文官としての活躍
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翌日、私はせっせと書簡や竹簡を書庫や武将方の元へ運んでいた。二名ほどサボってしまっている為他の人に回るハメになっているのである。今度ちょっとお灸を据えに行こうと思う
ただひとつ、違和感があるが
「ここって、こんなに武将や軍師が少なかったかしら」
そう、もう記憶の端にしかないが、ぼんやりと覚えているこの世界の登場キャラクター達が明らかに少ないことに気づいたのだ。一番記憶に残っている人もここにはいない。まさかだが、まだこちらに来ていないのだろうか?それならば、納得が行くのだが
「楽進様、書簡をお持ち致しました」
「姉上!今は誰もいませんので、いつもの口調で」
「あらそう?じゃぁ…はい。これ楽進の追加のお仕事」
「有難うございます。姉上、夕方ご予定はありますか?」
「ごめんなさい。昨日鄧艾さんと約束しちゃってるの。また明日でいいかしら」
「はい!」
家にいた時のような会話が出来て私は少し心が落ち着いた。お城ということもあって妙に緊張してしまい手が震えることもあった。でも、弟の包囲力は凄い
「じゃぁ、まだ運ばなきゃいけないから行くわね。お昼ご飯一緒に食べれそう?」
「はい!姉上と食べたいです!一緒に行きましょう!食堂で待っていてください、すぐ向かいますから!」
「了解。お仕事頑張ってね」
「はい!」
楽進にエールを送り私は仕事に戻った。何人かの仕事を持っていき、私は書簡や竹簡をまとめる。なぜか?それはね、その人の仕事量が半端じゃないからよ。腕の中にてんこ盛りに重なる竹簡や書簡は、まとめて綺麗にしておかないとバランスを崩した時落ちると思ったから
軍師はこれを毎日?そう考えるだけで軍師って凄いんだなぁと思うと同時に、私には絶対無理だと思いながら執務室に向かった
私の横を通り過ぎていく人は皆目を見開き手伝おうとしてくれるのだが、量は多いが重くないので大丈夫と言うと「気をつけて」の一言で自分の仕事に戻っていく。私はそれを尻目にそそくさとその人の執務室に向かった
コンコンッ
「失礼します。新たに文官となった者ですが入室しても宜しいでしょうか」
「入れ」
「失礼します」
両腕に溢れんばかりにある竹簡や書簡を何とかバランスで持ち室内へ。色白で目の下に隈が出来ている軍師さんはその竹簡らの山を見て頭を抱えた
「また追加か……それは誰の分だ」
「お聞きしたところによるとお仕事を放棄した方が二名ほどいらっしゃったのでその方々の分が回っているのやもしれません。ですがこの分は一応やっているとのことなのでご確認願いに参りました」
「そう言えば昨日から溜め込んでいると聞いたな……そこに置け。確認次第、書庫に持っていけ」
「かしこまりました。その間何をすればいいでしょうか。お茶でも入れた方が?」
「ほう、新人のクセに気が利く。では茶を入れろ」
「かしこまりました」
相手のご機嫌損ねなくて良かったとお茶を入れに行く。美味しいお茶を入れて彼を少しでも癒せたら良いのだけど。顔色が悪いし目の下のクマが酷すぎる
「お茶を入れてまいりました。どうぞ」
「…私の茶の熱さを知っていたのか?」
私の入れたお茶が丁度この人の好きな温度だったらしく、私は首を振ってお話した
「いいえ。私はただいつも通りお茶を入れただけですので、貴方様のお好きな温度に偶然なっただけかと」
「そうか…………次も入れろ」
「はい、かしこまりました」
気に入って貰えたらしく彼はお茶片手に竹簡を確認したり自分の竹簡をしたりしている。途中零しそうになったりして、瞼も落ちそうだが
「…良い。持っていけ…」
「大丈夫でしょうか?顔色が優れない様ですが…」
「構わん、早く行け…」
「かしこまりました。では失礼致します」
確認を得た竹簡を書庫に持っていく。女官さん達が慌ただしく回廊を行き来しているのを横目に書庫に到着
