなに曹操さんで緊張するのは初めてかもしれない
「…颯閃、大丈夫か」
「はい。ご心配おかけした様で申し訳ございません」
「無理はするな。ここではあまり気を張らずともいい」
「ありがとうございます。ですが一応仕事としてきているので今は」
「……後で一緒に葡萄を食べるぞ」
「畏まりました」
葡萄好きなんだなーなんて考えながら曹操さん達を客室に送って夏侯惇さん達も送り、最後は私。女官さんが私も偉い人なのかと勘違いして普通に良いところに勧めてくれた。文官だとバレないように…とか話していたのを思い出しお礼を言っては中に入った
「ふぅ……とっても居心地いいわねここ」
ポスポスと客室のベッドの布団を叩いていると不意に扉がノックされた。直ぐに居住まいを正して椅子の方に座り直すとがチャリと音を立てて扉が開かれた。何も言ってないのに入ってくるということは
「颯閃、来たぞ」
「早いわよ曹丕君…」
曹丕君しかいないので口調を崩して話すと満足げに歩いてきて葡萄の入ったお皿を机の上に置いた。そして1粒1粒口の中へ入れていく。とても美味しそうに食べるから私はそれだけでいいやと思っていると
「颯閃も食べろ」
「んー、私はいいわ」
「食べろ。私はお前と食べるためにここに来たのだぞ」
「はいはい。食べますよー」
威圧が凄かったので流された。葡萄を口に入れるととても嬉しそうに笑って葡萄を食べ始めて、こういう一面もあるんだなぁと思いながら二人で話しながらブドウを食べる
「颯閃、いるか?」
「はい、居ます」
「入るぞ」
葡萄がそろそろ無くなると思った所で夏侯惇さんが中に入ってきた。話によると、こちらでもやはり鍛錬はした方がいいから教えに来たとの事
「わざわざすみません…」
「いやなに、お前にはとても期待しているからな。初めてであの太刀裁きだ。もっと鍛えれば熟練者に負けぬ技を持つかもしれん」
「そんな、褒めたって何も出ませんよ」
「本心だから構わん。行くぞ」
「はい。曹丕君はどうするの?」
「私も行く。お前と夏侯惇を二人きりにはさせられない」
「おい。俺が獣みたいに言うな」
「違うのか?」
「違うわ!」
このふたり面白いよー。と心の中で腹を抱えて笑う。現実でするのは楽進の前だけと決めてるからね
「よし、早速鍛錬だが……俺と手合わせでもするか?」
「いいのですか?」
「あぁ。兵士達ばかりにお前を取られていて少し俺も戦ってみたいと思っていてな。いい機会だからと思ったのだが、どうだ?」
「是非!至らぬ所がございましたらご教授ください!」
「よし、では…行くぞ!」
「っ!」
鍛錬場は様々な軍の武将達が集っていた。その中で夏侯惇さんと手合わせするのはとても緊張してしまう。まぁ、あまり害はないのだけれど
「颯閃!中々っ、やるな!」
「夏侯惇っ、様には…勝らぬ武です…っ!」
「そうっ、自分を卑下するな!お前はっ!素晴らしい武を持っている!」
「夏侯惇様こそ!とても見事な刀裁きっ!一つ一つが重くて、弾き返すのがやっと…!」
「お前こそ!俺の攻撃の隙を見つけっ、正確に突いてきている!どこでっ、そんな高度な戦いを覚えたのやら…!」
周りから見たらなんで褒め合いながら手合わせしてんの?って感じだろうけど、私もそんな状況だから正直助けて欲しいって思ってます
「はぁっ、はぁっ…中々、やるな…」
「はぁっ…はぁっ…。流石、夏侯惇様…。やはり一筋縄には行きませんね…」
「当たり前だ…はぁっ…お前に負けていては、守りたいものが守れないからな…」
「?」
「はぁっ…気にするな、独り言だ…はぁっ…」
夏侯惇さんが近くの椅子に座り女官さんにお水を貰っていたのでついでに私も貰った。とっても冷たくて美味しい。稽古後のお水って素晴らしいな
「すまない」
「?なんでしょう」
どこかで見たことのあるような、それとも無いような人が私に話しかけてきた。とても照れたように髭を触ってどうしたものかと悩んでいる様子。話しかけてきたならお話しましょうよ?
「…その、お前の名は颯閃…で、合ってるのか?」
「はい。それがなにか?」
「とても、美しく育ったな……」
「???」
とても嬉しそうに笑う男性に私はただただ首を傾げた。この人は何が言いたいのだろう
「やはり忘れているか…まぁ、仕方の無いことではある。俺の名は孫堅だ。名前を聞いても思い出せないか?」
「…あれっ?そういった名前の方が村を救ってくださった気も…」
「ははは!そこまで覚えてるんなら大丈夫だ!その時話をした男だよ!いや、本当に美しいぞ颯閃!」
「え、え?まさかあの時の方ですか?曹丕様にちょっかい出してた人ですか!?」
「そんな覚えられ方してたのか俺」
久々に再会したした救世主さんは、とても渋くてかっこよくて、白い髪の似合う男性に急成長していました