とうこねくと! ~東子さまと秋田犬ともうひとつのツナガリ
「東子さま~、もう出てきてくださいよぉ~」
「嫌よっ! 恥ずかしすぎて出られるわけがないでしょっ!」
「田村さんも八重樫さんもお待ちですよ~」
「だからーっ! それが恥ずかしいのよ! 今すぐ帰ってもらいなさいっ!」
「そんなこと、出来るわけがないじゃないですか~。おふたりに失礼ですよぉ~?」
「わかってるわよ! でもあんな姿を見られたなんて恥ずかしいのよっ! あーっ!」
「も~っ、東子さまぁ~っ」
内側から鍵をかけられた東子さまの書架の前で、そんな攻防が10分ほど続きました。でも東子さまは頑なに書架から出てきません。
痺れを切らした私は、ついに切り札を出すことにしました。
「あ、東子さま」
「何よっ!? 私は絶対に出ないんだからね!」
「あの、人気のお店の限定プリン……田村さんが持ってきてましたね……」
「……えっ?」
「しかも、期間限定の夏みかんプリンアラモードサマースペシャル……」
「……!」
「今……冷蔵庫でキンッキンに冷えていて……食べごろかもなぁ……」
「……ごくっ」
「……ひとつ残らず、食べちゃおっかな~……?」
私のその一言で、東子さまが書架の鍵を開けて出てくるまで約1秒でした。瞬殺、です。
「嫌よっ! 恥ずかしすぎて出られるわけがないでしょっ!」
「田村さんも八重樫さんもお待ちですよ~」
「だからーっ! それが恥ずかしいのよ! 今すぐ帰ってもらいなさいっ!」
「そんなこと、出来るわけがないじゃないですか~。おふたりに失礼ですよぉ~?」
「わかってるわよ! でもあんな姿を見られたなんて恥ずかしいのよっ! あーっ!」
「も~っ、東子さまぁ~っ」
内側から鍵をかけられた東子さまの書架の前で、そんな攻防が10分ほど続きました。でも東子さまは頑なに書架から出てきません。
痺れを切らした私は、ついに切り札を出すことにしました。
「あ、東子さま」
「何よっ!? 私は絶対に出ないんだからね!」
「あの、人気のお店の限定プリン……田村さんが持ってきてましたね……」
「……えっ?」
「しかも、期間限定の夏みかんプリンアラモードサマースペシャル……」
「……!」
「今……冷蔵庫でキンッキンに冷えていて……食べごろかもなぁ……」
「……ごくっ」
「……ひとつ残らず、食べちゃおっかな~……?」
私のその一言で、東子さまが書架の鍵を開けて出てくるまで約1秒でした。瞬殺、です。