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とうこねくと! ~東子さまと秋田犬ともうひとつのツナガリ

私と東子さま、田村さんと八重樫さんは、座敷のテーブルに向かい合って座りました。そして、テーブルの上には……
「はぁん、美味しい……っ!」
東子さま待望の、キンッキンに冷えた期間限定夏みかんプリンアラモードサマースペシャル……。先程の恥じらいはどこへやら、東子さまはその期間限定プリンにほっぺたを落として喜んでいます。
「改めまして、本日はお越しいただきありがとうございます」
なおも期間限定プリンにがっつく東子さまを横目に、私は田村さんと八重樫さんにおじぎをしました。
「いやいや。東子さんが最近の秋田犬ブームに乗っかりたいということは君から聞いていたが、ちょうど葵の飼っていた秋田犬に赤ちゃんが出来たもんだからな。東子さんも楽しそうだったし、あの子もこんなに東子さんに遊んでもらえて嬉しかっただろう」
「ええ……東子さんに、喜んでいただけたら……ふふっ」
田村さんの後に続いてそう言った八重樫さんが、最後にどこか含みのある笑みをこぼしたのを私は見逃しませんでした。その笑みは……
「それに……」
八重樫さんは続けます。
「プリンを食べている東子さんも、秋田犬に負けないくらい可愛らしいですよね……うふふっ」
だから、その笑みは……。私の胸がざわつき始めます。
そんな私の気持ちもつゆ知らず、東子さまは期間限定プリンを「はぁ~美味しかったわぁ~」とペロリ完食してしまいました。……東子さまは早速、私のプリンに目をつけています。
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