文官としての活躍
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「着替え終わりましたよー」
文官の服から私服に着替えて寝室をでる。するとなぜか楽進も行く気満々な感じで仕事道具を片付けていて、鄧艾さんは呆れたようにため息。どうしたものかと私も苦笑いしてしまう
「が、楽進様?一体何を…」
「颯閃殿と鄧艾殿が城下に行くとのことなので私も共に!楽しみですね!」
案の定一緒に来る気満々だと楽進の言葉でわかり溜息をつきながら「今日はダメ」と言った。明日にね、と約束したのにもう忘れてる。行く約束しか覚えていないのか
「だめ…ですか?」
「駄目です。明日行くと約束したではありませんか」
「……わかりました」
しゅん、としてしまった楽進だけど、また明日行くのだから約束は守ろうと言うと渋々頷いてくれた。私がここに来てから以前にも増してグイグイ来るな楽進…
「じゃぁ、行きましょうか」
「了解した。楽進殿、姉君は自分が守るので心配せず…」
「…楽しんできてくださいね。明日は私ですからね!!」
「はいはい。行ってきますね」
別れ際頭を撫でて執務室を出た。もう外は夕暮れ時だが、お店は開いているだろうか
「楽しみですけど、お店この時間大丈夫でしょうか…」
「あぁ、その心配は必要ない。あの店は若い夫婦がやっている店なのもあってか日暮れ時までやっているのだ」
「そうでしたか。安心しました……私のせいで遅れてしまって申し訳ありません」
「いや、勤めて間もない頃は忙しい。仕方の無いことだろう。……と、ここだ」
鄧艾さんに案内された場所はこじんまりとしている場所で、以前髪飾りを買った髪飾り屋さんを思い出す
尚、今もその髪飾りは大事に持っているが、残念ながら仕事には付けられないので仕事中は外して横髪などでツインお団子頭にして後ろ髪はそのまま流す髪型をしている。楽進から教わって全部お団子にする手間が省けて助かってる
ただ、今回はつけてきていない。急いでいたから髪はこのままでいいかなって
「いらっしゃいませー。あっ、鄧艾様!いつも有難うございます!」
「いや、ここの桃饅頭は美味しいからだ。颯閃、食べたいだけ食べてくれ」
「い、いいんですか?どれにしましょう…」
メニューを書いた紙が壁に貼ってあるのでそれを見て悩んでいると、鄧艾さんから「ぴんいんはどうだろう」と聞いてきた。『ぴんいん』ってなんじゃらほい、なんて思っていながらも頷いて『ぴんいん』を頼んでくれた。紙をよく見ると、『凉糕』と書かれたものがある。それだろうか。
「お待ちしました、凉糕です」
「とても冷たい甘味で、中に小豆の餡が入っている。食べてみてくれ」
「頂きます……あーんっ」
一切れ切って食べてみるととても冷たい。餡子の甘さが広がっていって、とろけるような感覚に頬を抑える
「とっても美味しいです!私の村ではこんなに美味しい甘味ないです…あーん」
「そうか。気に入って貰えたようなら何よりだ…」
ふっ、と優しく笑う鄧艾さんに私は一瞬見とれてしまった。なんだか子を思うお父さんみたい。この軍保護者スキル高いわね
「お父さん……なんちゃって」
「っ……」
思ってみたことを言ってみると、静かに肩を一瞬震わせ、みるみる彼の顔は赤く染っていく。自分でそれに気づくと彼は手で口元を隠しカタカタと震え始めた。え、そんなに衝撃くらった?え、そんなに酷かったの?ある意味こっちもショック
「……他の男性にも、そのように言うのだろうか」
「…いえ、お父さんっぽいなって思ってつい。その……ごめんなさい」
「そ、そういう意味だったのか…。いや、すまぬ。意味を間違えてしまっていたようだ」
「?お父さんという単語は他になにか?」
「なんでもない、なんでもないのだ…」
より顔を赤く染めて首を横に振る鄧艾さんに、これ以上は聞いては行けないと察して凉糕をモグモグ食べた。なんだか微妙な空気なのに夫婦さんはニコニコ笑ってる。あの笑は何。どんな意味があるの?知りたい。とても知りたい
「…颯閃、そろそろ帰るか」
「え、鄧艾さんまだ少ししか食べてないじゃないですか」
「颯閃が食べてくれ。自分はもう…胸がいっぱいで…」
「…いいんですか?食べちゃいますからね?」
「あぁ…」
鄧艾さんが言うので自分のが食べ終わり鄧艾さんの食べ残しに串を伸ばす。小さく端で切って口の中に放り込むと、店を営む夫婦の奥さんがきゃっきゃっと夫さんを叩いてる。よぅわからん
「はっ!颯閃!やはり返してくれ!」
「え、いいですけど…」
すっと返すと一口でバクりと(結構大きかった)食べてお金を渡すと私の腕を引きそそくさとその店を出てしまった鄧艾さん。一体何事?
