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2nd connect とうことっ♪ ~東子さまが箏を弾けば

2泊3日の合宿を終え、帰宅。その4日後の土曜日、お箏の発表会当日を迎えました。東子さまと私と陽子さん、3人ともバッチリ着物を着て会場へ向かいます。
会場のロビーには、たくさんの着物姿の女性たちがいました。出演者の方々でしょうか。
「あのー……」
東子さまに声をかけてきたのは、着物を着た黒髪ボブの若い女の子です。譜面を抱えているので、おそらく出演者の方でしょう。東子さまは「はい」と女の子の方を振り向きます。
「もしかして、今日出演する着物のモデルさんですか?」
そうでした。今日はお箏の合間に着物のショーも行われるんでした。
「ふふふ、私はお箏の出演者よ」
「そ、そうなんですか……! とっても綺麗だったので……」
「ふふっ、ありがとう」
東子さまは女の子に微笑みかけました。たしかに、東子さんは際立って綺麗ですし、間違えるのもわかります。私も、何も知らなければ間違えちゃうかも。
「モデルに間違えられるとは……さすがですね!」
「やっぱり、東子さまはすごいです!」
「ふふふっ」
私と陽子さんがそう言うと、東子さまはちょっぴり照れくさそうに微笑みました。
「さあ、舞台裏に行って準備をしましょう。楽しい演奏にしましょうね」
「はい!」
元気良く返事をする私と陽子さんを見て、東子さまはふわりと微笑みました。
この前の合宿で見て聴いた、東子さまのお箏の鮮やかさと華やかさを目指して。でもいちばんに、心から楽しんで。東子さまと陽子さんと楽しくお箏ができるシアワセを噛みしめて、舞台に立ちたいと思います。
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