二十歳までの成長過程
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「あぶぅぅぅ ……う ?」
欠伸をしながら起きたはいいが、言葉がおかしい事に私は気づいた。あ、ぶ、や、等しか喋れない。それに嫌な予感を感じつつ、私は瞳を開けた
「あぶぁぁぁっ !」
何を喋ってもまともな言葉にならないのを身をもって感じた私の胸中は不安で満たされていく。それはそうだろう。言葉だけならばまだしも、なんと視界がしっかりと見えないのだから。ぼやけていて、色すらわからない。これは赤子の視界の特徴だろうか
(…これって、このままの方がいいの?それとも抗う?いや、体まともに動かないわね)
私は不安を募らせながらも冷静に考えてみた。確か私は階段を踏み外して意識が遠のいた。それに抗うことが出来ず、今この状態である。
(まさかだけど、輪廻したとか?いや、そんなさり気なく輪廻して記憶があるのは可笑しいわよね。あぁ、そうか。私は視力を失ったのか。それなら理解しやすいわ。いやでも、あぶあぶしか喋れないのは可笑しいんじゃ…)
一人淡々と考え込んでいると、ふと頭上から声が聞こえた。私は見えないけれど必死にそちらを見てみた
「颯閃……この子も───」
「えぇ、きっとそうよ。大丈夫。この子は───」
「あぶぶぅ ?」
「あら、起こしちゃったのね。…ふふ、とても可愛らしい顔ね」
「あぁ、とても可愛らしい…。将来凄い美人になるだろうな」
「貴方譲りかしら」
「お前譲りだろう?」
「もう!貴方ったら…」
「あぶぅ …」
父と母(?)の甘々な会話を聞きながら恋人いない歴=年齢である私は溜息を吐いた。会話からして私はやはり赤ちゃんになってしまったようだ。全くもって嬉しくない
「俺の酒屋、継いでくれるかな」
「継いでくれるわよ、きっと。だって私たちと過ごすんだもの。お酒好きになるわ」
「あぶあぶぶぁ !」
「ほら、頑張るって」
「あっぶぅぅぅ !」
子供の言うことを自分勝手に変換しないでと何度も叫んでみても「あぶあぶ」しか言わない。赤ちゃんってとっても不便ね。なんて心で呟いてみても誰も返事はくれない。心の中だから仕方ないわね
「…颯閃、お前はきっと幸せになれる。きっとだ。だから、元気に育っておくれ…」
「あぶぶぅ …」
声と会話でお父さんだと思った人がとても優しく私を撫でてくれた。ゴツゴツの手がとても心地好い。赤ちゃんってみんなこんな感じなのかしら。とても、暖かくて…微睡んでしまう
「なんだ、俺の手付きで眠たくなったか?颯閃は可愛いなぁほんと」
「寝かしてあげましょ。夜泣きしたら一緒にお願いね」
「任せろ!」
親がこんな感じだと、記憶がなかったらちょっと駄目な方に育ってた気がする。私はそう感じながら瞳を閉じた
《六年後》
それからの私はとても恥ずかしかった。理由は簡単。オムツ替えである
誰かに見られるのってこんなに恥ずかしいんだ。最初から記憶なんていらなかった。という考えをオムツ替えの時に毎回思う。でも、記憶があるものはあるんだから仕方ない。幸いにも姿があまり見えてないからよしとしようか
そして私が生まれてから六年が経った。何の変哲もない二度目の人生を歩んでいる私だけど、この生活に流石に慣れてきた。日々おうちのお手伝いだってやってる。偉い偉い
「お母さん、ご飯!」
「はいはい、ほら。零しちゃダメよ」
「はーい!」
今現在、お母さんからご飯を貰った。これが美味しいのなんのって。やっぱりお母さんは神だな?と思う
「お母さんお母さん」
「あら、まだ食べたいの?」
「違う。外で遊びたい!」
「お外かー。そんなに行きたいなら行かしてあげましょ!」
外に行きたいと言ってみると簡単に連れていってくれたお母さん。娘に甘すぎるわよこの人。大丈夫?少しは厳しくしてもいいのよ?