私の腕を引き城に戻る鄧艾さんを見上げながら私は何があったのか考えたが、分からないので直ぐに諦めた
街は静かで、もう日が暮れているからか人通りが少ない。それでも、月明かりに照らされる鄧艾さんの真っ赤な耳は、くっきり、はっきりと見えたのであった
文官の服から私服に着替えて寝室をでる。するとなぜか楽進も行く気満々な感じで仕事道具を片付けていて、鄧艾さんは呆れたようにため息。どうしたものかと私も苦笑いしてしまう
「が、楽進様?一体何を…」
「颯閃殿と鄧艾殿が城下に行くとのことなので私も共に!楽しみですね!」
案の定一緒に来る気満々だと楽進の言葉でわかり溜息をつきながら「今日はダメ」と言った。明日にね、と約束したのにもう忘れてる。行く約束しか覚えていないのか
「だめ…ですか?」
「駄目です。明日行くと約束したではありませんか」
「……わかりました」
しゅん、としてしまった楽進だけど、また明日行くのだから約束は守ろうと言うと渋々頷いてくれた。私がここに来てから以前にも増してグイグイ来るな楽進…
「じゃぁ、行きましょうか」
「了解した。楽進殿、姉君は自分が守るので心配せず…」
「…楽しんできてくださいね。明日は私ですからね!!」
「はいはい。行ってきますね」
別れ際頭を撫でて執務室を出た。もう外は夕暮れ時だが、お店は開いているだろうか
「楽しみですけど、お店この時間大丈夫でしょうか…」
「あぁ、その心配は必要ない。あの店は若い夫婦がやっている店なのもあってか日暮れ時までやっているのだ」
「そうでしたか。安心しました……私のせいで遅れてしまって申し訳ありません」
「いや、勤めて間もない頃は忙しい。仕方の無いことだろう。……と、ここだ」
鄧艾さんに案内された場所はこじんまりとしている場所で、以前髪飾りを買った髪飾り屋さんを思い出す
尚、今もその髪飾りは大事に持っているが、残念ながら仕事には付けられないので仕事中は外して横髪などでツインお団子頭にして後ろ髪はそのまま流す髪型をしている。楽進から教わって全部お団子にする手間が省けて助かってる
ただ、今回はつけてきていない。急いでいたから髪はこのままでいいかなって
「いらっしゃいませー。あっ、鄧艾様!いつも有難うございます!」
「いや、ここの桃饅頭は美味しいからだ。颯閃、食べたいだけ食べてくれ」
「い、いいんですか?どれにしましょう…」
メニューを書いた紙が壁に貼ってあるのでそれを見て悩んでいると、鄧艾さんから「ぴんいんはどうだろう」と聞いてきた。『ぴんいん』ってなんじゃらほい、なんて思っていながらも頷いて『ぴんいん』を頼んでくれた。紙をよく見ると、『凉糕』と書かれたものがある。それだろうか。
「お待ちしました、凉糕です」
「とても冷たい甘味で、中に小豆の餡が入っている。食べてみてくれ」
「頂きます……あーんっ」
一切れ切って食べてみるととても冷たい。餡子の甘さが広がっていって、とろけるような感覚に頬を抑える
「とっても美味しいです!私の村ではこんなに美味しい甘味ないです…あーん」
「そうか。気に入って貰えたようなら何よりだ…」
ふっ、と優しく笑う鄧艾さんに私は一瞬見とれてしまった。なんだか子を思うお父さんみたい。この軍保護者スキル高いわね
「お父さん……なんちゃって」
「っ……」
思ってみたことを言ってみると、静かに肩を一瞬震わせ、みるみる彼の顔は赤く染っていく。自分でそれに気づくと彼は手で口元を隠しカタカタと震え始めた。え、そんなに衝撃くらった?え、そんなに酷かったの?ある意味こっちもショック
「……他の男性にも、そのように言うのだろうか」
「…いえ、お父さんっぽいなって思ってつい。その……ごめんなさい」
「そ、そういう意味だったのか…。いや、すまぬ。意味を間違えてしまっていたようだ」
「?お父さんという単語は他になにか?」
「なんでもない、なんでもないのだ…」
より顔を赤く染めて首を横に振る鄧艾さんに、これ以上は聞いては行けないと察して凉糕をモグモグ食べた。なんだか微妙な空気なのに夫婦さんはニコニコ笑ってる。あの笑は何。どんな意味があるの?知りたい。とても知りたい
「…颯閃、そろそろ帰るか」
「え、鄧艾さんまだ少ししか食べてないじゃないですか」
「颯閃が食べてくれ。自分はもう…胸がいっぱいで…」
「…いいんですか?食べちゃいますからね?」
「あぁ…」
鄧艾さんが言うので自分のが食べ終わり鄧艾さんの食べ残しに串を伸ばす。小さく端で切って口の中に放り込むと、店を営む夫婦の奥さんがきゃっきゃっと夫さんを叩いてる。よぅわからん
「はっ!颯閃!やはり返してくれ!」
「え、いいですけど…」
すっと返すと一口でバクりと(結構大きかった)食べてお金を渡すと私の腕を引きそそくさとその店を出てしまった鄧艾さん。一体何事?
私の腕を引き城に戻る鄧艾さんを見上げながら私は何があったのか考えたが、分からないので直ぐに諦めた
街は静かで、もう日が暮れているからか人通りが少ない。それでも、月明かりに照らされる鄧艾さんの真っ赤な耳は、くっきり、はっきりと見えたのであった