「これは…ココ、これは……」
指でしっかり収納場所を確認しながら竹簡を収納していく。少し暗いので目を細めないと見えない。中国語読める様になって良かったと本気で思う。仲達さん、ありがとう
「早く戻って、あの人を寝かせないと…」
明らかにぶっ倒れる直前みたいな人のことを思いながら私はそう呟いて竹簡を収めるスピードをあげる。もし倒れていたら元も子も無い
「終わった…よし、あの人の所へ──はぐっ!…あっ、申し訳ありません!」
書庫から出た瞬間誰かとぶつかってしまった。鼻が痛いけれどすぐに謝った私の俊敏性を誰か褒めて
「颯閃、もうここに来ていたのか」
「か、夏侯惇さん…ごめんなさい。急いでいたからよく前を見ていなくって…。以後気をつけます」
「いや、俺もここに用があったから扉を開ける時期が悪かっただけだろう。あぁそうだ。色んなやつから『あの文官は何者だ』と聞かれるんだが、お前なにかしたのか?」
「そんな、ただ書簡や竹簡を持って行ってお茶入れてるだけですよ?」
「それが原因じゃないのか?…まぁいい、仕事頑張れ」
「有難うございます。それでは」
夏侯惇さんに一礼して急いで軍師さんの執務室に。夏侯惇さんホントいい人。お父さんに欲しい……いや、お父さんはお父さんでいい人だからなぁ
「失礼します。先程の文官でございます。入っても宜しいでしようか」
「…入れ」
「失礼します」
椅子に座り自分の仕事をする軍師さんは今にも眠ってしまいそうなほど瞼が落ちていて、これはヤバいと察した私は許可を得て寝室に入り毛布を持ってきた
警戒心消すくらい眠たいの?疲労があるの?そう思うくらいすんなりOK貰っちゃったからすぐにでも寝かします
「もうお休みになられた方がよろしいかと…」
「馬鹿めが…眠っている暇など…むぅ……」
「お身体を壊されては元も子もありません、お休みを…。私が出来る限りの事をしておきますので」
そう伝えると机に身を委ねるように眠りについた軍師さん。毛布を掛けて終わっていない竹簡に筆を走らせた
ただひとつ、違和感があるが
「ここって、こんなに武将や軍師が少なかったかしら」
そう、もう記憶の端にしかないが、ぼんやりと覚えているこの世界の登場キャラクター達が明らかに少ないことに気づいたのだ。一番記憶に残っている人もここにはいない。まさかだが、まだこちらに来ていないのだろうか?それならば、納得が行くのだが
「楽進様、書簡をお持ち致しました」
「姉上!今は誰もいませんので、いつもの口調で」
「あらそう?じゃぁ…はい。これ楽進の追加のお仕事」
「有難うございます。姉上、夕方ご予定はありますか?」
「ごめんなさい。昨日鄧艾さんと約束しちゃってるの。また明日でいいかしら」
「はい!」
家にいた時のような会話が出来て私は少し心が落ち着いた。お城ということもあって妙に緊張してしまい手が震えることもあった。でも、弟の包囲力は凄い
「じゃぁ、まだ運ばなきゃいけないから行くわね。お昼ご飯一緒に食べれそう?」
「はい!姉上と食べたいです!一緒に行きましょう!食堂で待っていてください、すぐ向かいますから!」
「了解。お仕事頑張ってね」
「はい!」
楽進にエールを送り私は仕事に戻った。何人かの仕事を持っていき、私は書簡や竹簡をまとめる。なぜか?それはね、その人の仕事量が半端じゃないからよ。腕の中にてんこ盛りに重なる竹簡や書簡は、まとめて綺麗にしておかないとバランスを崩した時落ちると思ったから
軍師はこれを毎日?そう考えるだけで軍師って凄いんだなぁと思うと同時に、私には絶対無理だと思いながら執務室に向かった
私の横を通り過ぎていく人は皆目を見開き手伝おうとしてくれるのだが、量は多いが重くないので大丈夫と言うと「気をつけて」の一言で自分の仕事に戻っていく。私はそれを尻目にそそくさとその人の執務室に向かった
コンコンッ
