秘めた力に惹き付けられ
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「皆様、大変長らくお待たせしてしまい申し訳ございません」
「いや、まだ孟徳も曹丕も来ていな………」
「?」
馬車の準備を整えていた夏侯惇さんに話しかけると、振り返った瞬間固まってしまった。目の前で手を振ってみるも反応はなし
「か、夏侯惇様!?」
「あー、こりゃダメだ。颯閃の綺麗な姿に見蕩れてら」
「み、見蕩れて…?あなたの目は節穴ですか!?」
「褒めてんのに何でそういうこと言っちまうかなー」
取り敢えず夏侯淵さんとで夏侯惇さんの意識を戻させる。復活した夏侯惇さんは何故か断りを入れて馬車に入っていった。私が何か悪いことでもしてしまったのか?そうなのか?
「そなたが殿の言っていた…?」
「颯閃でございます。曹家の血筋でもない私がこの様な集まりに呼んでいただきとても光栄です」
「…その、そなたは知らないだろうが、一応20年前に顔は見ていてな………とても美しく育ったものだ」
「そんな、そのようにお褒めいただき大変嬉しゅう御座います。…して、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「曹仁、字は子孝だ。改めて宜しく頼む颯閃」
「よろしくお願い致します」
曹仁さんと挨拶を終えてあとは本当に曹親子を待つのみ。すると……
「颯閃」
「曹丕様……あの、その手にある包は一体なんでしょう?」
「颯閃の仕事道具だ。あちらでも董卓共には奮わずとも私達には作ってもらいたいからな」
「楽進を説得するのに時間がかかったものよ」
「親子して何してんだ」
とてもやり遂げた感満載で馬車に乗る二人に頭を抱えてしまう。夏侯淵さんと曹仁さんが今の所私の癒しだ。ありがとう、淵ジェルと仁ダム!
《馬車内》
「それでよ、黄忠のジジイ俺に喧嘩ばっかふっかけてきてよ!」
「弓の名手として黙ってられなかったんですね…うんうん。分かりますよ」
「お前なー、簡単に流すなよ?俺本気だからな?」
「その黄忠という方に喧嘩を売られてムカつくのは分かります。ですがその挑発に乗って命中率を下げ矢が逸れればそれこそ相手の思う壷。慎重に判断することが大事なのでは?」
「いやー、幼い頃に司馬懿に勉学鍛えられただけあるな。すげぇ正論」
馬車に揺られながら夏侯淵さんと話し合い。ほぼ相手の愚痴を聞いてるだけだが、それでも相手の為になることも言ってるっぽいのでそのまま続けておいた
「はーっ、スッキリした!なんだ、胸から蟠りみてぇなの消えたわ!」
「それは良かった。お役に立てたようで何よりです」
「颯閃、俺も頼めるか。相談したいことがあるんだ」
「え、聞いてました?今の愚痴ですよ?相談じゃないですよ?」
「頼む。俺も愚痴りたいんだ…」
愚痴りたいなら愚痴りたいっていえば、いや言ったわ。とか思いながら今度は夏侯惇さんの愚痴を聞くハメに。それら全て『孟徳が自由奔放』だとか『孟徳の女への優しさがたまに怖い』とかもう殆ど(というか全部)曹操さんの愚痴
馬車は二台あり、曹家と夏侯家で別れている。一台目は曹操さん、曹丕君、曹仁さん。こちらの馬車は夏侯惇さん、夏侯淵さん、私となっている。私は人数的にこっちに来たという訳だ
「あいつ……颯閃が来てから自慢ばかり!惚気けだす始末!」
「え、なんで惚気?」
「惇兄、言い過ぎ」
「っ、すまん…」
「え、気になりますよ!教えてくださいよ!」
気になる止め方をされてしまい結局聞けずに話は終わった愚痴大会。でも、2人は優しくて「颯閃は愚痴とかねぇのか?」とか「どうなんだ?」って聞いてきてくれた。お父さんズって呼ばせてもらおう
「……弟の事なんですがね」
「あぁ、楽進か。謙虚で優しい弟じゃないか」
「え、不満なのか?あんないい弟なのに!?」
「……優しすぎると言いますか、私がする事なす事全て間に入ってこようとするんです…。心配だからという理由でせっせと自分とは全く関係ないことまでし始めるし…。私の役目だからって運んでた書簡も、どこから聞き付けたのか『姉上!私とお持ちします!あぁ、姉上はこちらをお持ちください!』と言って3巻位しか寄越してもらえず…」
「……颯閃の仕事奪いまくりだな」
「そうなんですよー!私の立場危ういんですよー!はーっ!」
「落ち着け?!」
「深呼吸深呼吸!」
急に叫び出した私に慌てだした二人がどうどう、と私の気を落ち着かせてきた。言われた通りに深呼吸するとちょっと落ち着いた
「楽進の方には一応上司と部下という関係なんだということを教えねばな…。まさかそんなに姉好きだったとは…」
「あの子の愛が重くって……姉として将来が心配で心配で…」
「…まぁ、他人の目から見てもあれは異常だよな……とやかく言うわけじゃねぇんだけどよ…」
楽進のことを相談すると案外真剣モードになってしまった2人に申し訳なく感じつつ、李典君が良いストッパーになってくれているのも報告。あの子がいなかったら私の仕事はない
「李典が留め具になっているか。まぁ、止められる奴がいるならまだ大丈夫だろう。孟徳の様に話を聞かなくなったら終わりだ」
「殿にはもちっとだけ君主ってことを自覚して欲しいんだけどなー」
「あれは何を言っても、もう無理だ…」
また二人のお悩み相談会に発展しそうなので取り敢えず苦笑いしておいた
「いや、まだ孟徳も曹丕も来ていな………」
「?」
馬車の準備を整えていた夏侯惇さんに話しかけると、振り返った瞬間固まってしまった。目の前で手を振ってみるも反応はなし
「か、夏侯惇様!?」
「あー、こりゃダメだ。颯閃の綺麗な姿に見蕩れてら」
「み、見蕩れて…?あなたの目は節穴ですか!?」
「褒めてんのに何でそういうこと言っちまうかなー」
取り敢えず夏侯淵さんとで夏侯惇さんの意識を戻させる。復活した夏侯惇さんは何故か断りを入れて馬車に入っていった。私が何か悪いことでもしてしまったのか?そうなのか?
