このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

4th connect とうこいっ♡ ~東子さまは恋をする

しばらくして、東子さまの泣く声は消えました。私は東子さまに話しかけます。
「東子さま、大丈夫ですか?」
「……大丈夫よ。もう大丈夫」
すると東子さまはお顔を上げ、ウサギのように赤くなった瞳で私をジッと見つめます。そして一言。
「私には、あなたがいるから」
「……!」
私の呼吸が止まります。
「私ね……あなたといると、毎日が楽しくて楽しくて……。ケンカすることもあるし、気に食わないことだってあるわよ。でも、そんなこと吹き飛ばしちゃうくらい、あなたへの想いが強いの」
東子さまは私を見つめたまま、優しい微笑みをたたえ……
「恵理子ちゃん……あなたのことが、好き」
胸を巨大な矢で貫かれたかのような衝撃が、私の身体を駆け抜けました。
「……東子さま……」
東子さま……私、私だって……
「私だって東子さまが好きなんです!」
私の大きい声に、東子さまはビクッと身体を震わせました。
「東子さまに怒られたり、東子さまと一緒にお箏を弾いたり、東子さまと笑ったり……ひとつひとつすべてが私の宝物なんです!」
「恵理子ちゃん……」
「これからも、東子さまのおそばに置かせてください!」
「ふふっ……もうっ、この子ったら……!」
最後にちょっと涙声になった東子さまが私を力強く抱きしめます。私も東子さまの背中に手を回し、ギューッと抱きしめました。微かに香ってくるシャンプーの香り、東子さまの体温。高鳴り始めた私の胸の鼓動が東子さまに聞こえてしまいそうで、ちょっと照れくさかったです。
3/4ページ
スキ