「失礼します。新たに文官となった者ですが入室しても宜しいでしょうか」
「入れ」
「失礼します」
両腕に溢れんばかりにある竹簡や書簡を何とかバランスで持ち室内へ。色白で目の下に隈が出来ている軍師さんはその竹簡らの山を見て頭を抱えた
「また追加か……それは誰の分だ」
「お聞きしたところによるとお仕事を放棄した方が二名ほどいらっしゃったのでその方々の分が回っているのやもしれません。ですがこの分は一応やっているとのことなのでご確認願いに参りました」
「そう言えば昨日から溜め込んでいると聞いたな……そこに置け。確認次第、書庫に持っていけ」
「かしこまりました。その間何をすればいいでしょうか。お茶でも入れた方が?」
「ほう、新人のクセに気が利く。では茶を入れろ」
「かしこまりました」
相手のご機嫌損ねなくて良かったとお茶を入れに行く。美味しいお茶を入れて彼を少しでも癒せたら良いのだけど。顔色が悪いし目の下のクマが酷すぎる
「お茶を入れてまいりました。どうぞ」
「…私の茶の熱さを知っていたのか?」
私の入れたお茶が丁度この人の好きな温度だったらしく、私は首を振ってお話した
「いいえ。私はただいつも通りお茶を入れただけですので、貴方様のお好きな温度に偶然なっただけかと」
「そうか…………次も入れろ」
「はい、かしこまりました」
気に入って貰えたらしく彼はお茶片手に竹簡を確認したり自分の竹簡をしたりしている。途中零しそうになったりして、瞼も落ちそうだが
「…良い。持っていけ…」
「大丈夫でしょうか?顔色が優れない様ですが…」
「構わん、早く行け…」
「かしこまりました。では失礼致します」
確認を得た竹簡を書庫に持っていく。女官さん達が慌ただしく回廊を行き来しているのを横目に書庫に到着
「これは…ココ、これは……」
指でしっかり収納場所を確認しながら竹簡を収納していく。少し暗いので目を細めないと見えない。中国語読める様になって良かったと本気で思う。仲達さん、ありがとう
「早く戻って、あの人を寝かせないと…」
明らかにぶっ倒れる直前みたいな人のことを思いながら私はそう呟いて竹簡を収めるスピードをあげる。もし倒れていたら元も子も無い
「終わった…よし、あの人の所へ──はぐっ!…あっ、申し訳ありません!」
書庫から出た瞬間誰かとぶつかってしまった。鼻が痛いけれどすぐに謝った私の俊敏性を誰か褒めて
「颯閃、もうここに来ていたのか」
「か、夏侯惇さん…ごめんなさい。急いでいたからよく前を見ていなくって…。以後気をつけます」
「いや、俺もここに用があったから扉を開ける時期が悪かっただけだろう。あぁそうだ。色んなやつから『あの文官は何者だ』と聞かれるんだが、お前なにかしたのか?」
「そんな、ただ書簡や竹簡を持って行ってお茶入れてるだけですよ?」
「それが原因じゃないのか?…まぁいい、仕事頑張れ」
「有難うございます。それでは」
夏侯惇さんに一礼して急いで軍師さんの執務室に。夏侯惇さんホントいい人。お父さんに欲しい……いや、お父さんはお父さんでいい人だからなぁ
「失礼します。先程の文官でございます。入っても宜しいでしようか」
「…入れ」
「失礼します」
椅子に座り自分の仕事をする軍師さんは今にも眠ってしまいそうなほど瞼が落ちていて、これはヤバいと察した私は許可を得て寝室に入り毛布を持ってきた
警戒心消すくらい眠たいの?疲労があるの?そう思うくらいすんなりOK貰っちゃったからすぐにでも寝かします
「もうお休みになられた方がよろしいかと…」
「馬鹿めが…眠っている暇など…むぅ……」
「お身体を壊されては元も子もありません、お休みを…。私が出来る限りの事をしておきますので」
そう伝えると机に身を委ねるように眠りについた軍師さん。毛布を掛けて終わっていない竹簡に筆を走らせた
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