「あ!颯閃だ!」
「徐郭君こんにちわー」
「おう!」
この男らしいいけど可愛らしい子は隣の家の徐郭君。【徐】が着くから中国の子かと思うのだけど、私もこちらに来てから中国系の名前をよく聞くからここは中国なのだと察している
ただ一つ、村が古めかしい建物ばかりだ。まるで昔の中国だが、もうそこは無視する。生活に支障がないのが一つの理由だ
「颯閃、遊びに行こうぜ!!」
「お母さん、いっていい?」
「んー、徐郭君。ウチの子守ってあげてね?」
「任せてくれよ!颯閃はオレの大事な幼なじみだからな!」
ふんすと自慢げに胸を張って私の手を引く徐郭君。心はもう32歳な私は微笑ましくその様子を眺めていた
「颯閃、おまえって酒屋さんになんの?」
「んー、わかんない。ワタシまだこどもだもん」
「ふーん………」
自分で聞いたのに興味無さそうに泥のお団子を作り始めた徐郭君にムカッとしてしまうがそこは抑えて泥団子作りを手伝った。これでも泥団子を作るのは上手いんだからね
「わっ、颯閃団子上手だな!!」
「ふふん、あったりまえ!」
コロコロ転がして遊んでいると空が茜色に染まってきた。そろそろ帰らないと心配させてしまうだろうか
「徐郭君、おうち帰ろ??そろそろ帰らないと、怒られちゃうよ」
「うげっ、父ちゃん怒ると怖いんだよ!急げ急げ!」
「あっ!まって~!」
勢いよく走っていった徐郭君を追いかけ森の中を走る。こりゃ怒られるやつね?私わかるんだから(分かりたくないけれど)
《帰宅後》
「こら!もうこんなにお外暗いじゃない!どこまで遊びに行ってたの!心配したのよ!!」
「…ごめんなさい」
「ごめんなさい」
「最近物騒なんだから、注意しなきゃダメよ?今度から、早めに帰ってきなさい」
「はぁい…」
こっ酷く怒られて徐郭君と別れ家に帰る。迎えに来てくれたお母さんはまだ怒っているのかプンスカプン状態だ
「…お母さん」
「…ん?」
「…お腹空いた。晩御飯何?」
「……もう!可愛いんだから!駄目だからね心配させちゃ!」
「うん…!」
なんてチョロい母親だ(真顔)
欠伸をしながら起きたはいいが、言葉がおかしい事に私は気づいた。あ、ぶ、や、等しか喋れない。それに嫌な予感を感じつつ、私は瞳を開けた
「
何を喋ってもまともな言葉にならないのを身をもって感じた私の胸中は不安で満たされていく。それはそうだろう。言葉だけならばまだしも、なんと視界がしっかりと見えないのだから。ぼやけていて、色すらわからない。これは赤子の視界の特徴だろうか
(…これって、このままの方がいいの?それとも抗う?いや、体まともに動かないわね)
私は不安を募らせながらも冷静に考えてみた。確か私は階段を踏み外して意識が遠のいた。それに抗うことが出来ず、今この状態である。
(まさかだけど、輪廻したとか?いや、そんなさり気なく輪廻して記憶があるのは可笑しいわよね。あぁ、そうか。私は視力を失ったのか。それなら理解しやすいわ。いやでも、あぶあぶしか喋れないのは可笑しいんじゃ…)
一人淡々と考え込んでいると、ふと頭上から声が聞こえた。私は見えないけれど必死にそちらを見てみた
「颯閃……この子も───」
「えぇ、きっとそうよ。大丈夫。この子は───」
「
「あら、起こしちゃったのね。…ふふ、とても可愛らしい顔ね」
「あぁ、とても可愛らしい…。将来凄い美人になるだろうな」
「貴方譲りかしら」
「お前譲りだろう?」
「もう!貴方ったら…」
「
父と母(?)の甘々な会話を聞きながら恋人いない歴=年齢である私は溜息を吐いた。会話からして私はやはり赤ちゃんになってしまったようだ。全くもって嬉しくない
「俺の酒屋、継いでくれるかな」
「継いでくれるわよ、きっと。だって私たちと過ごすんだもの。お酒好きになるわ」
「
「ほら、頑張るって」
「
子供の言うことを自分勝手に変換しないでと何度も叫んでみても「あぶあぶ」しか言わない。赤ちゃんってとっても不便ね。なんて心で呟いてみても誰も返事はくれない。心の中だから仕方ないわね
