1st connect とうこむっ* ~東子さま@パソコン教室.com
後日。私は東子さまと、パソコン教室を始めたというパソコンショップにやってきました。ちなみに個別で教えてくれるそうです。
店のすみっこに、「パソコン教室」と書かれた看板が立っているスペースがありました。
「工藤さまですね?」
入り口に立っていた、背の低いがっちりとした体形の男性が声をかけてきました。「はい」と東子さまが答えます。
「お待ちしておりました。わたくし担当いたします、田村と申します。よろしくお願いいたします」
男性……田村さんは深々とおじぎをしました。東子さまと私も「よろしくお願いします」とおじぎをしました。
「では、ご案内いたします」
田村さんに連れられ、私たちはパソコン教室のスペースに入ります。そこには会社のデスクのように、6台のノートパソコンが3台と3台で向かい合って並んでいました。今は誰もいないようです。
「こちらへどうぞ」
私たちはいちばん奥の席へ案内されました。東子さまは心なしか緊張した面持ちで席に座り、めずらしいものでも見るようにパソコンを見回しています。
「それでは、パソコンを立ち上げてみましょう」
「た、立ち上げ……」
そう言った東子さまは、何を思ったかノートパソコン本体を持って席から立ち上がりました。突然のことに、田村さんは目を丸くしています。
「く、工藤さま。立ち上げるというのは、パソコンの電源を入れるということです」
「えっ……あら、そうだったの……」
顔を真っ赤にして席に着く東子さまがあまりにも可愛らしくて、私は思わず「ふふっ」と笑ってしまいました。
「この電源ボタンを押して、パソコンを立ち上げましょう」
田村さんは電源ボタンを指差します。東子さまは、おそるおそるボタンを押しました。すると、パソコンの画面が表示された事にびっくりしたのか「わっ」と声を上げビクッと身体を震わせました。そんな東子さまが可愛くて、私はクスッと笑ってしまいました。
「はい。これでパソコンが立ち上がりました。では、今度はこのマウスを使って、画面上の矢印、カーソルを動かしてみましょう」
「これを使えばいいのね……」
そう言うと、田村さんが説明するより早く、東子さまは動いていました。マウスを持ったと思ったら、画面上のカーソルにそれを当てて、マウスを液晶の上で動かし始めたのです。
「工藤さま! マウスは机に置いて使う物です!」
田村さんが慌てて止めに入ります。
「マウスを机の上でこうやって動かすと……このようにカーソルが動きます」
「あら、ほんと……」
あっけにとられている東子さまのまんまるおめめがこれまたキュートで、私は顔を背けてクスクスと笑ってしまいました。
店のすみっこに、「パソコン教室」と書かれた看板が立っているスペースがありました。
「工藤さまですね?」
入り口に立っていた、背の低いがっちりとした体形の男性が声をかけてきました。「はい」と東子さまが答えます。
「お待ちしておりました。わたくし担当いたします、田村と申します。よろしくお願いいたします」
男性……田村さんは深々とおじぎをしました。東子さまと私も「よろしくお願いします」とおじぎをしました。
「では、ご案内いたします」
田村さんに連れられ、私たちはパソコン教室のスペースに入ります。そこには会社のデスクのように、6台のノートパソコンが3台と3台で向かい合って並んでいました。今は誰もいないようです。
「こちらへどうぞ」
私たちはいちばん奥の席へ案内されました。東子さまは心なしか緊張した面持ちで席に座り、めずらしいものでも見るようにパソコンを見回しています。
「それでは、パソコンを立ち上げてみましょう」
「た、立ち上げ……」
そう言った東子さまは、何を思ったかノートパソコン本体を持って席から立ち上がりました。突然のことに、田村さんは目を丸くしています。
「く、工藤さま。立ち上げるというのは、パソコンの電源を入れるということです」
「えっ……あら、そうだったの……」
顔を真っ赤にして席に着く東子さまがあまりにも可愛らしくて、私は思わず「ふふっ」と笑ってしまいました。
「この電源ボタンを押して、パソコンを立ち上げましょう」
田村さんは電源ボタンを指差します。東子さまは、おそるおそるボタンを押しました。すると、パソコンの画面が表示された事にびっくりしたのか「わっ」と声を上げビクッと身体を震わせました。そんな東子さまが可愛くて、私はクスッと笑ってしまいました。
「はい。これでパソコンが立ち上がりました。では、今度はこのマウスを使って、画面上の矢印、カーソルを動かしてみましょう」
「これを使えばいいのね……」
そう言うと、田村さんが説明するより早く、東子さまは動いていました。マウスを持ったと思ったら、画面上のカーソルにそれを当てて、マウスを液晶の上で動かし始めたのです。
「工藤さま! マウスは机に置いて使う物です!」
田村さんが慌てて止めに入ります。
「マウスを机の上でこうやって動かすと……このようにカーソルが動きます」
「あら、ほんと……」
あっけにとられている東子さまのまんまるおめめがこれまたキュートで、私は顔を背けてクスクスと笑ってしまいました。