10話
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万斉side
窓を開けて、三味線を弾き出す。今彼女は何してるだろうか......
思いついたこの前の先の旋律を、楽譜に書き足す。
そういえば、この曲に歌詩をつけるか迷うな。
旋律だけじゃ想いは伝わらないだろう。
誰かを想って曲を作ったことなんて無かった。仕事の為、ラブソングを作ることもあったが、歌詞はありきたりな言葉ばかりだった。
でも今は、ありきたりな言葉なんて使いたくない。感受性豊かな彼女なら、複雑で言葉に表しにくい自分の恋心を、きっと理解してくれるような気がするのだ。
「主人公、主に出会ってから沢山のことに挑戦する機会が増えたでござるよ」
窓から見える桜は、まだ花を散らしていない。
全ての花びらが散る前に、彼女に想いを伝えたい。
「さすれば、作曲を急がねばならないでござるな」
万斉の目はまた楽譜に向かい、手は三味線を弾き出した。
窓を開けて、三味線を弾き出す。今彼女は何してるだろうか......
思いついたこの前の先の旋律を、楽譜に書き足す。
そういえば、この曲に歌詩をつけるか迷うな。
旋律だけじゃ想いは伝わらないだろう。
誰かを想って曲を作ったことなんて無かった。仕事の為、ラブソングを作ることもあったが、歌詞はありきたりな言葉ばかりだった。
でも今は、ありきたりな言葉なんて使いたくない。感受性豊かな彼女なら、複雑で言葉に表しにくい自分の恋心を、きっと理解してくれるような気がするのだ。
「主人公、主に出会ってから沢山のことに挑戦する機会が増えたでござるよ」
窓から見える桜は、まだ花を散らしていない。
全ての花びらが散る前に、彼女に想いを伝えたい。
「さすれば、作曲を急がねばならないでござるな」
万斉の目はまた楽譜に向かい、手は三味線を弾き出した。