文官としての活躍
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「颯閃、わしの事はどう思う?」
「通常ならば威厳があり男らしくまさに君主として尊敬出来る方ですが、執務となると急に逃げ腰になってしまわれるのでそこは欠点かと思っております
「欠点までいわれてしまった…」
執務を始めてからずっとこう。私になにか質問しては予想斜め上の返答だったのか気分が落ち込む。それでも筆は止まらないから凄いものだ
「…颯閃、そろそろ終わるぞ」
「では、終わりましたらご確認させて下さいませ。それが終われば夏侯惇様にご報告の後、私が書庫に持って行かせていただきます」
「うむ、任せた。報告はわしからしよう」
「いえ、曹操様はごゆるりと。執務を頑張った後ですのでお疲れでしょう」
「お主が傍におるのだ、疲れも感じぬ。……と、そういううちに終わったわ。さぁ、これが終わればわしと出掛けるぞ」
さりげなく腰に手を回してくる曹操さんに流石女好き…と、ある意味の感心を抱きながらそっとその手を彼の体の横に移動させた。私はそう言う気持ちは無いので丁寧にお断りさせて頂こう。仕事で来てるからね、こっちは
「颯閃、少し冷たくはないか?」
「いいえ、これが本来の対応です。幾ら貴方が女性から持て囃されようと私には適応されないとお思い下さい。というか、正直言うとそういう弾性は苦手です。すぐに浮気とかしそうで」
「………」
ちょっと言いすぎてしまったか、そう思っても見たがこの程度で覇王曹孟徳が落ち込むわけないわよね。なんて思って普通に書庫に向かった。とぼとぼ着いてくる彼は、どうしたらいいのだろう
「……曹操様、今日と明日は予定がありまして、その日はお酒をお作り出来ません。どうしてもと言うならば、時間外労働なのでそれ相応のお代金を頂くことになるのですが宜しいでしょうか」
覇王のとぼとぼ歩きなんて見たくなくて、ついそう言ってしまった。私、甘い。甘過ぎるわ
「うむ、幾らでも払おうではないか。お主の酒と作る際の一連の流れを独占できるのならば幾らでも」
「実家の商品欄を持っているのでそれを見てお決めください。では、予定が終わり次第執務室に向かいますので」
「待っておるぞ」
書庫で別れるとルンルンしながら別の所に向かって行った曹操さん。あの人本当に公式と違い過ぎない?これだけは言えるわ。覚えてもないけど
「…これ、ここよね」
一人確認作業をしながら私は書簡や竹簡を納めていく。その書庫には誰もおらず、部屋に窓がついていない事もあってかやはり薄暗い。少し埃っぽいし、今度暇になったら掃除でもしようかと思う
「颯閃、ここに居たのか…」
「あ、鄧艾さんごめんなさい。これが終わったら夏侯惇様に報告して次に何かあるか聞かないと」
「なら、自分も行こう。その後は町の甘味処にでも行こう」
「分かりました!」
鄧艾さんと一緒に書庫を出て夏侯惇さんの執務室に向かう。多分居ることを願って
「失礼致します。夏侯惇様はいらっしゃいますでしょうか」
「いる、入ってくれ」
返事があったので中に入ると、そこには夏侯惇さんの他に昼間過ぎ位に手伝った軍師さんが居た。取り敢えず曹操さんの報告と仕事はないかの確認をとると、もうないとの事なので退室しようとしたその時
「お前」
「はい、何用でございましょう」
不意に軍師さんが話しかけてきた。呼ばれたので向き直り何かと聞いてみるが、ソワソワした様子で話が進まない
「…話すならお前の執務室で話したらどうだ?」
「そうさせて頂きます。来い」
「承知致しました」
鄧艾さんに申し訳なく思いながら執務室を後にし、再度合流は城の門前にしたいと話した所、鄧艾さんはこれにも着いてくると一蹴り。この人の人への優しさがとても身に染みた。私はこんな優しさ無理だ。性格悪いもの
頭の中で色々考えていると軍師さんの執務室に着いた。鄧艾さんはまたもや執務室前で待機となり本当に申し訳ない
「……まず、自己紹介からだ。名前を聞くまでお前だとは気付かなかったが………久しいな」
「?すみません、どこかでお会いしたことが御座いますでしょうか」
「私もお前も変わった。わからないのも無理はない。私の名は司馬懿、字は……仲達だ」
「えっ!?」
あの仲達さん!?などと驚いていると司馬懿さんもジロジロ私を見て「本当にお前は変わった。こんなにも……」と、気になる止め方をする。でも、聞いても教えてくれないと悟った私は取り敢えず「お久しぶりです」と言っておいた
「まさかお前が文官になるとは思いもしなかった。村の酒屋でも継ぐのかとばかり。…そういえば、お前の弟も来ていたか」
「はい。今は武将になっているのだとか。あの子も成長しましたね…」
「あぁ……あの時はまだ一つの赤ん坊だったな。だが…お前もいい方向に育っている。変な男に引っかかってはいないようだな」
「変や男?」
「…なんでもない。忘れろ」
少し頬を赤らめて言ったから、私のことを心配してくれていたのかと少し嬉しく思った。あまり干渉してないのに、この人はとても優しい人だ
「…して。本題に入るのだが、お前は夏侯惇殿に見習い文官として仕官しているそうだな」
「はい。それが何か?」
「…私のところに来ぬか?文官を教育する事もあったが、お前を教えていた時期もある。夏侯惇殿よりは明らかに私の方がお前を教育出来ると思うのだが」
「そう言われましても、私は一介の文官。その様なお話を選ぶ権利は御座いません」
「だがしかしだな───」
この後、長く熱弁され最終的に「夏侯惇様にお聞きください。私にはよく分からぬ話です」と突っぱねた。少し舌打ちしたあと「その言葉、忘れぬからな」と言って解放された
執務室を出ると鄧艾さんが出かける準備万端でそこに居り、あとは私が出掛ける準備をするだけの状態になっていた。本当に申し訳ない(本日何回目?)