「そなたが殿の言っていた…?」
「颯閃でございます。曹家の血筋でもない私がこの様な集まりに呼んでいただきとても光栄です」
「…その、そなたは知らないだろうが、一応20年前に顔は見ていてな………とても美しく育ったものだ」
「そんな、そのようにお褒めいただき大変嬉しゅう御座います。…して、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「曹仁、字は子孝だ。改めて宜しく頼む颯閃」
「よろしくお願い致します」
曹仁さんと挨拶を終えてあとは本当に曹親子を待つのみ。すると……
「颯閃」
「曹丕様……あの、その手にある包は一体なんでしょう?」
「颯閃の仕事道具だ。あちらでも董卓共には奮わずとも私達には作ってもらいたいからな」
「楽進を説得するのに時間がかかったものよ」
「親子して何してんだ」
とてもやり遂げた感満載で馬車に乗る二人に頭を抱えてしまう。夏侯淵さんと曹仁さんが今の所私の癒しだ。ありがとう、淵ジェルと仁ダム!
《馬車内》
「それでよ、黄忠のジジイ俺に喧嘩ばっかふっかけてきてよ!」
「弓の名手として黙ってられなかったんですね…うんうん。分かりますよ」
「お前なー、簡単に流すなよ?俺本気だからな?」
「その黄忠という方に喧嘩を売られてムカつくのは分かります。ですがその挑発に乗って命中率を下げ矢が逸れればそれこそ相手の思う壷。慎重に判断することが大事なのでは?」
「いやー、幼い頃に司馬懿に勉学鍛えられただけあるな。すげぇ正論」
馬車に揺られながら夏侯淵さんと話し合い。ほぼ相手の愚痴を聞いてるだけだが、それでも相手の為になることも言ってるっぽいのでそのまま続けておいた
「はーっ、スッキリした!なんだ、胸から蟠りみてぇなの消えたわ!」
「それは良かった。お役に立てたようで何よりです」
「颯閃、俺も頼めるか。相談したいことがあるんだ」
「え、聞いてました?今の愚痴ですよ?相談じゃないですよ?」
「頼む。俺も愚痴りたいんだ…」
愚痴りたいなら愚痴りたいっていえば、いや言ったわ。とか思いながら今度は夏侯惇さんの愚痴を聞くハメに。それら全て『孟徳が自由奔放』だとか『孟徳の女への優しさがたまに怖い』とかもう殆ど(というか全部)曹操さんの愚痴
馬車は二台あり、曹家と夏侯家で別れている。一台目は曹操さん、曹丕君、曹仁さん。こちらの馬車は夏侯惇さん、夏侯淵さん、私となっている。私は人数的にこっちに来たという訳だ
「あいつ……颯閃が来てから自慢ばかり!惚気けだす始末!」
「え、なんで惚気?」
「惇兄、言い過ぎ」
「っ、すまん…」
「え、気になりますよ!教えてくださいよ!」
気になる止め方をされてしまい結局聞けずに話は終わった愚痴大会。でも、2人は優しくて「颯閃は愚痴とかねぇのか?」とか「どうなんだ?」って聞いてきてくれた。お父さんズって呼ばせてもらおう
「……弟の事なんですがね」
「あぁ、楽進か。謙虚で優しい弟じゃないか」
「え、不満なのか?あんないい弟なのに!?」
「……優しすぎると言いますか、私がする事なす事全て間に入ってこようとするんです…。心配だからという理由でせっせと自分とは全く関係ないことまでし始めるし…。私の役目だからって運んでた書簡も、どこから聞き付けたのか『姉上!私とお持ちします!あぁ、姉上はこちらをお持ちください!』と言って3巻位しか寄越してもらえず…」
「……颯閃の仕事奪いまくりだな」
「そうなんですよー!私の立場危ういんですよー!はーっ!」
「落ち着け?!」
「深呼吸深呼吸!」
急に叫び出した私に慌てだした二人がどうどう、と私の気を落ち着かせてきた。言われた通りに深呼吸するとちょっと落ち着いた
「楽進の方には一応上司と部下という関係なんだということを教えねばな…。まさかそんなに姉好きだったとは…」
「あの子の愛が重くって……姉として将来が心配で心配で…」
「…まぁ、他人の目から見てもあれは異常だよな……とやかく言うわけじゃねぇんだけどよ…」
楽進のことを相談すると案外真剣モードになってしまった2人に申し訳なく感じつつ、李典君が良いストッパーになってくれているのも報告。あの子がいなかったら私の仕事はない
「李典が留め具になっているか。まぁ、止められる奴がいるならまだ大丈夫だろう。孟徳の様に話を聞かなくなったら終わりだ」
「殿にはもちっとだけ君主ってことを自覚して欲しいんだけどなー」
「あれは何を言っても、もう無理だ…」
また二人のお悩み相談会に発展しそうなので取り敢えず苦笑いしておいた