「…颯閃、お前はきっと幸せになれる。きっとだ。だから、元気に育っておくれ…」
「
声と会話でお父さんだと思った人がとても優しく私を撫でてくれた。ゴツゴツの手がとても心地好い。赤ちゃんってみんなこんな感じなのかしら。とても、暖かくて…微睡んでしまう
「なんだ、俺の手付きで眠たくなったか?颯閃は可愛いなぁほんと」
「寝かしてあげましょ。夜泣きしたら一緒にお願いね」
「任せろ!」
親がこんな感じだと、記憶がなかったらちょっと駄目な方に育ってた気がする。私はそう感じながら瞳を閉じた
《六年後》
それからの私はとても恥ずかしかった。理由は簡単。オムツ替えである
誰かに見られるのってこんなに恥ずかしいんだ。最初から記憶なんていらなかった。という考えをオムツ替えの時に毎回思う。でも、記憶があるものはあるんだから仕方ない。幸いにも姿があまり見えてないからよしとしようか
そして私が生まれてから六年が経った。何の変哲もない二度目の人生を歩んでいる私だけど、この生活に流石に慣れてきた。日々おうちのお手伝いだってやってる。偉い偉い
「お母さん、ご飯!」
「はいはい、ほら。零しちゃダメよ」
「はーい!」
今現在、お母さんからご飯を貰った。これが美味しいのなんのって。やっぱりお母さんは神だな?と思う
「お母さんお母さん」
「あら、まだ食べたいの?」
「違う。外で遊びたい!」
「お外かー。そんなに行きたいなら行かしてあげましょ!」
外に行きたいと言ってみると簡単に連れていってくれたお母さん。娘に甘すぎるわよこの人。大丈夫?少しは厳しくしてもいいのよ?
「あ!颯閃だ!」
「徐郭君こんにちわー」
「おう!」
この男らしいいけど可愛らしい子は隣の家の徐郭君。【徐】が着くから中国の子かと思うのだけど、私もこちらに来てから中国系の名前をよく聞くからここは中国なのだと察している
ただ一つ、村が古めかしい建物ばかりだ。まるで昔の中国だが、もうそこは無視する。生活に支障がないのが一つの理由だ
「颯閃、遊びに行こうぜ!!」
「お母さん、いっていい?」
「んー、徐郭君。ウチの子守ってあげてね?」
「任せてくれよ!颯閃はオレの大事な幼なじみだからな!」
ふんすと自慢げに胸を張って私の手を引く徐郭君。心はもう32歳な私は微笑ましくその様子を眺めていた
「颯閃、おまえって酒屋さんになんの?」
「んー、わかんない。ワタシまだこどもだもん」
「ふーん………」
自分で聞いたのに興味無さそうに泥のお団子を作り始めた徐郭君にムカッとしてしまうがそこは抑えて泥団子作りを手伝った。これでも泥団子を作るのは上手いんだからね
「わっ、颯閃団子上手だな!!」
「ふふん、あったりまえ!」
コロコロ転がして遊んでいると空が茜色に染まってきた。そろそろ帰らないと心配させてしまうだろうか
「徐郭君、おうち帰ろ??そろそろ帰らないと、怒られちゃうよ」
「うげっ、父ちゃん怒ると怖いんだよ!急げ急げ!」
「あっ!まって~!」
勢いよく走っていった徐郭君を追いかけ森の中を走る。こりゃ怒られるやつね?私わかるんだから(分かりたくないけれど)
《帰宅後》
「こら!もうこんなにお外暗いじゃない!どこまで遊びに行ってたの!心配したのよ!!」
「…ごめんなさい」
「ごめんなさい」
「最近物騒なんだから、注意しなきゃダメよ?今度から、早めに帰ってきなさい」
「はぁい…」
こっ酷く怒られて徐郭君と別れ家に帰る。迎えに来てくれたお母さんはまだ怒っているのかプンスカプン状態だ
「…お母さん」
「…ん?」
「…お腹空いた。晩御飯何?」
「……もう!可愛いんだから!駄目だからね心配させちゃ!」
「うん…!」
なんてチョロい母親だ(真顔)
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