「颯閃、部屋はどこだろうか。一緒に向かおう」
「もうホント申し訳ないです」
「?!せ、正座はやめてくれ!」
土下座する気満々で正座したら止められた。そしてそのままヒョイっと肩に担がれてしまう
「……恥ずかしいです」
「なら、土下座などしないでくれ」
「………畏まりました」
渋々言うと降ろしてくれたので、取り敢えず部屋まで歩いた。部屋に着くなり鄧艾さんの眉間にはシワ。コンコンと扉を叩くと中から声がかかったので中に入った
「楽進様、少々お荷物を取りにまいりました」
「あねう──ゴホン。颯閃殿、荷物は纏めて寝室の使っていない棚に入れておきましたからご自由にお取り出しください。あと、何も言わず入って結構ですよ」
「『一応』上司のお部屋なので。では失礼します」
「いえいえ」
ニコニコ笑う楽進を尻目に寝室に向かいお金の入った麻袋を取り服を着替える──前に2人に言って着替え始めた。何かあって入ってきたら危ないからね
「通常ならば威厳があり男らしくまさに君主として尊敬出来る方ですが、執務となると急に逃げ腰になってしまわれるのでそこは欠点かと思っております
「欠点までいわれてしまった…」
執務を始めてからずっとこう。私になにか質問しては予想斜め上の返答だったのか気分が落ち込む。それでも筆は止まらないから凄いものだ
「…颯閃、そろそろ終わるぞ」
「では、終わりましたらご確認させて下さいませ。それが終われば夏侯惇様にご報告の後、私が書庫に持って行かせていただきます」
「うむ、任せた。報告はわしからしよう」
「いえ、曹操様はごゆるりと。執務を頑張った後ですのでお疲れでしょう」
「お主が傍におるのだ、疲れも感じぬ。……と、そういううちに終わったわ。さぁ、これが終わればわしと出掛けるぞ」
さりげなく腰に手を回してくる曹操さんに流石女好き…と、ある意味の感心を抱きながらそっとその手を彼の体の横に移動させた。私はそう言う気持ちは無いので丁寧にお断りさせて頂こう。仕事で来てるからね、こっちは
「颯閃、少し冷たくはないか?」
「いいえ、これが本来の対応です。幾ら貴方が女性から持て囃されようと私には適応されないとお思い下さい。というか、正直言うとそういう弾性は苦手です。すぐに浮気とかしそうで」
「………」
ちょっと言いすぎてしまったか、そう思っても見たがこの程度で覇王曹孟徳が落ち込むわけないわよね。なんて思って普通に書庫に向かった。とぼとぼ着いてくる彼は、どうしたらいいのだろう
「……曹操様、今日と明日は予定がありまして、その日はお酒をお作り出来ません。どうしてもと言うならば、時間外労働なのでそれ相応のお代金を頂くことになるのですが宜しいでしょうか」
覇王のとぼとぼ歩きなんて見たくなくて、ついそう言ってしまった。私、甘い。甘過ぎるわ
「うむ、幾らでも払おうではないか。お主の酒と作る際の一連の流れを独占できるのならば幾らでも」
「実家の商品欄を持っているのでそれを見てお決めください。では、予定が終わり次第執務室に向かいますので」
「待っておるぞ」
書庫で別れるとルンルンしながら別の所に向かって行った曹操さん。あの人本当に公式と違い過ぎない?これだけは言えるわ。覚えてもないけど
「…これ、ここよね」
一人確認作業をしながら私は書簡や竹簡を納めていく。その書庫には誰もおらず、部屋に窓がついていない事もあってかやはり薄暗い。少し埃っぽいし、今度暇になったら掃除でもしようかと思う
「颯閃、ここに居たのか…」
「あ、鄧艾さんごめんなさい。これが終わったら夏侯惇様に報告して次に何かあるか聞かないと」
「なら、自分も行こう。その後は町の甘味処にでも行こう」
「分かりました!」
鄧艾さんと一緒に書庫を出て夏侯惇さんの執務室に向かう。多分居ることを願って
