9話
名前を教えて
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「私は...万斉さんは綺麗だと思います。確かに、万斉さんは沢山の人を、天人を斬ってきたと思います。でも、2つ名が付いているのは私も同じです。私も沢山の人達を傷付けました」
万斉さんは、自分のリズムを生きる為に、自分の仕事をしてきただけ。そうしなければ生きていけないのが世の中だ。
天人に屈服する事が全部悪い訳では無い。けれど、私達は天人と敵対することを選んだのだ。
そのために汚した手を、醜いなんて思わない。私達は仲間なのだから。仲間......それ以上の想いを私は抱いているかもしれないが、それが何かは分からない。
「万斉さん恋してはいけないなんて、そんなこと絶対にありません!!......万斉さんが本当に汚れてしまう時は、私も一緒に汚れを被りましょう」
そう言って微笑むと、万斉さんは面食らったような顔をしていた。
「そうでござるか......拙者でも、恋をしてもいいと。安心したでござる」
フッと、相好を崩した万斉さんは私に近づき、優しく頭を撫でてくれた。
「じゃあ、もう遠慮はいらないでござるな」
今度は、悪戯っぽく口角を上げた万斉さんが、私を見下ろしていた。
ふと、ある疑問が頭をよぎる。
「あの、万斉さんは誰に恋をしているのですか?」
なんでだろう......知りたい気もするが、知りたくない気もする。ちょっとだけ口に出してしまったことを後悔した。
「まだ教えられないでござる......さぁ、寒くなってきた。そろそろ船に戻るとするでござるよ」
まるで、秘密だ。というように人差し指を立てて口元に当てた万斉さんは、少し口角を上げたあと、私の肩に手を置いて帰ろうと促してきた。
船に帰ると、隊士達が誰かを取り囲んでいた。
「ん?なんの騒ぎでござるか?」
万斉さんが疑問を漏らすと、声に気づいたのか隊士達が道を開けてくれたおかげで、その騒ぎの中心である人物の顔を見ることが出来た。
「あ、!!主人公と、万斉先輩......おかえりなさいっス!今日から、岡田似蔵先輩が鬼兵隊に加わるそうっス!」
ブンブンと手を振りながらまた子が叫んでいる。
岡田似蔵......人斬り似蔵か。これはまた、とんでもない人を仲間にしたようだ。やはり、高杉晋助は大物らしい。
「おや......強い気が2人いるねぇ。初めまして、岡田似蔵と申します」
「あ、主人公です!!よろしくお願いします」
「拙者、河上万斉と申す」
いい気だねぇ。と言いながら似蔵さんは高杉さんに用があると、奥へ下がって行った。
万斉さんは、自分のリズムを生きる為に、自分の仕事をしてきただけ。そうしなければ生きていけないのが世の中だ。
天人に屈服する事が全部悪い訳では無い。けれど、私達は天人と敵対することを選んだのだ。
そのために汚した手を、醜いなんて思わない。私達は仲間なのだから。仲間......それ以上の想いを私は抱いているかもしれないが、それが何かは分からない。
「万斉さん恋してはいけないなんて、そんなこと絶対にありません!!......万斉さんが本当に汚れてしまう時は、私も一緒に汚れを被りましょう」
そう言って微笑むと、万斉さんは面食らったような顔をしていた。
「そうでござるか......拙者でも、恋をしてもいいと。安心したでござる」
フッと、相好を崩した万斉さんは私に近づき、優しく頭を撫でてくれた。
「じゃあ、もう遠慮はいらないでござるな」
今度は、悪戯っぽく口角を上げた万斉さんが、私を見下ろしていた。
ふと、ある疑問が頭をよぎる。
「あの、万斉さんは誰に恋をしているのですか?」
なんでだろう......知りたい気もするが、知りたくない気もする。ちょっとだけ口に出してしまったことを後悔した。
「まだ教えられないでござる......さぁ、寒くなってきた。そろそろ船に戻るとするでござるよ」
まるで、秘密だ。というように人差し指を立てて口元に当てた万斉さんは、少し口角を上げたあと、私の肩に手を置いて帰ろうと促してきた。
船に帰ると、隊士達が誰かを取り囲んでいた。
「ん?なんの騒ぎでござるか?」
万斉さんが疑問を漏らすと、声に気づいたのか隊士達が道を開けてくれたおかげで、その騒ぎの中心である人物の顔を見ることが出来た。
「あ、!!主人公と、万斉先輩......おかえりなさいっス!今日から、岡田似蔵先輩が鬼兵隊に加わるそうっス!」
ブンブンと手を振りながらまた子が叫んでいる。
岡田似蔵......人斬り似蔵か。これはまた、とんでもない人を仲間にしたようだ。やはり、高杉晋助は大物らしい。
「おや......強い気が2人いるねぇ。初めまして、岡田似蔵と申します」
「あ、主人公です!!よろしくお願いします」
「拙者、河上万斉と申す」
いい気だねぇ。と言いながら似蔵さんは高杉さんに用があると、奥へ下がって行った。