13
名前を教えて
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
次の日、朝食を済ませ自室の掃除をしていると、万斉さんが部屋を訪ねてきた。
「失礼するでござる、主人公拙者の部屋に来て欲しいのでござるが...今いいか?」
「あ、はい!大丈夫ですよ」
頷いた万斉さんと私は、部屋を出て廊下を少し歩いた所にある、万斉さんの部屋にたどり着いた。
襖を開けて、万斉さんが中に入るように促してきて、中に入るとシンプルザベストな、万斉さんらしい風景が広がっていた。
万斉さんが座布団を2つ持ってきてくれて、2人向き合うように座る。
万斉さんは、傍らに置いていた三味線を持ち、ベベンっと鳴らした。
「急に連れて来て済まなかったでござる。今日は、主に新曲を聞いて欲しくて、来てもらったのでござる」
「新曲?」
新曲とは、この前から作っていた曲だろうか。あの綺麗な片想いの曲に歌詞が付いたのなら、きっといい歌になっただろう。とても楽しみだ。
万斉さんが弾き始めたのは、思った通りの曲だった。しかし、予想外だったのは......
私が、曲に合わせて思わず付けてしまった歌詞を何故か、万斉さんが歌い始めたことだ。
男性にしては少し高くて、でも安定感のある優しい歌声。彼が歌うと、もっともっと胸がときめく歌詞になる。
「これ、拙者のことを歌った歌詞でござろう?」
歌い終わった万斉さんは、悪戯っぽく口角を上げて私を見つめながら言った。
彼への想いがだだ漏れのこの歌詞を、聞かれていた上に楽譜に書かれてしまった。尚且つ、目の前で歌われるなんて、恥ずかしくて今すぐ死んでしまいたい......
俯いて、真っ赤になった顔を隠すことしかできなかった。
「だから拙者は、これと対なる曲を作ったのでござる」
驚いて、思わず私は顔を上げた。
ベベンっと、また万斉さんは三味線を弾き、歌い始めた。
「失礼するでござる、主人公拙者の部屋に来て欲しいのでござるが...今いいか?」
「あ、はい!大丈夫ですよ」
頷いた万斉さんと私は、部屋を出て廊下を少し歩いた所にある、万斉さんの部屋にたどり着いた。
襖を開けて、万斉さんが中に入るように促してきて、中に入るとシンプルザベストな、万斉さんらしい風景が広がっていた。
万斉さんが座布団を2つ持ってきてくれて、2人向き合うように座る。
万斉さんは、傍らに置いていた三味線を持ち、ベベンっと鳴らした。
「急に連れて来て済まなかったでござる。今日は、主に新曲を聞いて欲しくて、来てもらったのでござる」
「新曲?」
新曲とは、この前から作っていた曲だろうか。あの綺麗な片想いの曲に歌詞が付いたのなら、きっといい歌になっただろう。とても楽しみだ。
万斉さんが弾き始めたのは、思った通りの曲だった。しかし、予想外だったのは......
私が、曲に合わせて思わず付けてしまった歌詞を何故か、万斉さんが歌い始めたことだ。
男性にしては少し高くて、でも安定感のある優しい歌声。彼が歌うと、もっともっと胸がときめく歌詞になる。
「これ、拙者のことを歌った歌詞でござろう?」
歌い終わった万斉さんは、悪戯っぽく口角を上げて私を見つめながら言った。
彼への想いがだだ漏れのこの歌詞を、聞かれていた上に楽譜に書かれてしまった。尚且つ、目の前で歌われるなんて、恥ずかしくて今すぐ死んでしまいたい......
俯いて、真っ赤になった顔を隠すことしかできなかった。
「だから拙者は、これと対なる曲を作ったのでござる」
驚いて、思わず私は顔を上げた。
ベベンっと、また万斉さんは三味線を弾き、歌い始めた。