1st connect とうこむっ* ~東子さま@パソコン教室.com
「それでは、インターネットで何か検索をしてみましょうか。ここにカーソルを合わせて、ダブルクリック……このマウスの左側を2回押してみてください」
「かーそるを合わせて、だぶるくりっく……」
東子さまは画面に覆い被さる勢いで前のめりになり、マウスを動かします。そして、ダブルクリック……
カチカチカチカチッ!
「ぷっ! あはははは!」
よほど緊張されていたのか、真剣なお顔で、ものすごい速さで、4回も連続クリックした東子さま。私はその愛らしさに、思わず吹き出し声を上げて笑ってしまいました。
「あらあら、押しすぎちゃったわ」
「大丈夫です。これで開きました」
東子さまも田村さんも、どうやら至って冷静なようです。
「いんたーねっとって、いろんなことを調べられるのよね?」
「はい、そうです。では、検索ワードを入れてみましょう。ローマ字入力です。入力モードをひらがなにして……さあ、打ってみましょうか」
東子さまは必死にアルファベッドを探し、人差し指1本で文字を打ち始めました。
「漢字変換はここを押して……そうです。そして、さらに検索する言葉を増やすにはここを……はい、バッチリですよ」
……あ、でも案外打ててるかも。そして検索ボックスに入力された言葉は……
『悪い子 お仕置き』
「……えっ?」
私はあっけにとられた表情で、パソコンに向かったままの東子さまを見ました。
「……恵理子。あなたさっきからずっと私のこと笑ってたわよね」
東子さまはパソコンに向かったまま口を開きました。私のこと、いつもは「恵理子ちゃん」って呼んでくださる東子さまが……。その背中からは、ただならぬ殺気を感じます。
「あっ、えっ、な、何のことだか……」
私は必死にとぼけようとしますが、動揺が完全に表に出ています。
「私はすべてわかっているのよ。あなた、4回も私を笑ったわね」
……なんてこと。回数まで数えられているなんて。もう言い逃れできない……
「『悪い子』には、『お仕置き』が必要でしょう?」
座っていた椅子をクルリと回転させた東子さま。向かい合う私たち。東子さまの口元はニヤリと笑っているけれど、私を見つめる鋭い瞳はギラリと光り、まったく笑っていません。恐怖を覚えるほどの、『獲物を狩る目』です。
「ひ、ひぃっ……!」
その恐怖で声が漏れます。そして東子さまは立ち上がり、恐怖で弱り切った私にとどめの一言。
「恵理子! ビッシビシいくからね!」
東子さまの、よく通る凛々しい声が店内に響き渡ります。
「どうかお許しください東子さまあぁっ!」
私は泣きべそをかきながら、東子さまの腕にしがみついて許しを請います。しかし、東子さまは獲物を狩る目で私を睨んだまま。きっと、しばらくお許しくださらないでしょう……
「かーそるを合わせて、だぶるくりっく……」
東子さまは画面に覆い被さる勢いで前のめりになり、マウスを動かします。そして、ダブルクリック……
カチカチカチカチッ!
「ぷっ! あはははは!」
よほど緊張されていたのか、真剣なお顔で、ものすごい速さで、4回も連続クリックした東子さま。私はその愛らしさに、思わず吹き出し声を上げて笑ってしまいました。
「あらあら、押しすぎちゃったわ」
「大丈夫です。これで開きました」
東子さまも田村さんも、どうやら至って冷静なようです。
「いんたーねっとって、いろんなことを調べられるのよね?」
「はい、そうです。では、検索ワードを入れてみましょう。ローマ字入力です。入力モードをひらがなにして……さあ、打ってみましょうか」
東子さまは必死にアルファベッドを探し、人差し指1本で文字を打ち始めました。
「漢字変換はここを押して……そうです。そして、さらに検索する言葉を増やすにはここを……はい、バッチリですよ」
……あ、でも案外打ててるかも。そして検索ボックスに入力された言葉は……
『悪い子 お仕置き』
「……えっ?」
私はあっけにとられた表情で、パソコンに向かったままの東子さまを見ました。
「……恵理子。あなたさっきからずっと私のこと笑ってたわよね」
東子さまはパソコンに向かったまま口を開きました。私のこと、いつもは「恵理子ちゃん」って呼んでくださる東子さまが……。その背中からは、ただならぬ殺気を感じます。
「あっ、えっ、な、何のことだか……」
私は必死にとぼけようとしますが、動揺が完全に表に出ています。
「私はすべてわかっているのよ。あなた、4回も私を笑ったわね」
……なんてこと。回数まで数えられているなんて。もう言い逃れできない……
「『悪い子』には、『お仕置き』が必要でしょう?」
座っていた椅子をクルリと回転させた東子さま。向かい合う私たち。東子さまの口元はニヤリと笑っているけれど、私を見つめる鋭い瞳はギラリと光り、まったく笑っていません。恐怖を覚えるほどの、『獲物を狩る目』です。
「ひ、ひぃっ……!」
その恐怖で声が漏れます。そして東子さまは立ち上がり、恐怖で弱り切った私にとどめの一言。
「恵理子! ビッシビシいくからね!」
東子さまの、よく通る凛々しい声が店内に響き渡ります。
「どうかお許しください東子さまあぁっ!」
私は泣きべそをかきながら、東子さまの腕にしがみついて許しを請います。しかし、東子さまは獲物を狩る目で私を睨んだまま。きっと、しばらくお許しくださらないでしょう……