「失礼致します。夏侯惇様はいらっしゃいますでしょうか」
「いる、入ってくれ」
返事があったので中に入ると、そこには夏侯惇さんの他に昼間過ぎ位に手伝った軍師さんが居た。取り敢えず曹操さんの報告と仕事はないかの確認をとると、もうないとの事なので退室しようとしたその時
「お前」
「はい、何用でございましょう」
不意に軍師さんが話しかけてきた。呼ばれたので向き直り何かと聞いてみるが、ソワソワした様子で話が進まない
「…話すならお前の執務室で話したらどうだ?」
「そうさせて頂きます。来い」
「承知致しました」
鄧艾さんに申し訳なく思いながら執務室を後にし、再度合流は城の門前にしたいと話した所、鄧艾さんはこれにも着いてくると一蹴り。この人の人への優しさがとても身に染みた。私はこんな優しさ無理だ。性格悪いもの
頭の中で色々考えていると軍師さんの執務室に着いた。鄧艾さんはまたもや執務室前で待機となり本当に申し訳ない
「……まず、自己紹介からだ。名前を聞くまでお前だとは気付かなかったが………久しいな」
「?すみません、どこかでお会いしたことが御座いますでしょうか」
「私もお前も変わった。わからないのも無理はない。私の名は司馬懿、字は……仲達だ」
「えっ!?」
あの仲達さん!?などと驚いていると司馬懿さんもジロジロ私を見て「本当にお前は変わった。こんなにも……」と、気になる止め方をする。でも、聞いても教えてくれないと悟った私は取り敢えず「お久しぶりです」と言っておいた
「まさかお前が文官になるとは思いもしなかった。村の酒屋でも継ぐのかとばかり。…そういえば、お前の弟も来ていたか」
「はい。今は武将になっているのだとか。あの子も成長しましたね…」
「あぁ……あの時はまだ一つの赤ん坊だったな。だが…お前もいい方向に育っている。変な男に引っかかってはいないようだな」
「変や男?」
「…なんでもない。忘れろ」
少し頬を赤らめて言ったから、私のことを心配してくれていたのかと少し嬉しく思った。あまり干渉してないのに、この人はとても優しい人だ
「…して。本題に入るのだが、お前は夏侯惇殿に見習い文官として仕官しているそうだな」
「はい。それが何か?」
「…私のところに来ぬか?文官を教育する事もあったが、お前を教えていた時期もある。夏侯惇殿よりは明らかに私の方がお前を教育出来ると思うのだが」
「そう言われましても、私は一介の文官。その様なお話を選ぶ権利は御座いません」
「だがしかしだな───」
この後、長く熱弁され最終的に「夏侯惇様にお聞きください。私にはよく分からぬ話です」と突っぱねた。少し舌打ちしたあと「その言葉、忘れぬからな」と言って解放された
執務室を出ると鄧艾さんが出かける準備万端でそこに居り、あとは私が出掛ける準備をするだけの状態になっていた。本当に申し訳ない(本日何回目?)
「颯閃、部屋はどこだろうか。一緒に向かおう」
「もうホント申し訳ないです」
「?!せ、正座はやめてくれ!」
土下座する気満々で正座したら止められた。そしてそのままヒョイっと肩に担がれてしまう
「……恥ずかしいです」
「なら、土下座などしないでくれ」
「………畏まりました」
渋々言うと降ろしてくれたので、取り敢えず部屋まで歩いた。部屋に着くなり鄧艾さんの眉間にはシワ。コンコンと扉を叩くと中から声がかかったので中に入った
「楽進様、少々お荷物を取りにまいりました」
「あねう──ゴホン。颯閃殿、荷物は纏めて寝室の使っていない棚に入れておきましたからご自由にお取り出しください。あと、何も言わず入って結構ですよ」
「『一応』上司のお部屋なので。では失礼します」
「いえいえ」
ニコニコ笑う楽進を尻目に寝室に向かいお金の入った麻袋を取り服を着替える──前に2人に言って着替え始めた。何かあって入ってきたら危ないからね